SOUL MEETING (PRESTIGE)

KING CURTIS (1960/9/18)

SOUL MEETING


【パーソネル】

NAT ADDERLEY (cor) KING CURTIS (ts)
WYNTON KELLY (p) SAM JONES (b) BELTON EVANS (ds)
【収録曲】

(01-03) SOUL MEETING / LAZY SOUL / ALL THE WAY
(04-06) JEEP'S BLUES / WHAT IS THIS THING CALLED LOVE / DO YOU HAVE SOUL NOW

【解説】 (2010年10月17日更新)

 ということで、 “小松基地航空祭 (当日) ” です。 前日は ここ 、去年に関しては この辺り を見て貰うとして、午後から大雨になってブルーインパルスが中止になっちゃったんですよね、去年。 で、今年も開催3日ほど前の時点では、朝から雨っ!…という最悪の天気予報が出されておりました。 事態を悲観するあまり、痴漢に走ったヲタもいたようですが、いくら希望が無くなったからと言って、犯罪に走るのはよくありませんな。 “ぜんざい” に走るのはいいと思うんですけどね。 個人的に “ぜんざい” はそれほど好きではなくて、走ってまで食うようなものか?…という気がしないでもないんですが、そこはまあ人それぞれだと思うしー。 とまあそんなことで、当日です。 金沢駅 06:11発の 「サンダーバード4号」 に乗って、小松に向かいました。 サンダーバード4号って、 こんなヤツ なのかと思ったら、普通の電車なんですな。ちょっとガッカリしました。 で、ヲタ満載で座れないんじゃないかと懸念していたんですが、さほどでもありませんでした。 自由席でも不自由なく席にありつけました。 ということで、小松に到着。 駅前には既にシャトルバス待ちの長い行列が出来ておりました。 いいぞぉ、もっと混めー!並べー!並びまくれー! 折り畳み自転車を用意してある僕としては、そう願わずにはいられませんが、とまあそんなことで、小松基地に向けて、出発。 経路に関しては ここ を参照して下さい。 毛色に関しては、 ここ で占って貰うとして、ちなみに僕の場合はキジトラ猫でありました。 ああん、サバトラ猫のほうがよかったのにぃ。。。 おまけに、〇〇〇〇さんの隠れた趣味は、ストリップごっこです!…などと書かれておりましたが、 小松駅東駐車場 を 6時40分くらいに出て、 7時頃、基地に到着したのではなかったかと。GPSログの時間は何故かズレちゃってますけどね。 着いてみたら開門待ちの長い行列が出来ていたんですが、去年よりも長蛇でありますな、こりゃ。 当初の予想に反して、夕方までは雨が降らなさそうな天気になりましたからね。 とまあ、そんなこんなで、開門〜。

 やや出遅れた感があったんですが、大丈夫でした。 この図 でいう 「 このへん→ 〇 」 を確保することが出来ました。 AV-8B (ハリアー) とか FA-18 (ホーネット) と書かれている米軍の奴らは結局展示されなかったんですが、目の前を走向する花自動車がよく見える、そういうエリアであります。最前列は無理だったんですが、前から4列目くらいで、ロケーション的にはまずまず。 目の前で椅子にふんぞり返っている爺ィがちょっと目障りだったんですが、すぐ近くには一人航空祭らしいお姉さんや、二人航空祭らしい母と娘のペアなどもいたりして、環境的にはわりと良好です。 とまあそんなこんなで、オープニングフライト、開始〜。


< 小松基地航空祭 2010 (オープニングフライト&F15 機動飛行その1) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 オープニングでは通常の F15 (イーグル) に混ざって、特別塗装イーグルが飛びました。 これ ですな。 通称 “カブッキー”。 デザインしたギャルにちなんで “麻美ちゃんスペシャル” などとも呼ばれてましたが、あ、榎本麻美さんって、23歳の主婦だったんですな。 何となく 13歳くらいの女子中学生を頭に描いていたんですが、主婦ということなら、それなりに世間にもスレていると思うので、率直な感想を言わせて貰いましょう。ダサっ! ま、去年よりはマシという意見が大勢を占めていたんですが、それは去年があまりにも酷すぎただけの話で、麻美ちゃんのセンスも決して褒められたものではありません。2ちゃんねるの“航空祭スレッド” では 「永谷園」 とか 「お茶漬け」 などとも呼ばれておりましたが、でもまあ描いてしまったものはしょうがないしぃ。 とまあそんなことで、オープニングは終了。 続いては 「 F15 機動飛行その1」 でありますな。 小松基地にはイーグル部隊が2つあるんですが、そのうちの “303sq” が先に登場しました。 “sq” って、何?…と、ずっと疑問に思っていたんですが、 “Squadron=飛行隊” の略だったんですな。 そういえば江畑謙介くんが、そんなことを言ってたような気がします。 これ とか。 江畑タン、スゲー!…という文脈でよく引用されるコピペなんですが、ま、軍ヲタなら米軍はともかく、日本の自衛隊の飛行機なら、これくらいの発言は当然かも知れません。

