SOUNDS OF THE INNER CITY (TCB)

BOOKER LITTLE & BOOKER ERVIN (1960年代)

SOUNDS OF THE INNER CITY


【パーソネル】

BOOKER LITTLE (tp) BOOKER ERVIN (ts) & Othes

【収録曲】

(01-03) SCOOCHIE / CYCLES / STARDUST
(04-06) THE CONFINED FEW / BLUES DE TAMBOUR / WITCH FIRE

【解説】 (2009年11月15日更新)

 ということで、小松の航空祭です。 前回 、ブルーインパルスの予行を見て、安宅の関を除いて、カレーを食って、寝たところまで話が進んでおりましたが、翌日、朝の5時に起床しました。 起床して、まず最初に気になるのが気象庁の天気予報なんですが、んー、 「晴のち雨」 ですか、やはり。。。 問題はこの、 “のち” というのが、どのタイミングに来るかなんですが、前日、ネットで見た限りでは6〜9時と9〜12時は “お日様マーク” で、12時〜15時は “傘マーク” でした。 ま、普通に考えれば、12時が境目ということになるんでしょうな、こりゃ。 1週間ほど前からずっとこんな感じの予報だったんですが、直前になって良いほうにズレるでもなく、悪化するでもなく、うーん。。。 ま、こういうこともあろうかと思って、ちゃんと用意したんですけどね、 “すぱっと”スパッツタイプシューズカバー 。 すぱっと使ってください。値段も安くて最高ですよ。…と、ふんふん。さんもレビューで絶賛しているんですが、最高なわりには星が4つ(←80点)だし、ふんふん。と、名前に句点を入れられると、読みにくくて仕方が無いんですが、雨の日は傘を差してもズボンの裾や靴下が濡れちゃいますからね。スパッツ。いいじゃないっすかぁ♪ 商品説明のところを見る限り、靴のねれを防御してくれるみたいだしー。  靴のぬれは防御してくれないのか、ちょっと心配ではあるんですが、で、上半身の防御用にはですね、ポンチョを用意しました。 2ちゃんねるの航空祭スレに

   肉眼なら雨合羽
  一眼ならポンチョこれはガチだからな。
  カメラもリュックもポンチョひとつに収まる。

 と書いてあったので、素直にそれに従うことにしたんですが、半角カナを使っている時点で、今ひとつ信憑性には疑問があったんですけどー。 とまあそんなことで、6時過ぎにカメラバック (←リュック型・レインカバー付き) にカメラとポンチョとスパッツを詰め込んで、アパホテルから小松駅東の駐車場まで歩いていきました。 駅前には既にシャトルバス待ちの行列が出来ておりましたが、でも大丈夫。 こういう事態を想定して、ちゃんと折り畳み自転車を用意してますからね。 前日はケッタで駅前→航空プラザ→小松空港→小松基地の横→安宅の関→駅前と回ったら、かなりバテて、その後、何もする気がなくなってしまったんですが、駅前→小松基地だけなら片道4キロ弱。アップダウンのない平坦な道なので、バス待ちの列に並ぶことを思えば、ぜんぜん楽♪ が、バス組も悲観することはありません。 駅横の通りには臨時バスがずらっと並んでましたからね。 その数、15〜20台。 これだけの輸送力があれば、行列もすぐにはけるでしょう。 が、臨時バスは6時半くらいにならないと出発しませんからね。 僕は一足先に自力で行くことにします。

待機する臨時バスの群れ♪ バス待ちの行列を横目に、出発〜♪

 7時前、基地付近に到着〜。 基地内にも駐輪場はあるんですが、人ごみにまみれてケッタを漕げないという事態が想定されたので、少し手前の歩道に放置して、そこから歩くことにしました。 僕は小松に関しては入門者なので、どの門から入門すればいいのか、というか、どこに入門出来る門があるのか、よく把握していなかったんですが、あ、 ここ (←下図参照) ですかぁ。

小松基地入門地図♪

 既に入場待ちの行列が出来ていたんですが、ん? 岐阜の時よりも少ない? 岐阜は名鉄の駅から余裕で歩いて来れるんですが、小松の場合、駅から歩くには、ちと遠いですからなー。 折畳み自転車のお陰で、バス組よりも早く現地に着くことが出来て、ラッキー♪ …と思っていたら、そこに臨時バスがやってきて、追い抜かれてしまって、ああん。。。 ま、バスと言えども開門前に中に入ることは出来ないので、勝負は引き分けなんですが、とまあそんなこんなで、7時過ぎに開門〜♪ 今回のタイムスケジュールは こんな感じ なんですが、オープニングフライトまでまだ時間があるので、とりあえず地上展示でも見ることにしますかね? さすがに小牧よりは混んでいて、邪魔者なしに機体を撮影するのは困難だったんですが、とりあえず何枚か曝しておきます。

