A NIGHT AT THE VANGUARD (ARGO)

KENNY BURRELL (1959/9/16,17)

A NIGHT AT THE VANGUARD


【パーソネル】

KENNY BURRELL (g) RICHARD DAVIS (b) ROY HAYNES (ds)
【収録曲】

(01-03) ALL NIGHT LONG / WILL YOU STILL BE MINE / I'M A FOOL TO WANT YOU
(04-05) TRIO / I CAN'T SEE FOR LOOKIN'
(06-08) CHEEK T0 CHEEK / BROADWAY / SOFT WINDS
(09-10) JUST A-SITTIN' AND A-ROCKIN' / WELL , YOU NEEDN'T
【解説】 ( 2011年11月20日更新 / 連載 1,007回 )

  前回 までのあらすじ) 「さよなら絶望先生」 に絶望した。 さよなら、コミスケくん。。。

  “cypherguard” が掛かった電子書籍をキャプチャー出来るという触れ込みの 「コミスケ」 というソフトを買ったものの、返り討ちにあった。 そこまで話が進んでいたと思いますが、僕の7,980円を返せー! ま、“XMDF” と “.book”形式の本はとっても簡単に画像化することが出来たので、980円くらいの価値はあったかなと思うんですが、おかげで Andriodスマホで読める本が飛躍的に増えました。 ちなみに僕は Perfect Viewer というのを使っているんですが、これがなかなか完璧なビューア…とまではいきませんが、淡白な坊や。 それくらいの役には立ちます。 場の空気を盛り上げるには、あまり使えそうにもありませんけどね、淡白な坊や。 あまり激しい運動をやらせたりすると、尿に蛋白がおりそうだしー。 でもまあ、家にこもって一人で本を読んでいる分にはぜんぜん大丈夫。 ちなみにコミスケくんでは “jpg” ではなく、何故か “png” で画像が保存されるんですが、この形式にもちゃんと対応しております。 “zip” で固めてやっても大丈夫。 というか、コミスケくんは自動的にPDFファイルを作成してくれるので、それを快適に読めるビューアがあれば、さらに手間いらずなんですが、そんな時にはこれ。 Perfect Viewer PDFプラグイン 。 こいつを追加してやれば、鬼に金棒…とまではいいませんが、ウニにハタ坊。 それくらいの付加価値はあるような気がします。 もしかしたらフカヒレよりも付加価値があるかも知れませんが、高いばっかで、そんなに旨くもないですからね、フカヒレ。 ヒレカツに比べると、ぜんぜん不可ですよね、フカのヒレ。 いずれにしろ、コミスケ+“Perfect Viewer” の組み合わせで、スマホでも “XMDF” が読めるようになって、なによりでありますなぁ。

