渡り鳥。いいですよね。ロマンを感じます。ギターを持ってたりするんですよね。 他にも赤い夕陽だったり、大草原だったり、波濤を越えたり、大海原を行ったりするんですが、 シリーズ が進むたびに、トリとしてはやってる事が普通になってるような気もするんですけど。 「渡り鳥北へ帰る」 とか、普通ぢゃん! やはりギターを持ってた頃がいちばん華だったと思うんですが、ちょっと付け上がっていましたからね、あの頃のトリ。 もう、完全にカニを見下してましたからね。 「おまいら、ギターとか持ってないやろ?」 と、渡り鳥がワタリガニを馬鹿にしている場面に出くわしたことがあるんですが、屈辱のあまり、ワタリガニは口から泡を吹いて悔しがっておりました。 で、カニ側のほうは、 「向こうが見下すのなら、こっちは腹下しで。」 と、報復措置を取ったわけなんですが、具体的にはどうしたのかというと、“カニと氷水作戦”。 食べ合わせで相手を下痢にしちゃおう! そういう算段でありますな。 カニ側としては食べられちゃうことになるので、自爆テロにも程があるんですが、ま、カニの脳味噌で考え付くのは、それが精一杯だったんでしょう。 所詮はカニ味噌ですからなぁ、カニの脳味噌なんて。 トリ側にしてみれば、珍味のカニ味噌をタダで食えて、おまけにサービスで冷たい水まで付いてくるのだから、思わぬボーナス・ステージだったわけですが、ま、後からちょっぴり下痢にはなっちゃったりしたんですけどー。
とまあ、先日、僕の車のフロントガラスに鳥のウンコがべったり付いてるのを見て、頭の中にそんなストーリーが浮かんだわけでありますが、白いんですよね、鳥のウンコ。 何を食ったら、あんなウンコになるんすかね? カニ味噌を食ったら、恐らく味噌っぽい色になると思うんですが、白魚とかシロエビを食ってるんすかね? 何とも贅沢な鳥でありますが、とまあそんなことで、今日は鳥について考えてみたいと思います。題して 『とりあえず、トリの話』。 恐らくトリだけでは間が持たないと思うので、とりあえずトリの話からスタートして、その後、檻(おり)とか、 銛(もり)とか、海苔(のり)とかにまで発展させようかと思うんですが、乞うご期待!
ということで、まずはトリなんですが、車のフロントガラスに白い鳥のウンコではなく、黄色いヤツが付着していることもあるんですが、あれは何なんですかね? カレーを食い過ぎた鳥のウンコ? いや、黄色いカレーといったレベルではなく、もっと鮮やかな黄色だったりするんですが、量的にはぜんぜん大したことはないんですけどね。 ベチャっと付着しているというよりは、ぽつん。…といった感じ。 ということで、調べてみました。 うーんと、蜂のウンコ? ま、確かに蜂なら黄色い花粉とかを大量に食っていそうなので、ウンコが黄色くなる可能性はありますなー。 量が少ないのも蜂なら納得です。 ただこれ、量的には大したことがないんですが、付着力は半端ではなく、軽くティッシュで拭いたくらいでは取れません。洗濯物とかに付着したら染みになっちゃうでしょうな、こりゃ。 そういえば世の中には虫のウンコを使った染物があったりするようですが、例えば これ とか。 “虫のうんこ染め展” っ♪ 何ともストレートなネーミングでありますな。 もうちょっと婉曲的な表現はなかったんかいな?…と思わずにはいられませんが、いや、なかなか渋い色に染まるものですな。 蜂のうんこ染めなら、鮮やかな黄色いパンツが出来そうなんですが、ちなみに蜂というヤツは基本的に、白いものを目掛けてウンコするという修正があるんだそうで。そういえばウチには白いカローラフィルダー (会社の車) と、黒いエクストレイル(自分の車) を並べて止めているんですが、蜂のウンコが付着しているのはフィルダーのほうが多いような気がします。 ママの黒いレースのぱんつは大丈夫なのに、パパの白いブリーフにはいつも黄色い染みが。 もしかしてパパ、尿漏れ? …とか思っていた人もいるかも知れませんが、一概にそうとは言い切れないんですなぁ。