ブルーインパルス&くじら号♪ オジロファントム♪ ウッドペッカー(ぱちもん?)♪ ゴールデンイーグル♪

 …と、場内をうろついているうちに、あっという間にオープニングフライトの時間になったので、慌てて撮影場所をキープすることにしたんですが、最前列とは言えないまでも、何とか人の頭の隙間から離着陸の様子を見ることが出来る。 そういうポジションを確保することが出来ました。 僕の前はレジャーシートを広げたギャル4人組み (←後に1ギャル追加) でありましたな。 いや、世間の感覚からすると、とてもギャルとは呼べないようなお年頃の方々だったんですが、ま、うち2人はギャルと呼べない事もないかも知れなくて、そのうちの1人は僕と同じ NikonのD90を持っていたので、ちょっぴり親近感を覚えました。 僕の右隣は、やはりレジャーシートを広げたペヤングでありまして、うち、若いギャルのほうが僕の隣でありました。 一度、席を外して戻って来て、で、今度は兄ちゃんのほうが僕の隣になってしまったので、かなり不満だったんですけどー。 右斜め前では絵に描いたような軍ヲタ&カメラヲタのおっさんが2人、キヤノンの白レンズを振り回していて、目障り。。。 とまあ、そんな状況の中、いよいよ飛行展示、開始〜♪


<オープニング&救難展示> (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 今回、小松基地では 航空祭記念塗装デザイン募集 という企画をやっていたんですが、その優秀賞の作品がオープニングで飛びました。 「空」「小松」 をイメージできる作品…というコンセプトから、 これ を持ってきちゃいましたかぁ。。。 しかも、これを優秀賞に選んじゃいましたかぁ。。。もしかして、ウケると思ったんですかね?  分かる人なら “弁慶” を、小松らしいっ♪…と評価するかも知れませんが、もっと素直に “小松菜” にしておいたほうが、素人のウケはよかったと思うんですけどねぇ。 弁慶ではちっとも 「空」 をイメージさせませんしね。 じゃ、小松菜なら 「空」 をイメージさせるのかというと、それも疑問ではあるんですが、もっとカッコいいデザインを応募してボツになった人は、これを見て、怒り心頭でありましょうな、こりゃ。 でもまあ、歌舞伎イーグルも飛んでしまえば、ちょっと毛色が変わっていて絵的には面白いし、とまあそんなことで、ノーマルなイーグル、帰還〜♪ F-15はスピードブレーキ (←背中の板状の物体) を立てて、前輪を浮かせた状態で着陸するんですなー。 ギャル軍団の隙間からではありましたが、何とかその姿を捉えることが出来て、ラッキー♪

 ということで、次です。 あ、タイムスケジュールに記載されていた “落下傘降下” は強風の為、中止となりました。ああん。。。 ま、落下傘降下なんて、落下傘で降下するだけの出し物なので、別にどうだっていいんですが、ということで、次です。“救難展示飛行”。 何か地味だよねー。 そんなふうに思っている人は、いませんか? 僕は思ってました。 ただ、難を救ってるだけやん。 そんなふうに思っていました。 そんなアナタにお薦めの映画があります。 『 空へ -救いの翼 RESCUE WINGS- 』 。 これを見ればアナタも、たちまち救援マニア♪ ところで、この航空祭のタイムスケジュールにある 「女優 高山侑子トークショー」 って、何? …と、疑問に思っていたんですよね。 何故、そんな航空祭に関係なさそうな女優がトークをするのかと思ったら、2ちゃんねるの航空祭スレで、その謎が判明しました。小松基地の救難隊を舞台にしたこの映画の主演女優だったんですなー。 しかも、ゆうこりんのパパは航空自衛隊新潟救難隊の救難員で、訓練中の墜落事故で殉職しちゃったんだそうです。 小松の航空祭でトークさせないで、どうする!?…と言いたくなるようなプロフィールが判明した次第でありますが、しかも1992年10月13日生まれということは、ん?17歳? 映画だと、もっと大人っぽく見えたんですが、まだ女子高生だったんですなー。 学校、ちゃんと行ってるのかどうかは知りませんけどー。 これはもう、トークイベント、見るっ♪ 昼メシを抜きにしてでも、見るっ♪ …と思っていたら、体調不良で来れなくなっちゃったんですけどー。ああん。。。