 とか、そんなふうに思っていたら、そんな余計な手間や無駄な浪費をしなくても、普通に “XMDF” 形式の電子書籍を読めるアプリがあったんですな。 kinoppy というのがソレなんですが、紀伊国屋書店がやっているから “キノッピー” って、ダサっ! まだ “きのぴょん” とか “きのこりん” のほうがマシだと思うんですが、このアプリ、紀伊国屋の Webサイトで買った本が読めるんですなー。 ま、それは当然なんですが、マルチデバイス対応というのが素晴らしいです。 パソコンで買った本をスマホで読む。その逆も可。 で、ソニーの “Reader” にも対応。 本来、そうあるべきですよねー。 “DMM.com” の電子書籍はそれをやらせてくれないから、コミスケなどという脱法スレスレの奴が出てくるんですよね。 で、キノッピーは紀伊国屋で新規に買ったものだけでなく、他のサイトで購入した “XMDF” も読み込めることが判明しました。 DRMがかかっているヤツは駄目だと思うんですが、ザウルスの時代からフリーの “XMDF” を資産としてたくさん貯め込んでいる僕としては、なんとも嬉しい限り。 買うだけ買って、8割方は読まずに放置された状態だったりしますからね。 やり方はとっても簡単…とは言えなくて、微妙に手間が掛かったりするんですが、まずはパソコン上の “XMDF” データをスマホのSDカードにコピーして下さい。 いつの間にやら “download” や “Kinoppy” といったフォルダが勝手に作られているので、そのどちらかに放り込んでやれば大丈夫。 で、メニュー画面から 「設定 → 追加コンテンツの検出」 と進んでいくんですが、その際 「タイトル」 「タイトル(カナ)」 「著者」 「著者(カナ)」 の4つを入力させられるのが、何とも面倒です。 タイトルのところには自動でファイル名が入るんですが、 “1-45935-19.zbf” みたいな感じだったりするので、誰の何という本なんだかさっぱり分からなかったりします。 利便性を考えて、あらかじめパソコンで中身を確認して、ファイル名を変更しておくというのが無難なのではなかろうかと。 「鉄輪の舞/テツリン/式貴士/シキタカシ.zbf」 とかそういうファイル名にしておいて、コピペで4ヵ所分を埋めて、不要な部分を消す。 そういう方法が楽なのではないかと思います。 タイトル(カナ)は得てして長くなり過ぎるんですが、並び替えに使うだけだと思うので、最初の4文字くらいで何とかなるのではなかろうかと。 とりあえずこのアプリがあれば、過去の資産を有効に活用することが出来そうなんですが、ところで紀伊国屋の電子書籍って、品揃えはどの程度だったりするんですかねー? それなりに充実しているようであれば、今後、積極的に活用するにヤブサカでないんですが、ということで、試しにスマートフォンから1冊買ってみることにしました。 おおっ、「さよなら絶望先生」 があるやんっ!! 最初からこっちで買っておけば、コミスケなんか買わずに済んだのにぃ。。。 何でもいいけど、このキノッピー、もしかして“.book” 形式も読めちゃうとか? 試しにスマホにコピーしてみたところ、 「追加コンテンツの検出」 で、普通にちゃんと検出されました。 おおっ、無敵やんっ! …と思ったんですが、読もうとしたら駄目でした。 “.book”→PDF変換専用アプリとして、辛うじて生き残れそうではありますな、コミスケくん。 ゴミスケにならずによかったー♪ そう、無理やりにでも自分に言い聞かせないと、やってられませんな、こりゃ。。。

 とまあそんなことで、電子書籍に関してはこれで何とかなるとして、で、他にもいくつか使えそうなアプリを入れてみました。 まずは 携帯潮汐 。 これは便利です。少なくとも “携帯朝潮” よりは役に立つんじゃないかと思うんですが、不細工な相撲取りを持ち歩いてみたところで、何の役にも立ちませんからね。 一方、“携帯潮汐” のほうはというと、日本全国329地点の潮汐の変化をグラフでリアルタイムに表示出来るんだそうで、これは便利です。釣りをする人には必須でありますな。 ちなみに僕はまったく釣りをしないんですが、朝方に足がつって目が覚めることがよくあるんですよね。 満潮時に足がつりやすいとか、浣腸は干潮時に限るとか、潮の満ち引きというのは体のリズムにも関係しているような気がするんですよね。 ま、それに関する研究を深めようなどという気はさらさら無いんですが、旅行の時にも使えるような気がするので、とりあえず導入してみました。 どういう時に役に立つのかというと、厳島神社に行く時とか。 干潮の時に行っても干からびているだけで、今ひとつらしいんですよね、あの神社。 ここ を見ると、潮位250センチ以上で神殿が海に浮かんでいるように見えるらしいので、予めその時間帯を調べておかなかればなりません。 逆に大鳥居まで歩いて行きたいなら、潮位が100センチ以下になる時間を見計らわなければなりませんが、そんな時、この “携帯潮汐” さえあれば一目瞭然。 ま、一目瞭然なので “五目そば” に比べれば20%程度だったりするんですが、で、宮島以外ではどういうところで使えるのかというと、えーと、堂ヶ島の三四郎島のトンボロ現象とか、鳴門の渦潮とか。 トンボロのほうは干上がるのが必須条件なので、チャンスは1日2回。 ただ、季節によってはどう頑張ってもトンボらないこともあるみたいなので、潮位が低くなるハードルは、けっこう高かったりします。 一方、渦潮のほうは満潮でも干潮でもイケるので、チャンスは4回あります。 ま、夜中に渦を巻いても何にも見えなかったりするんですが、でまた、大潮の時でないと大きな渦にはならないようですな。 この “携帯潮汐” には大潮・中潮・小潮などの潮状況も表示されるので、その点でもなかなか使えるヤツだったりするんですが、そもそもどうして1日に2回づつ満潮と干潮があるのかとかそういった難しい話は、とりあえず ここ を見て貰うとして。