とまあそんなことで、トリです。 とりあえずカニと蜂で時間を稼ぐことが出来たので、そろそろ本題に入ってもいいと思うんですが、そもそも僕が今回トリを取り上げようと思ったのは、つい先日、トリに関するとある話題を耳にしたからなんですけど。 何というトリでしたかね? 確か、絶滅の危機に瀕しているアメリカの渡り鳥のツルの話だったと思うんですけど。 ということで、 「アメリカ 絶滅の危機 渡り鳥 ツル」 というキーワードでググってみました。 すぐに分かりました。 アメリカシロヅル。 これですな。 おお、ワタリガニが主要な餌なんですかぁ。 「ワタリガニを食べた渡り鳥」。 是非、小林旭主演で新作を作って頂きたいところでありますが、氷水と一緒にカニを食べて、下痢になって、絶滅の危機なんすかね? だとすれば、ワタリガニの捨て身の報復もそれなりに効果があったようですが、何とかしてこのツルを保護しなければならない。 とまあ、そんな活動に関するレポートを先日、ラジオのニュースでやっていたんですよね。 絶滅の機器に瀕した生き物を保護する。いい事だと思います。ツルが保護されて増えた結果、ワタリガニが食われまくって、絶滅しちゃったらどうするんだ? …と心配する人もいるかも知れませんが、でも大丈夫。 僕はカニ味噌が好きではないので、ワタリガニが絶滅しちゃったところで、別に構いやしません。 といった個人的な趣向を差し置いても、ワタリガニが激減する→ツルが食うものがなくなる→ツルが飢え死にする→食われなくなって、ワタリガニが増える→ワタリガニの価格が暴落する→魚屋のおっさんの儲けが少なくなって、イライラして性格が凶暴になる→腹いせにワタリガニを虐める→虐められたワタリガニはその腹いせに、自分よりも弱いサワガニを虐める…って、書いているうちに収拾がつかなくなってきて、ワタリガニが増えたところで止めておけばよかったと、ちょっぴり後悔しているところなんですが、つまりまあアレです。 自然界というのはうまくバランスが取れるように出来ているものなので、あまり人間が余計なちょっかいを出さないほうが賢明だという気がするんですけどねー。
が、アメリカ人はアメリカシロヅルを保護しちゃいました。 めっちゃ大切に保護しました。 で、その結果、アメリカシロヅルは、めっちゃ過保護に育ってしまいました。 甘やかされて育ったものだから、こいつら、渡り鳥なのに自力では海を渡れなくなってしまって、さあ大変。 冬になってもテキサス州に帰れなくて、マクドナルドのテキサスバーガー、食えないぢゃん! そこでアメリカ人は考えました。 飛行機で先導して、アメリカシロヅルたんをテキサスまで誘導してあげればいいぢゃん♪ いやあ、さすがアメリカ人だけあって、発想がアメリカンですな。 日本人ならせいぜい、カナダの冬はめっちゃ寒いから、思いきり練炭を焚きまくって、ヌクヌクにしてあげよう。 そういう発想しか出てこないところです。 で、一酸化炭素中毒でツルがお亡くなりになって、めっちゃ顰蹙を買うという。 運を天に任すというか、そういう発想がありますからね、日本人。 で、トキの運命も天に任せた結果、テンに襲われて大変な事になっておりましたが、アメリカ人というのは自然に対しても、アグレッシブな攻撃を仕掛ける、そういう人種であるようです。 とは言え、飛行機で渡り鳥を先導って、本当にそんなことが可能何か?…という気がしないでもありません。 でも大丈夫。 坂角に 「ゆかり」 はあっても、アメリカ人に抜かりはありません。 そんな名古屋人にか分からないような事を言われても、今ひとつ説得力はないんですが、アメリカ人は鳥の習性を熟知した上でこのプロジェクトを実行しているので、日本人が余計な心配をしなくても、大丈夫。 キーワードはずばり、 「すりこみ」 であります。
