SOUTHERN COMFORT (PRESTIGE)

FRANK WESS (1962/3/22)

SOUTHERN COMFORT


【パーソネル】

ALBERT AARONS (tp) FRANK WESS (ts,fl) OLIVER NELSON (ts) GEROGE BARROW (bs)
TOMMY FLANAGAN (p) GEORGE DUVIVIER (b) OSIE JOHNSON (ds)  RAY BARRETTO (conga)
【収録曲】

(01-03) SOUTHERN COMFORT / BLUE SKIES / GIN'S BEGUIN
(04-05) BLUES FOR BUTTERBALL / SUMMER FROST
(06-07) DANCING IN THE DARK / SHUFFLIN'
【解説】 (2010年10月24日更新)

 あれ (中略) の声〜♪ ということで、いやあ、すっかり秋も深まりましたなぁ。 日が暮れる時間も日に日に早くなっております。 「秋の日はつるべ落とし」 という言葉もありますよね。 この諺を聞くと、僕の頭の中には笑福亭鶴瓶がダルマ落としで遊んでる姿が浮かんでくるんですが、いいトシこいて、何をやってるんだ、鶴瓶!? ま、ケロヨングループがカルマ落としに励むよりは、世間に対する害が無くていいんですが、オウム真理教の分派らしいんですけどね、ケロヨン。 あ、ちなみに冒頭に紹介したのは、皆さんおなじみの唱歌 「虫のこえ」 なんですが、あれ松虫が鳴いている〜、ちんちろ、ちんちろ、ちんちろりん♪ …という奴です。 途中を (中略) し過ぎて、何が何だかよく分からなくなっちゃいましたが、どうしてこれを引用したのかというと、この歌の一番に出てくる 「秋の夜長を鳴き通す〜♪」 というフレーズ。 いやあ、すっかり夜が長くなりましたなぁ。…ということを言いたかったからなんですが、なら、その肝心な部分を (中略) するなって! …と思わずにはいられません。 すいません。反省してます。 ということで、今日のテーマは 『秋の夜長とテナガザルについて』

 テナガザルはどうして、テナガザルという名前が付いたんですかね? 僕はサルの専門家ではないので、詳しい事はよく分からないんですが、自分なりに3秒ほど熟慮してみた結果、手が長いからではないか?…という結論に至りました。 で、調べてみました。

  ■テナガザル
  ●生態、食性等の特徴
  手が長いことで… (後略) 。

 おお、当たってる! 素人の直感も捨てたものではありませんが、ということで、テナガザル問題は解決。 続いて、秋の夜長について考察してみたいと思うんですが、秋はどうして夜が長いんですかね? 僕は地学の専門家ではないので、詳しい事はよく分からないんですが、自分なりに考えてみると、夜が長いのは、昼が短いからではないか? そんな気がしないでもありません。 で、調べてみました。 すると 「サバの秋の夜長」 (大島弓子) というのが引っ掛かりました。 サバの秋? 静かな静かな、サバの秋〜♪ そんな歌は無かったような気がするんですが、あ、サバという名前の描について猫かれた描漫画なんですな。 いや、サバという名前の猫について描かれた猫漫画なんですな。 「猫」 と 「描」 という字はよく似ていて紛らわしいんですが、秋の夜長にまったりと読む猫漫画。 いいかもー? が、今は昼間です。 仕事しろよ!…と言われるような時間なので、まったりと漫画を読んでいる場合ではなく、秋の夜長について真剣に考えなければならないんですが、とまあそんなことで、買ってみました、ケンコーの サンガイドRV 。 地図上でも、撮影現場でも 「日の出」 「日の入り」 の位置が簡単にわかる…って、画期的やん! 朝日とか夕日の写真を撮るの、好きですからね、僕。 朝日や夕日の写真を撮るには、どっちの方向から太陽が昇って、どっちの方向に太陽が沈むのかを予め調べておかなければならんのですが、僕はいつも このサイト を利用していました。日や月が出没する時間や方位が分かって、とっても便利なんですが、熊や変態が出没する時間や方位は分からないので、ちょっぴり不便。 ま、変態趣味の人が撮影した写真を見るのが嫌いではない僕も、変態の人そのものを撮影するという趣味はないでので、特に不満はないんですけど。 ただこれ、自宅で事前に調査する分にはいいんですが、実際に現場で撮影する場合は、日の出・日の入の時間と方向を書いたメモと方位磁石を持っていかなければならなくて、ちょっと面倒なんですよね。 何とかならんのか?…と、常日頃から不満に思っていたところ、偶然、この “サンガイドRV” の存在を知ったわけなんですが、これ、日の出・日の入の方向だけでなくて、時刻まで分かるんですなー。 おまけに方位磁石まで付いてきて、まさに鬼に金棒。 金棒よりも “うまい棒” が好きな僕としても、これは高く評価しなければならなくて、やるなー、ケンコー!