 潮の満ち引きには、月や太陽の動きが大きく関与しているんだね。 そういうことが何となく分かったような気がするんですが、その絡みからなのか、この “携帯潮汐” には日の出・日の入、月の出・月の入の時刻も表示されるんですな。 朝日・夕日撮影フェチの僕としては、何とも嬉しい限りです。 厳島神社と渦潮とトンボロだけでは、一生のうちに3回くらいしか使う機会が無さそうなんですが、これでもっと活躍の場が増えそうです。 ただ、日の出や日の入の方位までは出てこないのがちょっと残念なところ。それさえあれば完璧だったんですけどねー。 ちなみに僕の現在の “朝日・夕日撮影術” は ここ を見て貰うとして。 ま、結局、片山津温泉に行くのはヤメちゃったんですが、その後 “朝日・夕日撮影用定規” を買ったという話もどこかに書いたような気が。 あ、 これ ですな。 ケンコーの “サンガイドRV” のサイトがリンク切れになっているので、あるいは製造が打ち切られちゃったのかも知れませんが、あ、 こっち には生き残ってますな。 これ、なかなかのアイデアだとは思うんですが、微妙に使いにくかったりするんですよね。結構デカくて邪魔だし、見た目は激ダサだしー。 年月日と場所を入力すると、日の出と日の入の時間と方位が表示される。そんなスマホ用のアプリは無いものですかねー? で、その方位が地図上に表示されたりすれば “神” と呼んでいいと思うんですが、で、調べてみたらありました。 Sun Surveyor というのがソレです。 神の領域にまで踏み入るには 510円のお布施が必要なんですが、ぼったくり定規に比べれば安いもの。 コミスケを買うくらいなら (和訳:Sunのサーベイ) を15個買って、お釣りを 330円貰え! そう言いたくなっちゃいます。 ま、1個買えば十分なので、残ったお金は老後の為に取っておいてもいいんですけどね。 僕の望み通り、日の出・日の入の時間と方位が地図上に表示されるだけでなく、3Dで太陽の高さまで分かるし、カメラを向ければ、今見ている景色のどこを太陽が通過するのかが一目瞭然。スゲー♪ 予め現地でロケハンしておけば、どんな感じで太陽が沈んだり昇ったりするのか、具体的なイメージを掴むことが出来ますね。 和訳:Sunのサーベイ、イカすぜ、ベイベー♪

 唯一の難点は英語なので、今ひとつ使い方がよく分からないことくらいでしょうか。 特に、電子コンパスのキャリブレーションの仕方がよく分からん。。。 試しにやってみたら、何となく調整に成功したっぽい雰囲気の画面が出てきたような気がするんですが、たまたまだったのか、まぐれだったのか、ビギナーズラックだったのか、それ以降、一度も成功画面を目にしたことがありません。 ま、今のところコンパスに狂いは無さそうだし、最初の一発で調整の必要がなくなったので調整出来ないだけなのかも知れませんが、で、色々といじくってみた結果、左上にある2つのアイコンをタップして場所と日時を入力するらしい。 そういう仕様であることが判明しました。 上のほうのアイコンにさわるといくつかメニューが出てくるので、その中から 「Serch」 を選択。 すると “Search for Location” Place Name/Address,City,Postal Code.. と書かれた入力画面が出てくるので、あとは自力で何とかしろと。 これ、日本語で入れても駄目なんすよね? メニュー画面さえ日本語化することが出来ない外人が 「蒜山」 とか 「日生」 とか、そんな地名を理解できる筈がありません。 というか、日本人でも難しいですよね。 B−1グランプリの焼きそばとカキオコのおかげで、初めて正しい読み方を知ったという人も少なくないでしょう。 ちなみに正解は 「ひるぜん」 と 「ひなせ」 なんですが、日生のほうは覚えるのに1日半くらい掛かりました。 日本語が駄目なら “Kuwana City , Mie…Ken” とか、そんなふうに入力してやればいいのかも知れませんが、よく見るとその隣にもっと簡単そうなのが。 “Postal Code” って、これ、郵便番号っすよね? 果たして外人が日本の郵便番号を理解出来るものなんだかどうなんだか、甚だ疑問ではあるんですが、試しに自宅の住所の郵便番号を入力してサーチしてみると、おおっ、ビンゴ! 備後地方とかでなく、ちゃんと桑名が出てきました。 使えるじゃん♪ ということで、 郵便番号検索 というアプリも入れることにして、これでもう完璧です。 ものは試しに この夕日の写真 を撮った日時と場所を入力してシミュレーションしてみることにしました。

