幹事クリタのコーカイ日誌2001

 
 11月15日 ● 新車は何?

 先日ここで書いた新車の件で「いったい何を買ったのか?」という問い合わせが随分各方面からありました。ヒントは(1)欧州の高級車メーカー (2)最近発売されたばかりの新車 (3)某国産ディーラー系列が販売している というものでした。ポイントは(3)で、このヒントのせいでアウディもしくはVWではないかという予想が多くありましたが、残念ながらこれは外れです。

 実は僕もディーラーに行くまで知らなかったのですが、現在フォード車をトヨタのディーラーで扱っているのです。正確に言うと、名古屋トヨペットグループの中に「NTPインポートコーポレーション」という会社があり、ここがフォード及びその傘下であるジャガーの愛知県正規販売店になっているのです。

 我が家の近くにあるそのディーラーは、外から見るとジャガーとフォードの販売店が隣り合わせにあるのですが、入口は別々でも中に入ってみるとひとつにつながっていて、どちらのクルマも買うことができます。そしてディーラーの人たちは1年前までトヨペット店にいてトヨタ車を売っていたそうです。なるほど、雰囲気が輸入車ディーラーらしくないはずです。

 と言うわけで、僕が買ったのはジャガーの最新コンパクトであるX-TYPE2.5V6です。このクルマは、フォード傘下に入ったジャガーが生産台数を今より倍増するために出した「小ジャガー」で、多分本来のジャガーファンには「あんなもの出しやがって」と怒られかねない大衆車路線です。なにせジャガーのくせに僕の買ったグレードはジャガーのアイデンティティとも言える本革シートじゃないのですから。

 反面大衆化を図ることで、僕たちのような国産車ユーザーでも何とか手の届く範囲まで降りてきたジャガーでもあるわけです。同クラスの国産車、例えばマーク2やスカイラインに比べればはるかに割高ですが、ライバルであるベンツCクラス、BMW3シリーズなどに比べれば、50万円程度は安いバーゲンプライスに設定されています。それでいてスタイルだけはどこから見てもジャガーしていますから、僕のようなミーハーには嬉しいクルマです。

 ディーラーの担当者によれば、トヨタ以外だとやはり僕同様にアコードやインスパイアなどのホンダユーザーからの乗り換えが多いとのことです。その気持ちはよくわかります。ホンダファンというのはトヨタとは違うちょっと個性的なバタ臭い雰囲気のクルマが欲しいのです。ところが最近のホンダはミニバンばかりに力を入れていて、本来ホンダの持ち味だったスポーティなセダンをちっとも出してくれません。仕方なくファンは輸入車に移行していくのです。

 ヨーロッパ車は未だにスポーティでちょっと上質なコンパクトセダンがたくさんあります。メルセデスベンツCクラス、BMW3シリーズ、アウディA4、アルファロメオ156、ボルボS40、プジョー406など。日本にはせいぜいスカイラインくらいで、アリストでは大きすぎるし、ブレビスはスポーツ性が薄く、アルテッツァやプリメーラ、レガシィB4ではプレミアム性が足りません。要はブランド力がないのです。その中でホンダこそがこのクラスで輸入車に対抗でき得る唯一の日本のメーカーだと思うのですが、どうして本気でスポーティセダンを出してくれないのかと憤ってしまいます。

 ただ、ミニバンに乗り慣れてしまったファミリーユーザーは、便利さに負けておいそれとセダンには戻れないらしいので、ホンダも売れないセダンには力が入らないのだろうと思います。クルマにスポーティさを求めるなんて、今やすっかりマイナーになってしまい、一部のファンだけが熱心にクルマ雑誌を読んで「サスがどうたら」「エンジンのフィールがこうたら」「ハンドリンが云々」などと語り合うのでしょう。実用車はともかく趣味性の高いクルマの未来は決して明るくありません。  

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