 ということで、手元に届きました。 ダサっ!…というのが率直な感想なんですが、商品名のロゴとか、 “上がNマーク” のデザインとか、もう、センス無さ過ぎぃ。 こんなことでいいのか、K.MINEHIRO!…と、企画立案者を問い詰めたくなってしまいますが、おまけに、ぼったくり感が半端ではありません。これで希望小売価格 3,800円 (税抜) ってか!? ま、K.MINEHIROくんの希望は叶えられなかったようで、僕は 2,394円 (税込) で手に入れたんですが、それでも高過ぎます。 300円のガチャガチャで出てきても、いいようなレベル。 ま、無駄にデカイので、カプセルに入れるのは無理なんですけどね。 ま、パテント代の関係で、こんな価格になったんでしょうが、アテントでもうす型パンツ すっきり快適 男女共用 (L〜LLサイズ×20枚入) だと、1,980円くらいはするしー。 それはそうと、日の出・日の入の方向や時刻って、季節によって大きく変わるし、場所によっても違ってきますよね。 その問題を “サンガイドRV” は、どのように解決しているんですかね?  3,800円も希望するからには、かなり画期的なアイデアが組み込まれているに違いないんですけど。 …と思っていたら、その原理は単純明快。 東京での時刻と方向が分かるだけの商品だったんですな、これ。 騙された!そう思わずにはいられません。 20円のガチャガチャで当たった 「透視スコープ」 と同じレベルの詐欺でありますな。 何百円も投資して、ついに透視グッズが当たって、やったー! これで女児の服が透けて、パンツが見れる〜! ドキドキしながら筒を覗いてみたら、中に張られた 「骨の絵」 が見えるだけでありました。 “透視” って、骨が見えるってことやったんかー! 数百円と、僕の青春を返せー!!

 思い出すのも悔しい、小学校6年生当時の思い出でありますが、そんなもんと一緒にすんな!…と、ケンコーの人に怒られるかも知れません。 一応、K.MINEHIROくんにも言い分はあるようで、 ●サンガイドに示されている基準線及び時刻は東京における地平線での値です。他の地域では、基準線 (方位角) は使用地点の緯度によりわずかに誤差が生じますが、最大になる夏至、冬至でも本州内で±2°、北海道・稚内や沖縄で±5°程度で、通常季節では±1°程度ですので実用上は問題なくご使用になれます。…とのことでありました。 なるほど、稚内からダイヤモンド富士の写真を撮るとか、そういうシチュエーションでない限り、問題は無いという判断なんですな。 どうせ稚内から富士山は見えないだろうしー。 方位のほうは、ま、それでいいとして、では時刻のほうはどうなのかと思ったら、 日の出・日の入時刻に関しては地域により大きく異なりますので、裏面の一覧表でご確認ください。 結局はそういう事なんですな。 あくまでもこれは日の出・日の入の方向を示す為のスケールであって、時刻に関してはオマケに過ぎないわけで、何か文句あるか? そう開き直られると、こちらとしてもあまり文句は言えないんですが、 “透視” とは書いてあるけど、どこにもパンツが見えるとは書いてない。何か文句あるか? それと同じ理屈ですよね。 で、サンガイドにおける 「裏面の一覧表」 が、透視スコープにおける 「骨の絵」 に相当することになるんですが、各地と言っても福岡・大阪・名古屋・東京・仙台・札幌の6箇所だけ、おまけに1月は ( 1・11・21・31日 ) の時刻が書かれているのに、8月は ( 9・19・29日 )、 12月は ( 7・17・27日 ) になってたりして、今ひとつ意図がよく分かりません。 分からないといえば方位のほうも毎月1日ではなくて、何故か22日が基準線になっているんですが、どうしてそんな半端な日を選んだんですかね? ケンコーの人ってもしかして、体は健康なんだけど、頭のほうはアホ?