シミュレーション結果♪

 向こうの小島と手前の防波堤の重なり具合、太陽の沈む位置。完璧っすなー。 7,980円出してコミスケを買うくらいなら 510円で “Sun Surveyor” を買え! そう、激しく推奨しておきたいと思います。 で、残った 7,470円のうち 6,000円は交通違反の罰金として有効に活用するとして。 いや、3日ほど前に白バイに捕まっているヤツを見たんですよね。 おうおう、捕まっとるぅ。 警官が停止させたクルマの運転席を覗き込んでいる様子を眺めながら、その横を通り過ぎたんですが、で、しばらくすると携帯に電話が掛かってきました。 とってもしょうもない要件だったんですが、通話が終わると同時に、後ろのほうから 「ウ〜ウ〜ウ〜!」 というサイレンの音が。 脇道に引っ張り込まれて、万事休す。 珍しくもギャル系の白バイ警官でありまして、何だかとっても低姿勢だったので、もしかして、まけてくれるかも? 一瞬、そんなふうに思ったりもしたんですが、しっかり 6,000円分の国庫金納付書を渡されてしまいました。 その日のうちに 1,080円のイヤホンマイクも買って、僕の貴重な老後の蓄えが 390円になっちまいましたなぁ。。。 というか、僕の場合、コミスケにも手を出してしまったので、老後の蓄えから 7,590円を前借りした形になっているんですけどね。 「近くに白バイやパトカーがいたら警告してくれるアプリ」 の開発を切に願って、今日のお話はおしまい♪

 とまあそんなことで、今日はケニー・バレルです。 この人に関して書きたいことは特に無いので、さっさと本題に進みたいと思うんですが、この週末は忘年会だったんですよねー。 こんなに早く忘年会をやってしまって、この先1ヶ月ほどの間に、忘れてしまいたい出来事が起こったらどうするんだ? そう思わずにはいられませんが、ま、その時はまた “忘年会パート2” をやればいいだけの話なんですけど。 忘年会もパート2になってしまうと、カラオケのレパートリーが 「プレイバック Part2」 と 「もしかして Part2」 に限られちゃうのがネックなんですが、金曜の夜が忘年会で、そして昨日はちょっとした地味な仕事が入ってしまいました。 で、何が言いたいのかというと、今週の僕にはあまり時間が無いので、あまり真面目に解説する気もない。 そういうことなんですが、ま、それはいつものことだったりするので、さほど大成には影響したいと思うんですけど。 とまあそんなことで、 『ア・ナイト・アット・ザ・ヴァンガード・ウィズ・ザ・ケニー・バレル・トリオ』 。 正式にはそういうタイトルだったりするアルバムを取り上げてみたいと思うんですが、リチャード・デイビスロイ・ヘインズを従えたトリオでヴィレッジ・ヴァンガードに出演した際のライブ盤。 そういう作品であるものと考えていいのではなかろうかと。 ギター・トリオという、まったく盛り上がりそうにもない編成なので、あまり多くは期待出来そうにも無いんですが、大桑マイミ程度にはやってくれるかも知れないし、とまあそんなことで、とりあえず演奏を聴いてみることにしましょうかぁ。