  息子(小3)
  「パパ、飛行機が飛んでるねー。」

  パパ(軍ヲタ)
  「正確には F-15J改・形態2型ですね。火気管制装置として APG-63-V-1 を搭載しています。
  尾翼のスコードロンマークから、小松基地所属、航空自衛隊第6航空団第303飛行隊から派遣された機体という事が読み取れます。
  よく覚えておけ、タカシ!」

  タカシ(小3)
  「パパぁ、ぼくもう、おうちに帰るぅ〜!」

 みたいな。 ちなみに小松のイーグルの場合、尾翼に龍のマークが付いているのが “303sq(ファイティングドラゴン)” で、ヒヨコが付いているのが “306sq(ゴールデンイーグル)” となります。 軍ヲタにはもっぱら、303sq の機動のほうが評判がいいようなんですが、今年はこっちを先に持ってきちゃったんですな。 個人的には必要十分に納得のいく機動だったように思われたんですが、後で航空祭スレを見た限りでは、今ひとつだったようで。 ヲタというのは他人に厳しい人達なんですなぁ。


< 小松基地航空祭 2010 ( F2 機動飛行&救難展示飛行) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 ということで、次です。 “F2 機動飛行” 。 去年は機体の不良で中止になっちゃったんですよねー。 普通、青少年とかは不良になると非行に走ったりするものなんですが、機体の場合は不良になると、飛行に飛ばなくなっちゃうんですよねー。 幸い、今年は予定通りに飛行展示が行なわれたんですが、これはアレですな。 尾翼のスコードロンマークから、岐阜基地所属、航空自衛隊航空開発実験集団飛行開発実験団から派遣された機体という事が読み取れます。 これまた遠くて高くて、マニアの受けは今ひとつだったようですが、個人的には赤白501号機だったのが、ちょっと残念。 いや、このシンプルなカラーリングは悪く無いと思うんですが、曇り空だと何だかちっとも映えないんですよね。 1枚だけ、青空をバックに撮れたのがあったんですが、さすがは初号機だけあって、ちょっと薄汚れて見えますなぁ。 ということで、次。 “救難展示飛行” 。 戦闘機フェチの人はこの時間帯をショッピングの時間、もしくは便所タイムと位置付けている人もいるようですが、ちょっと待った! 救難だって、楽しい。そう思わせてくれる、とっておきの秘策があります。 去年も紹介した 『 空へ -救いの翼 RESCUE WINGS- 』 を見るというのがソレなんですが、もうひとつあります。 『よみがえる空 -RESCUE WINGS-』 を見る。 いや、僕は当初、アニメだしぃ。…というのでちょっと馬鹿にしてたんですよね。 が、見てみたら、泣けました。 いきなり幼女が死んじゃったりして、「救いの翼」と比べると、あまりにも救いがなかったりするんですが、小松駅の描写とかめっちゃリアルなので、リアルゴールド好きの人なら楽しめるのではなかろうかと。 “青柳ういろう” に喧嘩を売ってるので、名古屋人のウケは悪そうなんですけどー。ウッチーと顔がよく似たキャラが多過ぎて、紛らわしくて、状況を把握するのに6分くらいかかったりするのが、ちょっと難点だったりします。 とまあそんなことで、救難展示開始ー。 無線交信で 「こちらヘリオス・セブンエイト、サバイバー・イン・サイト!」 とか、ウッチーが言ってくれるのかと思っていたら、全然だったんですが、ちなみに 「よみ空」 では “ヘリオス” と呼ばれていた救難ヘリ UH-60J のコールサインは、実際には “ヒーロー” だったりします。捜索機 U-125A は “アスコット” 。 で、小松の救難隊、援助物資を投下したりして、それなりに頑張っていると思うんですが、正直なところ、やっぱりちょっと地味ですなぁ。 「救助された人が死ぬレベル」 と噂される芦屋救難隊のヘリの “機動飛行展示” を一度見てみたいものですなぁ。