 …とか、そんな失礼な事を言ってはいけません。 僕はアホではなくて、どちらかと言うと賢いほうなので、 「22日の謎」 に関してはすぐにピンと来たんですが、春分の日とか秋分の日って、毎年だいたい 22日くらいだったりしますよね。 相手が太陽だけに、何かその辺が関係してくるのではないかと思うんですが、試しに調べてみたら今年 (2010年) の場合、春分の日:3月21日、夏至:6月21日、秋分の日:9月23日、冬至:12月22日となっております。 何となく 22日を基準にしたくなる気持ちも分からんではないですな。 で、サンガイドを見てみると、 3月と 9月の “日の出” の基準線は 「真東」 、 “日の入” の基準線は 「真西」 に伸びております。 それはそれで納得のいく結果なんですが、そこに併記された日の出・日の入の時間を見て、新たな疑問が湧いてきました。

  3月:「日の出」 5:43 「日の入」 17:50 (PM 5:50)
  9月:「日の出」 5:28 「日の入」 17:39 (PM 5:39)

 ん? “春分の日” や “秋分の日” って、昼と夜の長さが同じなんじゃなかったっすかね? “昼と夜の長さが同じ=日の出と日の入の時間が同じ” という事になると思うんですが、特に9月はかなり誤差があります。 あ、でも、これはあくまでも 「東京」 の場合ですからね。 日本国内でも厳密に言うと“時差”はある筈なので、ちょうど東経135°の地点なら、日の出と日の入の時間が同じになるのかも? ということで、東経 135°00′ 北緯 35°00′の地点での、今年の “秋分の日 (9月23日) ” の日の出・日の入の時間を調べてみました。

  9月23日:「日の出」 5:48 「日の入」 17:57 (PM 5:37)

 ちなみにこの地点は兵庫県西脇市という事になるんですが、 日本へそ公園 というのになっていて、何だかすごく納得。 が、日の出・日の入の時間が同じにならなかった結果には、まったく納得がいきません。こうなったら、調べてやるぅ! ということで、調べてみました。 結果から先に言ってしまうと、 “春分の日” や “秋分の日” に、昼と夜の長さが同じになるわけでない。そういうことなだそうです。 詳しくは、ま、 Wikipedia を見て貰うとして、42歳になって初めて知った衝撃の新事実! ま、そんなことを知らなくても、生きていく上でまったく支障は無いんですが、知っていればちょっと得をすることもありますからね。

  「 “秋分の日” って、昼と夜の長さが同じとちゃうんやでー。」
  「嘘つくなー。」
  「嘘ちゃうてー。賭けてもエエでー。」
  「ほな、20円賭けよかー!」

 さ、これで 20円儲かりましたなー。 ガチャガチャ1回出来る〜。 うまくいけば “透視スコープ” をゲットやぁ♪ ま、せっかく儲けたお金も無駄に終わってしまうのが人生というものなんですが、それはそうと、この “サンガイドRV” 、今ひとつ使いにくいところがあるので、自分なりに改良してみることにしました。 といっても、本体に手を加えたわけでなく、付属品に工夫を凝らすことにしたんですが、まずは 「日の出・日の入時刻一覧表」。付属のものは今ひとつなので、 こんなの を作ってみました。限のいい緯度・経度を12地点ほど選んで地図上に配置してみました。 日時はオリジナルに敬意を表して、22日を基準にしました。 それだけでは寂しいので、22日から半月=15日分を引いた 7日のデータも加えました。 (1〜6月)と(7〜12月)の2つに分けたのは、付属の透明ケースに入るように考慮した結果であります。 この画像をパソコンに保存して、A4の厚めの紙にプリントアウトして、いい感じに切ってやれば、ケースに収納できるカードが2枚出来ます。 “サンガイドRV” はケースに入れたままでも使えるんですが、裏にこのカードを入れておけば、中から出さずに時刻も確認出来るようになります。 更に “ポイントシールA型 (2枚)” と “ポイントシールB型 (1枚)”も付属♪  ま、これは黒のビニールテープを切っただけなんですが、A型のほうは本体に貼り付けて “方向” の目安に、B型のほうはケースの上から該当する “時間” のところに貼ってやれば、現場に出たときに慌てずに済みます。 ということで、 “サンガイドRV改” 、堂々完成っ♪