 気を取り直して、救難展示飛行です。 U-125A サバイバー発見、マーカー投下! UH-60J サバイバーを吊り上げ! まるで映画のワンシーンを見ているようですなぁ。 小牧の航空祭 の時は “被災者” とか、素人臭いことを言っていたんですが、専門用語では “サバイバー” と呼ぶことを知った、そんなサバくんなのでありました。


<F-4 模擬対地射爆撃> (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 で、次。 といっても、タイムスケジュールに必ずしも従順ではない順序で紹介しているんですが、あ、プログラムにあった “F-2 機動飛行” はですね、機体トラブルの為、中止となりました。 体調不良のゆうこりん共々、無念。。。 ということで、F-4 ファントムの “模擬対地射爆撃” です。 名前はなんだか物々しいんですが、基本、ぐるぐる飛び回るだけ? 後で2ちゃんねるを見たら、高度が高くて今ひとつだった。…と、評判のほどはさほどよろしくなかったんですが、素人の僕には十分でした。 オジロファントム、カッコいいですなー。 写真の出来は、まずまず?…といったレベルに終わってしまったんですが、特に最後、着陸の瞬間が、目の前のギャル軍団の頭や、左前方に陣取ったオッサン軍団の胴体妨害されて、よく見えなかったのが、無念。。。 漏れ聞こえてきたオッサンの声からして、どうやら F-15とは違って、ドスンという感じで着陸したようなんですが、減速するためにパラシュートも開いたみたいです。オッサンの言うことが正しいのかどうかは知りませんが、空母に着陸出来るように、そういう降り方をするんだとか。 左のほうにいた爺さんは、頻繁に目の前を横切って邪魔臭い “花自動車” を見て、 「ありゃ、自衛隊の家族が乗るやつやな。」 と、間違った知識を呟いていたので、観客の言うことを一概に妄信することは出来ないんですけどね。 その爺さんは 「あれ、乗りたい〜!」 とせがむ孫に、 「あれは乗られへん!」 と、間違った説得をしていて、後に真実を知った孫がグレちゃうんじゃないかと、ちょっぴり心配です。


<F-15 編隊飛行> (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 小松基地と言えば F-15です。 イーグルがたくさんいます。 おかげで、1機くらい弁慶の絵を描いちゃっても、いいんじゃね?…という、間違った認識を持ってしまったようなんですが、航空祭でもイーグルがバンバン飛びます。オープニングから飛びます。機動飛行は前編と後編、2回あります。 その合間には編隊でも飛んじゃいます。 正直、ちょっぴり間延びしていて、2ちゃんねるでの評判もさほどよくは無かった F-15の編隊飛行なんですが、写真を撮るにはいいですなー。 僕は血液型がA型で、根が几帳面なので、こういう、きっちりとした編隊飛行は性に合います。 整いすぎて変態の人にはちょっと物足りないかも知れませんが、F-15 が8機も一緒に飛んでいるのって、初めて見ましたなー。 とってもよかったです。

  

<F-15 機動飛行> (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 で、次、機動飛行編。 小松基地には第303飛行隊と第306飛行隊という、2つのイーグル部隊があって、それぞれ “ファイティングドラゴン” “ゴールデンイーグル” という名前が付いております。 で、今回の機動飛行は前編がゴーグル、後半がファイドラでありました。 略したら何のことだか分からなくなっちゃいましたが、後で航空スレを見た限り、編隊飛行のところまで、 「今年の小松は今イチ。。。」 という論調が目立ちました。 が、午前の部、最後の出し物、303飛行隊の機動飛行は、絶賛の嵐♪ TACネーム “Viper” と “Kinta” のコンビだったようですが、Viperくんは元ブルーインパルスのパイロットだったらしく、その筋では非常に高く評価されているようです。 が、キンタも頑張ってくれました。 キンタ負けるな、キンタ負けるな、キンタ〜、ま〜、蹴るな〜♪

 ということで、午前の部は終了〜。 正直、機動飛行の迫力は静止画よりも動画のほうが説得力がありますな。 ファイティングドラゴンの様子は、ま、 ここ (↓) でも見て貰うとして。