< 小松基地航空祭 2010 ( RF-4 展示飛行) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 で、次。 “RF-4 展示飛行” 。 去年は普通の F4の模擬対地射爆撃という奴だったんですが、今年は RF-4なんですな。 こいつは何をする奴らなのかというと、偵察部隊。 百里の航空祭ではいつも大暴れするようなんですが、今回は “外様” ですからね。 恐らく 「ゲストは地元部隊よりも目立ってはいけない」 という、暗黙の了解のようなものがあるのではないかと思うんですが、例えば 『塩サバ通信』 のオフ会なのに、サバ君よりも鮭師匠のほうがギャル系読者にモテモテだったりすると、何かムカツクぅ〜。 その気持ち、よく分かります。 ここは偵察員としても空気を読まずにはいられなくて、無難な “展示飛行” で抑えておくのがオトナというものなんですが、個人的には “鮫口ファントム” が飛んでいるのを見れただけで、う〜ん、満足♪ ちなみにスコードロンマークはウッドペッカーでありますな。 武田信玄の “キツツキ戦法” にあやかったものなんだそうですが、僕は戦国ヲタではないので、それがそんな戦法なのかはよく分かりません。嫌いではないんですけどね、戦国。 子供の頃は千石イエスにも憧れてたしー。


< 小松基地航空祭 2010 ( F15編隊飛行&機動飛行その2) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 で、次。 “F15 編隊飛行”。 世間では、ほぼ98%の確率で “変態飛行” よばわりされるんですが、綺麗な編隊を組むには高度のテクニックが必要なだそうです。 「ヘンタイもタイヘンね。」 と同情されるレベルなんですが、見ているほうからすると、なーんか地味。 速度もそれほど速くはないので、写真を撮るのは楽なんですが、さほど迫力はありませんな。 薄力粉と同じくらいの迫力? 天ぷら、お菓子、フライの衣に使う小麦粉と同レベルって。 …と、編隊を組んでるパイロット達は激しく脱力しているでしょうが、展示が間延びするのもよくありませんな。 ま、確かに、デルタ編隊をアロー編隊に組み替えたりするには、相当向こうのほうまで飛んでいかないと駄目だったりするんでしょうが、で、今回、その間延びを少しでも解消する為に、合間に T-4×1基による機動飛行が組み込まれておりました。 パイロットはあの “Viper” でありますか。 去年は “Kinta” と組んで、303sq のイーグルでヲタ絶賛の機動飛行を繰り広げてくれたんですが、今年は練習機の “T-4” で、ちょっと勿体無い。。。 ま、元ブルーインパルスのパイロットらしいので、飛び慣れた機体ではあるんでしょうけどね。 個人的には 「ふーん」 という感じの飛びっぷりに見えたんですが、航空祭スレでは絶賛されておりました。その筋の人達はどこか、目の付けどころが違うんでしょうなぁ。 で、今回、小松スペシャルとして “小松市の市章の形の編隊” というのがあったんですが、小松市の市章って、 これ ? ま、何となく編隊で飛んでみたくなる気持ちも分からんではないんですけどねぇ。。。

 で、その後、航空祭スレの住民の間では今ひとつ不人気な “306sq” の機動飛行があったんですが、これだけブンブン飛び回ってくれているのに、一体何が不満なんだ、オマイら???