サンガイドRV改

 この写真は、 11月14日に関門海峡で夕日の写真を撮るっ♪…という状況を想定してセッティングしたものなんですが、関門海峡は日本地図で言うと J の辺りということになります。 11月14日なので、日の出・日の入の時間は “11月07日” と “11月22日” の間くらい。 方向は “10月22日” と “11月22日” の基準線の間ということになるんですが、基準が 22日という半端な数字になっているので、今ひとつピンと来ませんよね。 そこで、日本地図の下のところに “日付分配直感ガイド” (←実用新案出願考慮中) というのを付けてみました。 14日ということは概ね 12日のライン付近、ということはつまり、 10月22日の線から 11月22日の線に向かって 2/3ほど下がった辺りであるな。そういうことが、たちどころに読み取れるのではなかろうかと。 で、忘れないうちに、その位置に黒のビニールテープを貼ってやれば、もう完璧です。 この直観ガイドは時間を読み取るのにも活用出来るんですが、11月14日なら、 11月07日と 11月22日のほぼ中間なので、時間的にもだいたい真ん中であろうな。 そう読み取ることが出来るという算段です。 我ながらこれは使い勝手が 12%ほど改善して、素晴らしいっ♪ もしケンコーの人がここを見ておられましたら、このアイデアを格安でお分けしますので、お気軽にご相談下さい。 報酬は、そうですなぁ。 いつもお世話になっているケンコーさんなので、 “肩甲骨フェチ画像3枚” とかで手を打とうかと。

 で、今回、日本各地の季節ごとの日の出・日の入の時間を一覧表にしてみて、色々な発見がありました。 前にも書いた 「 “春分の日”と“秋分の日” は昼と夜の長さが同じではない」 というのがひとつ。  「冬の “日の出” の時間にはあまり地域差がない」 というのがもうひとつ。 冬至の頃の “日の出” の時間って、30分くらいしか差がないんですよね。  “日の入” の時間は 1時間20分くらい差があるんですけど。 冬の北海道だと夕方の4時前には日が沈んじゃったりするんですな。九州だと5時を過ぎても大丈夫なんですけど。 で、一方、その裏返しで 「夏の “日の入” の時間にはあまり地域差がない」 というのも分かりました。 ま、それが分かったところで、何がどうなるわけもないんですが、さてそこで、 “秋の夜長” に関する考察です。 四季の中で夜がいちばん長い季節は “冬” 。 一般常識ですね。 正確には冬至の頃がいちばん長くなるんですが、北海道の東部で約15時間、九州南部で約14時間。 あ、意外と差がないものなんですな。 ちなみに夏至の頃はというと、北海道の東部で 8時間30分、九州南部で 9時間45分。 6月22日頃を境に昼の時間は少しずつ短くなっていくんですが、“日の入” の時間に注目してみると、“日本へそ公園” の場合

  06月22日 19:18
  07月07日 19:18 (−00分)
  07月22日 19:11 (−07分)
  08月07日 18:58 (−13分)
  08月22日 18:41 (−17分)

 となっています。 お盆頃までは、あまり“日の入”の時間に変化はありません。 これが秋になると、

  09月07日 18:20 (−21分)
  09月22日 17:58 (−22分)
  10月07日 17:37 (−21分)
  10月22日 17:18 (−20分)
  11月07日 17:01 (−17分)
  11月22日 16:51 (−10分)

 となって、かなりのハイペースで日が沈むのが早くなっていくのが分かりますね。 9〜10月は半月で 20分強。 1日で1分以上も早まることになります。 この辺りの事情が何だかこう、 “つるべ落とし感” をもたらすのではないでしょうか? で、冬に入るとこれが 

  12月07日 16:49 (−02分)
  12月22日 16:53 (+04分)
  01月07日 17:04 (+11分)
  01月22日 17:18 (+14分)
  02月07日 17:34 (+16分)
  02月22日 17:49 (+15分)
  03月07日 18:01 (+12分)
  03月22日 18:13 (+12分)