人生のわりと早い時期に人としての道を踏み外してしまった中高生には、よく 「ソリコミ」 と呼ばれる現象が見られるんですが、トリにおける 「すりこみ」 という現象は人生…というか鳥生におけるもっと早い段階、というか、生まれてすぐの時点で見られます。 なんでもトリは、生まれた直後に目の前にある、動いて声を出すものを親だと思い込んでしまうんだそうで。 それって生き物として生きていく上で、ちょっとどうか?…という気がしますよね。 例えば生まれた直後に目にしたのが “すりこぎ” だったら、すりこまれて “すりこぎ” が親になっちゃうということですよね? 子供は親を選べないといいますが、その親が “すりごぎ” だというのは、考えられる中でも最悪の事態だと思います。 すりこぎの母ちゃん、遠足の日でもお弁当とか、作ってくれそうもないしー。 ま、幸いにも “すりこぎ” というのは普通、動きもしないし声も出さないので、生まれた直後に “すりこぎ” を目にした雛が、それを親と誤認する可能性は低いと言えそうなんですが、人間のお母さんがすり鉢とすりこぎでゴマをすってる場面とかだと、すりこぎはよく動くし、ゴリゴリという音もしたりします。 生まれたばかりの雛が人間のお母さんのほうではなく、すりこぎのほうを自分のお母さんだと思ってしまう悲劇も、まったく起こらないは言い切れません。 で、この話に一体どういうオチを付ければいいのか、収拾がつかない状況になってきて、すりこぎなんか出さなきゃよかったと、ちょっぴり後悔しているところなんですが、つまりまあアレです。 僕たちの親は飛行機なんだ。 そう、アメリカシロヅルの雛たちにすりこませてやれば、親だと思って飛行機の後をついてくるんじゃないか? そう、アメリカ人は考えたわけでありますな。
とまあそんなことで、 飛行機マン の登場〜♪ いや、これは今年の岐阜基地の航空祭に出没したらしい “XC-2のコスプレの人” なんですが、てっきりこんなのを作ったのかと思ったら、普通に鶴のコスプレをしただけなんですな。 アメリカ人の発想、期待したほど、あまり大したことはありませんなぁ。。。 そんなことでいいのか!? …と思わずにはいられませんが、そんなことでいいみたいです。 何でもアメリカシロヅルは鶴男を親だと思い込んで育つので、その鶴男が飛行機に乗り込むのを見て、飛行機の後を追いかけてテキサスまで飛んでいくんだとか。 ママ、向こうに着いたらテキサスバーガーだねっ♪ そんなことでいいのなら、わざわざ鶴男クンの手を煩わせなくても、普通にツルの親を飛行機に乗せてやればいいような気もするんですが、ま、鶴男作戦が成功したのであれば、日本人がとやかくイチャモンを付ける筋合いはないんですけど。 あ、飛行機というのでてっきり、 アラスカのエルメンドルフ空軍基地から派遣されたF-15E “ストライクイーグル” 戦闘攻撃機みたいなのでビューンと飛ぶのかと思っていたら、こんな牧歌的なヤツ だったんですな。 これならバードストライクの心配もなくて、安心♪ ただ、こんなヤツで1900キロも誘導するのは、あまりにも過酷な任務だと思うんですが、アメリカ人、ツルたんの為に頑張っているんですなぁ。 アメリカ人の発想、期待したほど大したことないという前言は撤回したいと思います。 が、お詫びはしません。 だって、やっぱり “XC-2コスプレ” のほうがイケてると思うしー。 ま、あんなのが親になっちゃうというのも、ツルにとっては不幸な出来事であるような気もするんですが、過保護ではない野性の渡り鳥は、誰からも教えられたり、誘導されたりすることもないのに、自力でちゃんと海を渡ったりするんですよねー。 素直に、凄い!…と感嘆せずにはいられませんが、簡単ではないと思うんですよね。 日銀が短観を出すよりも簡単ではないような気がするんですが、景気が 「良い」 と答えた企業の割合から 「悪い」 と答えた企業の割合を引くだけで、簡単ですからね、短観。 とりあえず目的地を間違えない方向感覚と、目的地まで辿り着けるだけの体力が求められることになるんですが、体力のほうはアレです。 イミダペプチド。 胸肉に含まれるコイツがパワーの源なんだそうですが、で、方向のほうはアレでしたっけ? ひじき?