 ということで、以上で午前の部は終了〜。 一時、ちょっと強めの雨が降って、ポンチョの装着を余儀なくされたんですが、それもすぐにやんで、この分なら午後の部も予定通りのフライトが期待出来そうです。 ひとつの出し物が終了する度に、前列に居座っていた奴らが一人ずつ離脱していって、2回目のイーグルの機動飛行が終了した段階で、遂に目の前には誰もいなくなりました。 チャンス!…と、最前列に移動しようとしたら、左隣にいた一人航空祭らしいお姉さんが、もの凄く嬉しそうな顔をして前に進んでくるのが目に入りました。 ちょっと悔しいですが、ここは自重するしかありません。 無理をすればその横に座れないこともないんですが、ここは遠慮しておくのがジェントルマンというものでありましょう。 これから会場はお昼休みタイムに入るわけですが、確保した前から 0.7列目くらいの席は何としてもキープしなければなりません。 脱いだポンチョの上に小さな椅子を置いて領土権を主張しておいて、昼飯の買出し&便所に出撃することにしました。 屋台エリアに行ってみると 「飛騨牛しぐれ弁当、飛騨牛しぐれ寿司」 という文字が目に入りました。 ちっとも小松っぽくはないんですが、さほど混んでもいなかったので、とりあえずそれで妥協。 どうやら高山駅で売られている駅弁のようです。 これ ですな。サバ君が弁当、サバ兄が寿司のほうを買ったんですが、弁当のほうは箱がえらく分厚くて、おまけに手に持つとズシリとした重みがあります。 それもその筈、箱の下半分は加熱用の生石灰なんすよね。 ま、それでアツアツの弁当が食えるんだから別にいいんですが、で、その後、15分ほど便所に並んで用を足してから所定の席に戻ってみると、おおっ!僕の席の前にハゲたオッサンが座ってるやん!! お姉さんの隣だから遠慮して空けておいた 0.7人分のスペースに、よくもまあ、しゃあしゃあと…。 頭から生石灰を降りかけてやりたい衝動に駆られたんですが、そんなことをしたらせっかくのアツアツ飛騨牛しぐれ弁当を、冷め冷め状態で食べなければならないので、ここはぐっと我慢して。 ちなみにこの弁当、お味のほうはまあまあでした。 サバ兄が買った飛騨牛しぐれ寿司のほうが美味しかったです。 ちなみに、後から航空祭スレを見たところ、小松うどんの屋台も出ていたんですな。 ただのうどん。600円。ぼったくり!…とのことなので、買わなくて正解だったんですけど。 あと、 「カレーの市民アルバ」 の屋台もあったそうです。 そっちにしておけばよかったですなぁ。 そっちにしておけばよかったような気もするんですが、とまあそんなこんなで、いよいよ、ブルーインパルスのウォークダウン、開始っ♪

 ブルーの儀式は最前列の近くでないとよく見えないので、目の前にハゲたオッサンが割り込んできたとは言え、この位置をキープ出来たのは、ラッキー♪ 朝からトイレにも行かずに我慢して、ついに最前列を確保した左斜め前のお姉さんも嬉しそうです。 儀式が始まると思わず立ち上がって、ビデオを撮ったりしていたんですが、するとその時、ハゲたオッサンが 「最前列の人は座るっ!」 と、キツイ一言。 ま、確かにアンタの言ってることは正しいし、アンタも確かにずっと座っているんだけど、そのせいで頭がハゲているのがよく見えるワケだし、ちょっとくらい、いいぢゃん! お姉さんは見るからに (´・ω・`)ショボーン な顔になってしまって、カワイソス…。 オッサンの頭に石灰を降りかけてやりたい衝動に駆られたんですが、生石灰としても既に食品の加熱という業務を遂行して、今は燃え尽きて消石灰になっちゃった身の上なので、ばら撒かれたとしても、その一生に悔いは無いだろうしー。 でもまあ、客観的に見ればオッサンの言ってることは正しいワケだし、とりあえずお姉さんが座ってくれたおかげで、ブルーの儀式もよく見えるようになったしー。 で、そうこうするうちにオッサンはどこかに消えてしまって、おかげでお姉さんも元気を取り戻して、いや、せっかくのお祭りなんだから、みんなで仲良くしないとー♪ とか思っていると、どこぞのガギが僕の前に割り込んできて、おんどりゃあ、鼻の穴に消石灰ブチ込んだろか!?

 ということで、前半ネタが長くなり過ぎちゃったので、ブルーの写真はまた別の機会ということで。 何とか天気も最後まで持ってくれたし、オッサンもすぐに消えたし、総括すると、とっても楽しい航空祭でありました。 写真のほうは全般的に不出来で、ヒデキ、ガックリ。…だったんすけど。 で、来月は 築城基地 っす。 またしばらく飛行機写真まるけになっちゃうと思いますが、ヨロシク☆