  2009小松基地航空祭F-15J機動飛行ファイティングドラゴンズ前半

  2009小松基地航空祭F-15J機動飛行ファイティングドラゴンズ後半

 いや、着陸までうまく撮れてますなぁ。 おそらくこいつ、僕よりも前の席にいたんだと思いますが、こういうのを見るとビデオカメラも欲しくなっちゃいますなぁ。冬のボーナスが出たら、買っちゃうかも知れませんなぁ。ボーナスが出なくてもポチっちゃいそうで怖いんですが、とまあそんなことで、昼休みです。 午後からは雨という予報なので、ブルンパスは諦めて、この時点で帰ったほうがいいのか、大いに悩むところなんですが、あと2時間くらいは大丈夫なような気もするしぃ。 で、結局、居残ることにしたんですが、まずは便所。 10〜15分待ちといったところでしょうか? 男子便所の大バージョンのほうにまで、おばさんが紛れ込んでおりました。 ま、よく見られる光景です。 で、売店も長蛇の列でありますな。こういう事態を見越してカロリーメイトを買っておいたので、それをカジって飢えを凌ぐとして。 一度、離脱してしまったので、先ほどより後ろのポジションになってしまいましたが、雨に備えてカメラはリュックにしまって(←撮影は断念)、リックにはレインカバーをかぶせ、足にはスパッツタイプシューズカバーを、すぱっと装着。 後はポンチョさえ着れば完璧なんですが、そうこうしているうちに次第に空模様が怪しくなって来ました。 こ、これは、やばいか?…と思っていると、ポツっと雨が落ちて来ました。 どうやら13時10分開始予定のブルーインパルスは、12時50分からに前倒しされるようですが、あ、そうそう。前日の予行ではさっぱりだったワイドバンドレシーバーなんですが、この日はバンバンでした。 『航空無線のすべて2010』 の付録 「AIR BAND DATA BOOK 2009-2010」 に載っていた小松空港の周波数をメモリに入れてスキャンしたところ、ついに 「ブルー・コントロールなんちゃら…」 とか言ってる無線の傍受に成功♪ そうこうしているうちにウォークダウンの儀式が始まり、天候が何とも怪しい中、決行ですかね、こりゃ? で、ついに1機が空に上がりました。 電波法に触れるので、傍受した内容を公開することは出来ませんが、どうやら天候の偵察をしている模様です。

 「状態はよくない」 とか、 「やると決めたら、何としてもやらなければならないので…」 とか、 「山のほうは雲が多い」 とか、 「滑走路よりも海のほうで…」 とか、そんな会話が交わされておりました。 いや、そんな会話が交わされていたのではないかと推測されるんですが、うーん、飛ぶんだか、どうなんだか…。 そしてついに、 「キャンセル」 という交信が。 ああん。。。 その決断を待っていたかのように強い雨が降り出して、風もビュービュー吹いてきて、あちゃ〜。。。 あ、この時の様子が YouTube に上がっておりますな。

  2009小松基地航空祭ブルーインパルスBlueInpulse Exhibition PART2

 無線交信を垂れ流して、アホもいいところなんですが、悪いのは僕ではありません。捕まえるなら “bufuwu12” を捕まえてくださいね。 横殴りの雨にポンチョ&スパッツも役に立たず、というかこれ、膝下から足首の間が、めっちゃ無防備やん! 大人しく、雨合羽にしておけばよかったですなぁ。。。 とまあそんなことで、ぐちょぐちょになりながら折り畳み自転車で駅東の駐車場に戻ったんですが、いや、決して後悔はしていません。 午前中で引き上げていれば雨に降られることもなかったんでしょうが、滑走路に向かうブルーインパルスの排気の熱気を感じることが出来たし、無線も傍受出来たし、1機だけでも飛んでくれたし、いやあ、とっても楽しい航空祭でありました。 来年もまた行ってみたいと思うんですが、次回は金沢に泊まって、 “もりもり寿司” というのも、いいかも? 蓮舫に叩かれて、事業仕分けで来年度から “航空祭” は中止っ!…ということにならないよう、祈らずにはいられません。