 まずはシェルトン・ブルックスのオリジナルで、 「オール・ナイト・ロング」 。 このシェルトンというのがどういう人なのか、寡聞にしてよく知らんのですが、調べてみたらどうやら、20世紀初頭のジャズおよびポピュラーソングの世界で数々のヒット曲を生み出し、歌手、ピアニスト、ボードビリアンとして一世を風靡した。そういう人みたいですな。 日本で言うと “一世風靡セピア” みたいな感じ? 流行りましたよね、 「前略、道の上より」 。 ソイヤ!ソイヤ!ソイヤ! そーいや、そんな奴らもいたなぁ。 その程度には記憶に残っていたりするんですが、で、この 「一晩中」 はアレです。 いかにもアフター・アワーズな雰囲気の粟津温泉。 そういったナンバーでありまして、バレルのソロは結構いい感じに盛り上がってたりします。 で、続いてリチャ・デビのピチカート・ソロが地味にフィーチャーされて、最後はギターとドラムスの4バースで締めて、でもって、テーマに戻って、おしまい。 以上、30分くらい考えて、結局はこれだけしか書くことが無かったんですが、今日の僕のスランプは思った以上に深刻かも知れませんな。 今後の展開にはまったく期待が持てなくなってきましたが、とりあえず次。

  「ウィル・ユー・スティル・ビー・マイン」 はマット・デニスの作品。 真っ先にレッド・ガーランドの 『グルーヴィ』 のバージョンが脳裏に浮かぶんですが、脳の表側には何も浮かんでこないので、とりたてて書くことはありません。 なかなかスインギーな仕上がりであるなというのがとりあえずの感想なんですが、あと、テーマ部ではロイ・ヘインズのブラシが光ってます。 これだけ光っていたら “光GENJI” の一員としても十分にやっていけそうなんですが、で、アドリブ・パートに入ったところでスティックに持ち替えておりますな。 棒捌きも絶妙なので、サバの棒寿司でも食っていけそうなんですが、で、バレルのソロの後、最後はロイ・ヘンとの絡みで盛り上がって、でもって、テーマに戻って、おしまい。 ということで、次。  「アイム・ア・フール・トゥ・ウォント・ユー」 。 「私はあなたを望む馬鹿です」 って、Excite翻訳の日本語訳はちょっぴりアホな結果に終わってしまいましたが、曲そのものはしみじみとした哀愁味があって、個人的にはかなり好きな部類だったりします。 リー・モーガン、ドナルド・バード、ブルー・ミッチェル、アート・ファーマーと、主立ったハード・バップ系のトランペッターがこぞって取り上げているんですが、ギター・トリオで聴く 「わたし馬鹿よね」 も、なかなかの味わいでありますな。 出だしはバラードで、その後、微妙にスロー・ボッサっぽい仕上がりになったりするんですが、気怠い雰囲気が何ともかんともアンドレ・カンドレ。 ちなみにデビュー曲 「カンドレ・マンドレ」 の作詞・作曲はマンドレ名義なんですな。 ちっとも知りませんでした。 よくお聞きよ、二人の言葉 カンドレ・マンドレ サンタリ・ワンタリ アラホレ・ミロホレ 1234ABCDEFG〜♪ こんな歌詞でいいのか? そう、マンドレを問い詰めたい気持ちでいっぱいでありますが、とか言ってるうにテーマに戻って、おしまい。 さほど期待感の大きいアルバムでは無かったんですが、ここまでの出来は思った以上に上出来でありますな。 ま、あと2曲くらいで飽きるとは思うんですけど。