 ということで、今日はキング・カーティスなんですが、君はキング・カーティスを知ってるかな? 僕は知りません。 殿さまキングスなら知ってるんですけどね。 いいですよね、 「なみだの操」 。 チェッカーズの 「涙のリクエスト」、小泉今日子の 「艶姿ナミダ娘」 と並ぶ 日本3大 “涙” 歌謡曲 のひとつでありますが、一方、殿さまではなくてカーティスのほうのキングはと言うと、ジャズの世界よりもむしろ、あっちの世界で有名なんだそうで。 詳しくは、まあ、 Wikipedia を見て貰うとして、あ、この人、窓用のエアコンを担いで家に帰る途中、麻薬中毒者に刺されてお亡くなりになったんですかー。 当時37歳。若死だったんですなぁ。 こういう、商業的にめっちゃ成功したんだけど非業の死を遂げた人というのは、日本で人気が出そうなんですが、僕はR&Bの世界には疎いので、その辺りの事情はよく分かりません。少なくともジャズの世界では、どマイナーなんですが、今回取り上げる 『ソウル・ミーティング』 は大丈夫。 サイドマンが豪華なんすよね、これ。 ナット・アダレイウイントン・ケリーサム・ジョーンズ。 おまけにエバンスまで入ってます。 エバンスと言ってもビルではなくて、ベルトン・エバンスというタイコ叩きなんですが、こんなリバーサイドな面子を集結させたセッション、プレスティッジから出してもいいんすかね? ま、その辺りの事情を考慮してか、ナット・アダレイは “リトル・ブラザー” という変名での参加となっているようですが、わざとバレバレな名前を使うところがアメリカンなテイストでありますな。 日本人だと “納豆仇令” とか、そういうのしか思いつかないんですよね。 とまあそんなことで、では1曲目から聴いてみることにしましょうかぁ。

 まずはアルバム・タイトル曲の 「ソウル・ミーティング」 。 キング・カーティスのオリジナルでありまして、いかにも 「魂集会」 っぽい仕上がりとなっております。 いいですよね、魂集会。 試しにググってみたら 「雄汁男魂集会−姫はじめSPECIALアゲイン」 などという、いかにも不健全なサイトがトップに出てくるのは不本意なんですが、ケリーのピアノによる小粋なイントロに続いて登場するテーマは、ほのぼのソウルそのもの。 都会派の僕としては、あまりにも泥臭くて、さほど好みではないタイプの曲なんですが、でもまあ、ゴスペルなんてのは概ね、こんな感じなワケだしー。 でもって、ソロ先発はキング・カーティス。 思ったとおりと言うか何と言うか、ソウルな吹きっぷりでありますな。 的外れかも知れませんが、個人的な思いつきだけでいうと、フレーズに抑揚があるオリバー・ネルソンって感じ? いや、全然、ちゃいまっか。 ま、思ってたよりはずっと普通のジャズになってて、よかったっす。 続くリトル・ブラザーのソロはナット・アダレイのコルネットを彷彿させるものがあって、秀逸です。 でもって、ケリーのソロは…、と期待してたら、出番が無いままテーマに戻ってしまって、ちょっとアレだったんですが、ま、出だしとしてはまあまあの出来で、67点。 合格です。

 2曲目のキングくんのオリジナルで 「レイジー・ソウル」 。 あまりにもソウルに偏り過ぎのような気もするんですが、おまけにレイジーですか。 ま、切れ痔よりはマシだと思うんですが、またしてもアーシーな世界が展開されそうですな。 で、演奏が始まってみたら、これがなかなかアンニュイな雰囲気で、意外と悪くなかったりするんですが、テナーとコルネットの微妙なコール&レスポンスが、ちょっといい感じ。 で、ソロ先発はキングくんなんですが、個人的な思いつきだけでいうと、ちょっぴりオリバー・ネルソンに似てる? で、続くリトル・ブラザーって、かなりナット・アダレイに似てる? …って、このネタもさすがに今回限りにしておこうと思うんですが、 「仏の顔も三度まで」 という諺もあるしー。 3回顔を撫でられたくらいでキレるとは、仏の人格もあまり大したことはありませんな。 僕なんか、ガキに割り込まれたら即座にキレちゃいますけどね。 で、みんな、お待たせ! 今回はですね、ちゃんとケリーのピアノもフィーチャーされています。 いかにもケリーらしい華麗な弾きっぷりで、うーん、満足。 僕ってぜんぜん綺麗好きではないんだけど、ケリー好きだよな。カレーも好きだし。 …と、自分のことを再認識した次第でありますが、とまあそんなことで、レイジーなムードのテーマに戻って、おしまい。