 ということで、今日はブッカー・リトルです。 手持ちのネタが尽きたので、Amazon で適当に頼んでみました。  『サウンズ・オブ・ザ・インナー・シティ』 。 ブッカー・リトル&ブッカー・アービン。 両ブッカーの双頭クインテットなんすかね? となると相当に双頭コンボなんですが、このアルバムは素性がよく分かりません。録音年月日も書いてないし、両ブッカー以外はパーソネルも不明だしー。 ググってみたところ、どうやらオリジナルは こういうジャケット だったようですが、手抜き風に改変してくれて、個人的には嬉しいです。 で、素性に関しては このブログ が詳しいんですが、ジャズ侍だけに一人称が “拙者” なんですな。長谷川くんは “シッシャ” なんですけどー。 オウム真理教の出家信者は、シッシャ→シャモン→サマナと名前が変わったそうですが、シャモン長谷川くん、サマナ長谷川くん。どちらも、ピンと来ませんね。 ま、それはそうと、ピアノはマル・ウォルドロン、ヴァイブはボビー・ハッチャーソンではないか?…という説もあったりするようで、となれば、かなり豪華なメンツということになるんですが、とまあそんなことで、では1曲目から聴いてみることにしましょう。

 まずはブッカー・アービンのオリジナルで、 「スクーチー」 。 ホレス・パーランの 『オン・ザ・スパー・オブ・ザ・モーメント』 (←アービン参加) というアルバムで取り上げられていたヤツですな。 終盤の 「すくぅちぃ、すくぅちぃ♪」 というボーカル (?) が印象的なんですが、曲そのものの出来も悪くありません。 救う地位。 そういった雰囲気もあるブルース調のナンバーで、救難隊のテーマにしてもいいかも知れません。高山侑子たん、小松の後の入間の航空祭の “バートル退役記念式典” には出席したようなんですが、映画の中で活躍してましたからね、バートル。 何かと思ったら、そういう名前のヘリコプターらしいんですが、 板金屋が考案した脅威のバリ取り機 も、そういう名前なんですけどね。 “バリトル” だと何だかドリトル先生みたいなので、ちょっぴり捻ったんでしょう。 プロモーションムービー も手作り感満点で、いいですなー。 ナレーションのおねえちゃん、恐らく、バリ取りのことはよく分かってないんでしょうな。 …と、どうでもいいネタを引っ張るのは、演奏自体、これと言って書くことがないからなんですが、2管+ヴァイブのユニゾンでテーマが演奏されて、でもって、ソロ先発はブッカー・リトル。 ライブだけに、かなり気合が入っているんですが、熱い中にもガッツ一抹の寂しさを感じさせるところが、この人らしいですよね。 続くブッカー・アービンの一途な吹きっぷりも良好です。そういえばそろそろ、ポンプと配管の基礎図を作らなければなりませんなぁ。 いや、一途と書いた瞬間、位置図→基礎図と、連想が膨らんだんですが、そろそろ基礎図を作らなければなりませんなぁ。…と思いつつ、1ヶ月近く放置しているんですよね。 現実世界に引き戻されて、ちょっぴりブルーな気分になっちゃいましたが、続くピアノのソロは、マルかと言われれば、確かにマルっぽいですかね? でもって、テーマに戻って、微妙にフェードアウトしつつ、おしまい。 ま、デモンストレーション・テープからの発掘にしては音質もまずまずで、演奏もまずますですかね?

 で、次。 「サイクルズ」 。 作曲者は “Jamal” とクレジットされているんですが、これはアレですかね? じゃじゃまる? が、よくよく考えたら “じゃまる” と “じゃじゃまる” は違うので、となるとこれは、アーマッド・ジャマルですかね? ま、よくよく考えなくても、そんな気はするんですが、知的でクールな感じのする、なかなかの佳曲だと思います。 テーマ部はリトルが主で、そこにヴァイブとテナーが絡む形になっていて、アドリブ・パートはピアノのソロから始まります。 これはアレですな。間違いなくマル・ウォルドロンですな。間違ってなければ、それで正解だと思います。 これをマルだと喝破したジャズ侍は、さすがですな。ご褒美にカッパ巻きをあげたいくらいなんですが、雨の日なら雨合羽のほうがいいですかね? が、よくよく考えたら、間違いなくマルであると喝破したわけではなく、unknowen (p) Mal Waldron? …と、かなり自信無さげなので、合羽をあげるのはヤメにしておきますが、で、続いてはリトルのソロですか。 いかにもこの人らしい吹きっぷりで、いいと思います。 続くアービンも一聴してソレと分かる個性の持ち主でありまして、ま、それはマンネリと紙一重だったりするんですが、続くヴァイブのソロは地味過ぎて、ハッチャーソンなんだかどうか、特定することは出来ません。 というか、個人的には違うような気もするんですが、あ、ここで新たな情報を入手することが出来ました。 これ なんですが、テディ・チャールズだったんですかぁ。 ピアノはマルだと言い切ってるし、ジャズ侍よりも、こっちのほうがエライですね。 とまあそんなことで、テーマに戻って、微妙にフェードアウトして、おしまい。