 となって、 “日の入” はむしろ次第に遅くなっていきます。 “秋の夜長感” の要因は、この辺りあると言えそうですなぁ。 科学的にも納得のいく結果が得られて、個人的にはとっても満足なんですが、読んでいるほうは、とっくに “秋ネタ” に飽きちゃってると思うので、今日のところは、おしまい。

 ということで、今日はフランク・ウエスなんですが、この人に関して書きたい事は、とくにありません。 とっておきの “フランクねた” は前々回のフランク・フォスターのところで使っちゃったしー。 となると、後は俳句を詠むくらいなんですが、

  ・腐卵食う うぇ、凄ぇマジぃ。

  > 食うなよ。


 腐った卵みたいな味がしますからなぁ、腐卵。 かと言って、孵卵というのもあまり食べたくないんですが、バロットとか、ホビロンとか、マオダンとか、スータイダンとか、あんなグロいもの、人間が食べるものではありませんよね。 もっと成長して成鳥になったヤツは串に刺して焼いたり、唐揚げたりして、喜んで食っているんだから勝手なものでありますが、とまあそんなことで、今日は 『サザン・コンフォート』 というアルバムを紹介したいと思います。 サザンのコンサートなら昔、桑名市民会館でもあったんですが、最近は桑名に来ませんな、サザン。 「さざんかの宿」 の大川栄策なら、たまに長島温泉に来るかも知れませんけど。 とまあそんなことでサザンのコンフォートなんですが、あ、日本語ライナーを見たら、 『サザン・カンフォート』 という表記になっておりますな。 サザンカンフォート (Southern Comfort) は、アメリカ産の、オレンジ、ピーチやレモンなどの幾種もの果実とハーブを原材料に製造されたリキュールである。英語の頭文字から、SoCo(ソコ)の愛称で呼ばれる。日本語に直訳すると「南部の安らぎ」の意味となる。…と Wikipedia にも書いてあるので、その読み方が正解なんでしょう。 訂正しておきます。お詫びはしません。 『サザン・コンフォート/ブラボー小隊 恐怖の脱出』 という映画もあるみたいなので、どっちでもいいんだと思います。 ま、百歩譲って “カンフォート” が正解なんだとしても、略称が “SoCo(ソコ)” というのは有り得ませんな。 日本人なら “サザカン” やろ?…と思わずにはいられなくて、で、これ、テナー2本+バリサク+トランペットという、ちょっと大きめの編成になっていたりします。 レイ・バレットのコンガも入っていて、ピアノ・トリオの3人を加えると、総勢8名でありますな。 オクテットという奴ですかね? オクテっと言うんでございましょうか、ガールフレンドも出来ないんざますのよ。…と、かつて、のぶおの母が言ってたのを思い出しますが、詳しくは ここ を見てもらうとして。 で、これ、フロント陣はちょっぴり地味です。 アレンジも担当しているオリバー・ネルソンは、ま、いいとして、バリサクはジョージ・バロウ、トランペットはアルバート・アーロンズ。 みんな、この人達のこと知ってるかな? 僕は知りません。 あまり大きな期待は持てそうもないんですが、一方、リズム隊のほうはというと、悪くないですよね。 ピアノにトミー・フラナガンを招聘したのは大いに評価出来ます。 少なくとも笑福亭笑瓶を招聘するよりは期待が持てるんですが、ベースがジョージ・デュビビエというのも地味渋くていいですね。 ドラムスがオシー・ジョンソンというのが、ちょっと惜しい気がしないでもないんですが、とまあそんなことで、では演奏を聴いてみましょうかぁ。