いや、海藻を食ったところで、どうなるワケでもないような気がしますな。 “ひじき” ではなくて、地磁気でしたっけ? 最近、肩凝りがひどくって。…とこぼす渡り鳥にピップエレキバンを貼ってやったところ、方向感覚が狂って行方不明になってしまったという話を聞いたことがありますが、取り乱しちゃったんでしょうな、そのトリ。 ちなみにミツバチにも地磁気を感知する能力があるそうですが、このところのミツバチの大量死は地磁気の乱れが原因ではないかという説もあるようです。 渡り鳥の数も年々減少しているそうですな。 このままだと、日本で冬を越すトリがいなくなるんじゃないかと心配するのは、取り越し苦労でしょうか? 今年の冬は野鳥の写真にも挑戦してみようと、ふと思った次第でありますが、とりあえず今度の週末築城基地で飛行機撮りをして、別府にも寄って、 “とり天” を食べてこようと思います。 楽しみっ♪
とまあそんなことで、今日はポール・ゴンザルヴェスなんですが、それはそうと、今 (2010年11月6日17:10分現在)、世間での話題と言えば、何と言っても “sengoku38” ですよねー。 「せんごく好きのサバ」 の仕業ではないか?…と、僕にも疑いを懸けられそうなんですが、嫌いではないですからね、せんごく。 仙谷官房長官ではなくて、千石イエスのほうなんですけど。 ということで、ポール・ゴンザルヴェスです。 君はゴンザルヴェスを知ってるかな? 僕はよく知りません。 よく知らないんですが、過去に一度だけ取り上げたことがあります。 これ ですな。 ゴンザルヴェスと言えばエリントン楽団でジョニー・ホッジスやハリー・カーネイと並んでサックス・セクションを担っていた人でございます。レスター・ペヤングの直系を思わせる、ちょっぴり中間派的なスタイルが持ち味です。…って、そうやったんか! いや、そうとも知らずに 『テル・イット・ザ・ウェイ・イット・イズ』 というアルバムを買ってみたら、何だかえらく中間派っぽくて、ちょっとガッカリだったんですよね。 インパルス盤だけにバリバリにハードなのを期待してたのに、思いきり拍子抜けしちゃったというか。 で、これ、僕の中では既に 「無かったこと」 という扱いだったんですが、幸いなことに今日の僕はあまりヤル気がありません。 そこでまあ、あまり気乗りのしないヤツを取り上げてみることにしたんですが、これだったら解説で思いきり手を抜いても、ちっとも悔やまれることは無いしー。 ということで、軽く適当に流しておこうと思うんですが、で、これ、サイドマンにジョニー・ホッジスが入ってたりします。 その時点で古風な作風であろうと気付かなければならなかったんですが、で、その他、レイ・ナンスとロルフ・エリクソンという、よく知らない人がトランペットを吹いてたりします。 ピアノがウォルター・ビショップ・ジュニアというのは、なかなかいい人選だと思うんですが、とまあそんなことで、1曲目。
アルバム・タイトル曲の 「テル・イット・ザ・ウェイ・イット・イズ」 。 製作にはビショップ君が絡んでいるようですが、意表をつくジャズ・ロック的なブルース・ナンバーでアルバムは始まる。ゴンザルヴェスがジャズ・ロックとは、一体誰が予想しただろうか。…と、日本語ライナーで小川隆夫クンが書いておりますな。 ジャズ・ロックが予想されないキャラだったとは、あまり予想していなかったんですが、 「それがそうである方法でそれを言ってください」 と思わずにはいられません。 で、これはアレです。ジャズ・ロックというよりも、R&B、もしくはゴスペル風? ピアノの主旋律に管楽器が絡む形でテーマが演奏されるんですが、あからさまにチープな雰囲気が漂っていたりします。 が、続いて出てくるビショップのソロがですね、悪くないんですよね、これが。 真っ黒なフィーリングはちょっぴりジュニア・マンスを彷彿させるものがあって、でもって、続いては2トランペットの掛け合いでありますか。 これがまた何とも言えずにオールド・フォークスで、都会派の僕をガックリさせてくれるんですが、そうですか。この掛け合いが楽しいんですか、小川くん。 で、続いてゴンザルヴェスが登場するんですが、小川くんは彼のテナーを 「枯れたトーンが特徴」 と評しております。なるほど、確かに枯れておりますな。 で、フレージングは、彼にしては珍しいほど斬新なものだと言っておりますが、そっかぁ? そこはまあ、見解の相違というヤツなんだと思いますが、とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。