 で、次。 歌物ナンバーの 「オール・ザ・ウェイ」 。 これ、好きなんですよね、僕。 朴大統領よりも好きかも知れません。 あまり好きではないんですよね、朴大統領。 「ぼく大統領。」って、大統領が自己紹介しているみたいで、いいな♪…と思っていたんですが、読み方が 「パク大統領」 に変わった時点で嫌いになりました。 「ぱくドラえもん」 ではアカンやろ?…と思わずにはいられません。 で、これ、僕の好きな曲だけに、こんな顔に知性の感じられない奴に吹かせたらアカンやろ?…とか思ってしまったんですが、でも大丈夫。 聴いてみたらトーンに温かみがあって、すごくハート・ウォーミングなバラードに仕上がっておりました。 ベルトン・エバンスの地味なブラッシュ・ワークも、地味ながらいい仕事をしています。 ベルト工場で働かせても、結構やってくれるんじゃないですかね、ベルトンくん。 三ツ星ベルトの人、もしここを見てたら雇ってあげて下さい。どうせジャズマンなんて、かつかつの生活をしているんだと思うしー。 「 “ミツボシ” って、 “ミツビシ” のパチもんぢゃん!」とか言われて、向こうのほうから断られちゃうかも知れませんけど。 とか言ってるうちに、テーマに戻って、おしまい。 ナットはお休み、ケリーのソロは無しで、キングくんの一人舞台だったんですが、でもまあ、無駄に長くなったりしないので、スロー系でこういうのはアリだと思います。

 ということで、4曲目。  「ジープス・ブルース」 。 デューク・エリントンとジョニー・ホッジスの共作のようなんですが、ピアノのイントロからして、ばりばりにディープなブルースでありますな。 ま、ジープもディープも似たようなものなので、当然と言えば当然なんですけど。 個人的にこういうのはあまり好きではないんですが、でもまあ、キング君はこういうのが好きみたいなので、運が悪かったと思ってあきらめるしかありません。 ソロの部分もちょっぴりクドめなんですが、クドいなりにそれなりに楽しめなくもないし、特にケリーのソロは傾聴に値する出来だと思います。 ということで、5曲目。  「ホワット・イズ・ディス・シング・コールド・ラブ」 。 日本ではよく 「恋とはどんなものかしら」 と訳されたりしておりますな。 が、書いていて、自分でもちょっと気持ち悪いな。…とでも思った人がいるのか、最近は 「恋とはどんなものでしょう」 という邦題もよく見かけるようになったんですが、翻訳サイトだと 「愛と呼ばれるこのことは、何ですか?」 になっちゃいます。まだまだですなぁ、機械。 で、この曲そのものも、個人的にはさほど好きではなかったりするので、おそらくレビューのほうもあっさりしたものになるのではないかと推測されますが、キングとナットとケリーのソロは、なかなかよかったっす。 でもって、テーマに戻って、おしまい。

 ということで、ラストです。キング・カーティスのオリジナルで、 「ドゥ・ユー・ハブ・ソウル・ナウ」 。 「君は今、魂を持っているかい?」…って、いや、持っていませんな。 かつて、田虫なら持っていたことがあるんですが、アスター軟膏で完治しました。 いや、田虫ではなくてインキンだったのかも知れませんが、アスター軟膏、よく効きます。 で、これ、翻訳サイトだと 「あなたには、現在、精神がいますか?」 となって、あっちの世界ではどうやら “soul=精神” と認識されているようなんですが、曲そのものの出来はいいです。 素晴らしい♪…と賛美してもいいと思うんですが、ファンキーですなぁ、こりゃ。 ケリーのコンピングも、最高っ♪ ソロ先発はキング・カーティスなんですが、ドスの利いたソウルといった感じで、魂を揺さぶられます。 ナットのソロも味があっていいし、ケリーのピアノもスインギー。 そういえばインキンには酢が効くか?…と思って、試したこともありましたなぁ、酢インキンだった、あの頃の僕。 木酢液とかは効果があるそうなんですが、ミツカン酢はただ染みるだけで、ちょっと…。 でもって、テーマに戻って、おしまい。 ということで、今日のところは以上です。

【総合評価】 2曲ほど、ソウル臭が濃すぎて噎せそうになる作風のものがありましたが、それ以外は概ね良好でありました。ナットとケリーも頑張ってるしー。 個人的には 「レイジー・ソウル」 と、最後の 「なんちゃらソウル・ナウ」 が好きっ♪ バラードの 「オール・ザ・ウェイ」 もいいですな。 6曲中3曲が当たりなら、トータルで84点はあげてもいいのではないでしょうか。 いや、どういう計算なんだか、自分でもよく分からんのですけど。


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