 1曲目はアルバム・タイトル曲の 「サザン・カンフォート」 。 オリバー・ネルソンのオリジナルなんですな。 この人、 『ブルースの真実』 のジャケットから、何となく陰気臭そうなヤツという印象を持たれがちなんですが、根は結構ソウルだったりするんですよね。 で、この 「南部の安らぎ」 も、いかにも南部らしい安らぎを感じさせる南部せんべい。 …といった感じで、お手軽に楽しめる仕上がりとなっているんですが、4管のハモり具合はわりとシンプルで、むしろコンガの能天気さがよく目立っております。 で、ソロ先発はフランク・ウエス。 この人のテナーって、特にこれといった特徴が無いという印象しか無かったりするんですが、こうして聴いてみると、普通にいいですな。 オーソドックスなんですが歌心は十分に感じられます。 …と、適当なことを書いておけば、ジャズのレビューなんてそれで済んじゃうんですが、で、続いてはアルバート・アーロンズのトランペット・ソロでありますか。 聞いたことのない名前の人なので、期待度は皆無に近かったんですが、いや、普通にいいですな、これも。 タイプとしてはビル・ハードマン、もしくはアイドリュース・シュリーマン系? ググってみても何の情報も得られなかったりするんですが、続いてトミ・フラのいい感じのソロがあって、コンガとドラムスの掛け合いでそれなりに盛り上がって、とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。 いやあ、南部っぽくて、よかったっす。

 で、次。  「ブルー・スカイ」 。 おー、ぶるー・すかい、ぶるー・すかい、この空の明るさよ〜、なぜ僕の悲しみ、映してはくれない〜♪ その昔、チューリップがそんな歌を歌っていたような気がするんですが、こちらの 「ブルー・スカイ」 はアービング・バーリン作曲のようです。 「ホワイト・クリスマス」 の人ですな。 白いクリスマスとか、青い空とか、どうやら 「色いナントカ」 が得意分野のようですが、メロディアスな佳曲でありますな。 4管のハモり具合も今回はかなり凝ってます。 で、ソロ先発はトミ・フラでありますか。 最初にピアノが出てくるというパターン、個人的にはけっこう好きなんですよね。 で、続いてアルバートくんのトランペット・ソロになるんですが、真ん中あたりでホーンのアンサンブルが被さってくるところが、(・∀・)イイ!! 最近、書くことが無くなってくると、安易にAAに逃げる傾向があるんですが、2曲目からこの調子で、この先、大丈夫なんすかね? …という僕の心配を余所に、現場のほうではウエスのソロが始まりました。 またしても途中でアンサンブルが絡んでくるのが、ちょっとウザく思えてきたりもするんですが、意外と美味しかったりするんですよね、うざく。 ウナギの蒲焼とキュウリの酢の物って、そんなもん、有り得ん!…とか、最初は思っていたんですけど。 で、最後はアンサンブルとタイコとの絡みで大いに盛り上がって、とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。 ここまで、極めて順調でありますな。

 3曲目、ウエスくんのオリジナル、 「ジンズ・ビギン」 。 ほっこりと心和む 「ジンズ・ビギン」 は、気心知れたアルバート・アーモンズのミュート・トランペットがテーマを奏でる曲。 曲名にあるビギンとは、恐らくフランスの海外県マルチニークの音楽のことだろう。 …と、日本語ライナーで秋葉祐介クン (←誰?) が書いておりますが、個人的にはビギンというと、沖縄出身の帽子かぶった奴の顔が浮かんできます。 そっちのほうが南部っぽくね? …という気がするんですが、調べてみたらフランスの海外県マルチニークというのも、かなり南部なんですな。 カリブ海に浮かぶ西インド諸島のなかのウィンドワード諸島に属する一島でありますか。 で、これ、秋葉クンが書いているとおり、ミュート・トランペットが中心となってテーマが演奏されるんですが、コンガとの絡みが何とも言えずに南の島ちっく。 最初にソロを取るウエスがなかなかいい感じ。 続くアーモンズくんもミュートで頑張っておりますが、 ウエスと気心が知れているということは、ベイシー楽団の同僚だったりするとか? ググってみても、相変わらず何の情報も得られなかったりするんですが、トミー・フラナガンのソロもリラックス・ムード満点。 何だかこう、演奏を聴いてると南の島で つけ麺大王 を食べたくなってきちゃいます。 おお、玉子にマウスをあててみると、2つにパカっと割れるんですな。 中から孵卵寸前のヒヨコが出てくるんじゃないかと思って、ちょっとドキドキしちゃいました。 …って、それはそうと “つけ麺大王” って、こんな個人経営っぽい店でしたっけ? 何か、そんな名前のチェーン店があったような気がするんですが、本筋とはまったく関係の無い話なので先に進むと、とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。