2曲目はエリントン・ナンバーの 「シングス・エイント・ホワット・ゼイ・ユースド・トゥ・ビー」 。 「昔は良かったね」 などという、いかにも年寄りな邦題がヤングな僕を苛立たせるんですが、名前のとおり、何ともほのぼのとしたノスタルジックなナンバーです。 もう、 “ノスタルG” も真っ青って感じ? “自分が昔描いた原稿を見返して悶え苦しむスレッド 9” というのに出てくるんですけどね、「たそがれ戦隊 ノスタルG」。 僕もよく、自分が昔書いた原稿を読み返してみて、そのあまりのレベルの低さにウツになったりするんですが、ソリコミをテーマにした これ なんかは、ちょっとイケてると思うんですけどー。 今回の “トリねた” も5年くらいたってから読み返したら、自分の若さを実感することになるんでしょうなぁ。 あ、トリで思い出したんですが、Jリーグの “大分トリニータ” って、もしかして 「鶏 (とり) 煮ーた」 が語源だったりするんですかね? 別府の “とり天” とか、中津の唐揚げとか、とにかく鶏が好きな県民みたいですからね。 ということで、調べてみました。 クラブ運営の3本柱である県民、企業、行政を表す三位一体 (英語でトリニティ/Trinity) に、ホームタウンの大分 (Oita) を加えた造語。 鶏、関係なかったっすかぁ。。。 ま、あまり鶏を煮たりはしないので、違うかな?…という気はしていたんですが、で、演奏のほうはアレです。 何ともほのぼのとした雰囲気が漂いまくっております。 管楽器のハモリでテーマが演奏された後、ジョニー・ホッジスのソロが登場することになるんですが、まことに快調、かつ実に心地の良いフレーズを連発させる彼の名人芸が楽しめるトラックだ。…と、小川くんも絶賛。 で、続いて2本のトランペットの掛け合いが出てくるんですが、これがまた前曲と同様、何とも古めかしいですなぁ。。。 ま、幸いそのパートはすぐに終わって、わりと小マシなゴンザルヴェスのソロに転じるんですが、途中から残りの管楽器軍団が絡んできたりして、何とも言えない 「ぬるさ」 を堪能することが出来ます。 とまあそんなことで、テーマに戻って、フェードアウトして、おしまい。
で、次。 「デュークス・プレイス」 。 もっともなタイトルが付けられておりますが、その実、ただの 「Cジャム・ブルース」 だったりします。 ブルース史上、最も単純なテーマの曲しか言いようがない、例のアレです。 こんなので印税が貰えるのかと思うと、真面目に解説を書くのがアホらしくなっちゃうんですが、ただ演奏のほうはアレです。 ベース弾きのアーニー・シェパードくんが、軍用犬らしい堂々とした歌を披露してくれたりして、ちょっぴり楽しめたりします。 ビショップの弾くピアノのイントロもノリがいいしー。 で、ソロ・パートではゴンザルヴェスのテナーに続いて、レイ・ナンスがヴァイオリンを弾いたりして、 「新春かくし芸大会」 のような味わいが感じられる仕上がりとなっております。 ジョニー・ホッジスのアルト・ソロの後、シェパード君がスキャットとベースの一人ユニゾン (←スラム・スチュワートの得意技) を聞かせてくれたりもして、なかなかのエンターテイナーぶりでありますな。 とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。
ということで、次。 ジョニー・ホッジス作の 「インパルシヴ」 。 曲そのものは、ちょっぴり 「アイム・グラッド・ゼア・イズ・ユー」 のパクリっぽいんですが、演奏そのものはモダンな雰囲気があったりして、なかなかの出来だと思います。 ソロのほうはというと、ここまで僕の中の評価では最低レベルだったトランペット吹きのうちの一人が、ミュートでまずまず頑張っているのがちょっぴり拾い物でありまして、で、最後、ホッジスの短いソロを挟んで、テーマに戻って、おしまい。 …と思わせておいて、最後にビショップのソロが出てくるという演出も、ちょっぴり憎いです。 とまあそんなことで、もう一度テーマに戻って、おしまい。 ということで、次。 「ラプスキャリオン・イン・ラブズ・キャニオン」 。 何だかえらく凝ったタイトルなんですが、作曲したのはジョニー・ホッジス、日本語に直すと 「ラブの峡谷の中の悪漢」 。 スロー・テンポながらバウンスするリズムを持ったブルース。 ソロを取るのはホッジス、ナンス、ゴンザルヴェスの順だ。 いずれもレイド・バックした味わいの深いプレイが短いソロの中に凝縮されている。 …と小川クンが書いておりますが、僕もまったくその通りだと思います。 見解の一致というヤツですな。 でもって、ラストです。 「ボディ・アンド・ソウル」 。 日本名 「身も心も」 。 ゴンザルヴェスのテナーをフィーチャーしたワンホーン・カルテットの演奏です。 決してモダンとは言えないんですが、スイングっぽいスタイルもバラードだとさほど苦になりません。 むしろ、ちょっといいかも? ビショップのモダンなピアノ・ソロは、かなりいいかも? とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。 ということで、以上です。
【総合評価】 インパルス=前衛。 そういうイメージを持っていると、大コケします。 メジャー系のレーベルなので、わりと何でもアリだったりするんですよね、実は。 中間派のおっさん達による、昔はよかったね風プレイ。 そう正しく認識した上で、生温かい目で見守るというのが正しい鑑賞スタイルだと思います。 初めて聴いた時は違和感アリアリだったんですが、4回ほど聴き直してみた結果、たまにはこういうのも悪くないかも? …と、寛大な気持ちになれた自分を発見出来たりもしました。 いやあ、僕ってオトナですなぁ。