 で、次。  「トリオ」 。 あまりにも適当なタイトルなんですが、エロール・ガーナのオリジナルのようです。エロールの曲なんですがエロくはなくて、どちらかというとガーナ。 そんな感じだったりします。 シンプルでスインギーな仕上がりで、3人組トリオの息もぴったり。 テーマの後、ギターのソロがあって、最後はドラムスとの4バースで適度に盛り上がって、でもって、テーマに戻って、おしまい。 ちょっぴりワンパターンになって来ちゃいましたな。 ま、この楽器編成では、どう足掻いてもそういった構成にしかしようが無いので、しょうがないところではあるんですけどね。 おそらく次か、次の次あたり、タイコやベースを無駄に大フィーチャーした1曲が出てくるに違いないと踏んでいんですが、とまあそんなことで、5曲目。  「アイ・キャント・シー・フォー・ルッキン」 。 歌物ナンバーではないかと思われるんですが、日本語に音訳すると、 「愛ちゃんと志穂、琉金」 。 中国で生まれで、琉球を経て日本に入ってきた金魚っすよね、りゅうきん。 中国で生まれで、多摩を経て日本に入ってきたら 「たまきん」 とかになるんでしょうか? 愛ちゃんと志穂ちゃんは琉金とたまきん、どちらが好きなのかちょっと気になるところでありますが、ミディアム・テンポの小歌っぽい仕上がりの作風だったりしております。 ギターのソロの後、ドラムスではなくてベースとの掛け合いにある辺り、マンネリ打破の意図がそれなりに窺えたりもするんですが、とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。 で、次。  「チーク・トゥ・チーク」 。 お馴染みの歌物ナンバーを、アップ・テンポでスインギーに料理しております。 ロイ・ヘンのブラッシュ・ワークが光ります。 これだけ光っていたら光通信の社員としても十分にやっていけそうなんですが、アドリブ・パートに入ってからもスティックに持ち替えることなく、ブラシで頑張ってますな。 あ、でも、最後のバレルとの4バースのところでは棒を使ってるっぽい? 特に書くことがないと、そういう細かいところまで注意しなければならなくなって、なんだか面倒だったりするんですが、ということで、おしまい。

 あ、よく見たら「アイ・キャント・シー・フォー・ルッキン」 と 「チーク・トゥ・チーク」 はオリジナルアルバム未収録曲って書いてあるやん! そうとも知らずに余計な労力を費やしてしまいましたが、その分、ここからの2曲は帳尻合わせで軽く流しておきましょう。 ということで、 「ブロードウェイ」 。 ミディアム・ファストのスインギーな仕上がりです。 で、次。  「ソフト・ウインズ」 。 柔軟な風を思わせる軽快な仕上がりです。 で、次。  「ジャスト・ア・シッティン・アンド・ア・ロッキン」 。 エリントン絡みのナンバーです。 ゆったりとしたテンポのグルーヴイな仕上がりです。

 とまあそんなことで、ラスト。 何だか帳尻合わせ以上に手を抜いていたような気もするんですが、この素晴らしいセッションの最後を飾るのは 「ウェル・ユー・ニードント」 。 モンクっすかぁ。 個人的にはあまり好きではない曲なので、全体的な印象が悪いほうに転んでしまいそうなんですが、ま、あまり好きではない曲なので、思い切り手を抜いてもまったく心が痛まないという利点はあるんですけど。 で、出来のほうはどうかと言うと、ん? 意外と悪くなかったりするとか? ま、決してギャル受けするような曲調で無いのは言うまでも無いんですが、バレルのソロそのものは普通にいい感じだったりします。 前半はシングル・トーンっぽくて、途中からコード奏法(?)っぽくなって、最後はベースかドラムスとの絡みで盛り上げる。 それが本セッションの基本パターンだったりするんですが、そういえば僕が予想していた 「ベースかドラムスを無駄に大フィーチャーした曲が出てくるに違いない説」 は、結局のところ大ハズレでしたな。 最後まで淡々と似たようなパターンに終始するという結果に終わったんですが、最後の曲の最後もロイ・ヘンとの絡みによる適度な盛り上がりだったりして、とまあそんなことで、今日は以上です。

【総合評価】

 さほど期待感の大きいアルバムでは無かったんですが、ここまでの出来は思った以上に上出来でありますな。 ま、あと2曲くらいで飽きるとは思うんですけど。 …という中間評価が、そのまま総合評価に当てはまることになろうかと。 1〜4曲目までがベスト、6曲目までは許容範囲。 その後、ヤル気が次第に減退しちゃったんだけど、最後にヤケクソで踏ん張って、何とか帳尻合わせ。 そんなクレペリン検査のような作業曲線を描く1枚なのでありました。


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