 で、次。  「スターダスト」 。 言わずと知れたホーギー・カーマイケル作の大スタンダードなんですが、両ブッカーは、というか、リーダーらしいテディ・チャールズは、なかなか凝ったアレンジで、この名曲に取り組んでおります。 2本の管楽器にヴァイブが絡むミステリアスなイントロに続いて、テーマ部はマルのピアノ主導で演奏されております。 で、サビの部分はリトルが吹いておりますな。 「スターダスト」のアレンジがきれい。…と言ってたジャズ侍も、あながち間違ってはいなくて、リトルに続いて、アービンのほうのブッカーが、かなり崩してメロディを吹くんですが、独特の哀感があって、この人のバラードは個人的に、好きです。 ま、アドリブに入ると、せっかくの哀感も台無しになっちゃうんですが、そこはそれ。ここではサイドマンとしての参加なので、そこまではフィーチャーされてなくて、何より。 その後、かなりヴァイブが目立つことになって、リーダーとしての存在感をアピールすることになるんですが、で、何となく唐突な感じで、おしまい。

 続く 「ザ・コンファインド・フュー」 はリトルのオリジナルなんですが、いかにも彼らしい作品に仕上がっておりますな。 ジャズ侍で無いほうのブロガーが、部分部分でアフロキューバンな展開も見せると書いておりますが、なるほど、言われてみれば、そうですかね? 出だし、暗い哀愁感がバリバリなので、( ← 『ブッカー・リトルとその友達』 風 )、そこからアフロキューバンな展開に持ち込めるとは思えないんですが、というかこれ、 『ブッカー・リトル・アンド・フレンズ』 に入ってた曲じゃないっすかね? 同じ曲名が見当たらないので、もしかしたら他のアルバムだったかも知れませんが、もしくは異名同曲だったりするとか? いずれにしろ、ソロの先陣としてアービンが出てくる辺りから次第に雰囲気がアフロキューバンになっていったりして、なかなか骨太いです。 続くマルのソロもいいし、途中でヴァイブが絡んできたりするところもいいし、続くヴァイブとベースとの絡みは地味過ぎて華やかさに欠ける嫌いはあるんですが、で、締めはリトルでありますかぁ。 ここでも途中、ヴァイブが絡んできて、リーダーもそれなりに苦労しているようなんですが、でもって、テーマに戻って、おしまい。 で、次。  「ブルース・デ・タンバー」 。 ブルースでタンバーな作品です。 “Tambour” って何かと思ったら、タンバリンなんですな。 演奏が始まってすぐに分かりました。 作曲したのは Shaugnessy ですか。僕には読めません。サウネシー? 能天気でお気楽なタンバリンのリズムとは不釣合いな、悩み多き旋律が印象的でありまして、個人的には「BLUES DE TAMBOUR」というモーダル・チューンにメロメロ。3拍子のブルースで、タイプ的には峰厚介の「義兄弟」なんかに近い感じ。…ですかぁ。 僕はその「義兄弟」を知らないので、何とも言えないんですが、言われてみれば確かに3拍子ですよね。 もうすぐ病死しそうなリトルの腺病質なソロが心に染みて、涙が毀れます。 続くマルのピアノもいいです。 この人、ワルツがうまいですよね。 ビールではモルツがうまいんですが、で、タイコの人 (←マックス・ローチ風?) が、一瞬、爆発しそうになって、で、わりと地味な感じのテーマに戻って、おしまい。

 で、ラストです。 「ウィッチ・ファイア」 。 「魔女の火」 ですかね? 黒魔術っぽい怪しいリズムがとってもエコエコアザラクで、エコカー減税対象車って感じぃ? 曲解説も最後になると適当もいいところなんですが、トランペット→コンガの順でソロがフィーチャーされて、でもって、テーマに戻って、おしまい。 ということで、今日は以上です。

【総合評価】

 正直、レビューを書き始めるまでは、今ひとつだと思ってました。 所詮はデモンストレーション・テープからの発掘やな。…といった感じで、あまり第一印象はよくなかったんですよね。 が、改めて聞き直してみたら、ん? 意外と悪くない? ヴァイブはほとんど存在感が無くて、ブッカー・アービンもさほど目立ってはなくて、実質、ブッカー・リトルの単独リーダー作だと思って、あながち大きな間違いはないのではなかろうかと。 リトル好きの人ならそれなりに楽しめる、そういう1枚なのではないかと思われます。


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