 で、次。  「ブルース・フォー・バターボール」 。 ボブ・ブライアントという人が書いた曲で、タイトルにある “バターボール” というのは、俗に言う太った人のことなんだそうで。 俗にではなく雅に言うと、どうなるんですかね? 肥満なされたお方? とまあそれはそうと、これはアレですな。 何とも御陽気でダンサブルなナンバーでありますな。元気があって、いいことだと思います。 桑名にもあるんですけどね、元気寿司。 行ったことはないんですけど。 どうやら回転寿司のパイオニアらしいんですが、 オフシャルサイト を見たら、桑名にそんなものはありませんでした。 潰れたんすかね? 調べてみたら、2ちゃんねるに 「おいしい回転寿司おしえて〜 三重限定」 というスレがあって、 2010/08/04(水) の書き込みに

  桑名なら

  寿司道場>海へ>丸忠>スシロー>くら>かっぱ>元気(潰れた)

 という書き込みがあったので、やっぱり潰れたんでしょうな。 ま、かっぱ以下なら別に悔いはないんですけど。 とか言ってるうちに演奏のほうは終わってしまいましたが、改めて聴き直してみたところ、ソロ・オーダーはウエス→アーロンズ→トミー・フラナガン→オシー・ジョンソンとなっておりました。 オリバー・ネルソンは編曲担当、バリサクのジョージ・バロウはアンサンブル要因。 そういう役割分担になっている模様です。 で、次。  「サマー・フロスト」 。 ウエスくんのオリジナルです。 「夏のフロスト」 って、何なんですかね? …と思って調べてみたら、どうやら 「夏の霜」 という意味のようですが、夏でも霜が降りるんですかぁ。 猛暑都市の桑名や熊谷では考えられませんな。 …と、敢えて最大のライバルである多治見の名前は出さずにおいたんですが、で、これはアレです。 ウエスのフルートをフィーチャーしたバラードです。 日本語ライナーを見たら、夏の朝霧が情景として目に浮かぶ美しい作品だ。…などと書いてありましたが、あ、この人、霜と霧とを混同しちゃっている近藤正臣。 いや、もしかして “frost” には霧という意味もあるのかも知れないと思って、電子辞書でも調べてみたんですが、やはりそんな意味はありませんでした。 “SUMMER FROST” でググってみたら “夏日霜” などという中華っぽい単語が出てきたんですが、シンガポールにそういう名前のカキ氷屋があるみたいですな。 “性感小妹夏日霜淇淋樣爽” と書かれたサイトもあって、その中身が気になって仕方が無いんですが、とか言ってるうちに演奏のほうは終わりました。 基本、フルートとピアノしか出番のない、ちょっとした小品でありましたな。 ま、気分を変えるにはちょうどいい感じだったんですけどー。 で、次。 歌物ナンバーの 「ダンシング・イン・ザ・ダーク」 。 ラテンっぽい、軽めのダンス・チューンに仕上がっております。 ウエスはここでもフルートを吹いているんですが、爽やかな楽器で奏でられる “暗闇ダンシング” も悪くないですな。 アーロンズくんの吹くミュート・トランペットも雰囲気的によくマッチしてます。 で、トミ・フラが軽妙なピアノで引き継いで、テーマに戻って、おしまい。

 ということで、ラストです。 オリバー・ネルソン作曲、「社っ不倫」。 …って、部長とOLのイケない社内恋愛みたいな漢字変換になっちゃいましたが、 「シャッフリン」 。 ホーン・アンサンブルとベースのピチカートとの絡みで演奏されるテーマ部が、ちょっぴり斬新。 というか、演奏の全体を通してそんなパターンだったりするんですが、こういう地味な作品でアルバムを締めるというのも、アリかも? とまあそんなことで、今日のところは以上です。

【総合評価】 全般的にやや軽めの仕上がりでありましたが、こういう軽妙洒脱なラテン系ジャズというのも、たまにはいいかも? 特に期待度がゼロだったアルバート・アーロンズくんの活躍ぶりは、思わぬ拾い物でありましたな。 ということで、さ、今宵は “サザン・カンフォート” で、乾杯♪


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