キリンビール

一番搾り 生

麦芽、ホップ、米、コーン、スターチ。 アルコール分5.5%。 ラガーに次ぐキリンの定番。1990年発売。麦汁濾過機から最初にしぼった麦汁だけを使ったぜいたくなビールを普通価格で提供することに最初は社内でも反対論があったとか。 原料で米を使わないとしっかりした味になるのか、それを更にすっきりさせた味でしょうか。 1998年2月缶、瓶ともデザインを一新。

一番搾りのアメリカ版。ロサンゼルスのアンハイザー・ブッシュ(Anheuser-Busch)社がライセンス生産。缶の上下に赤いラインがあって、日本のものとは少しデザインが異なる。味はよく似ているような気もするが、アメリカ版の方が薄味のような気がします。

発売15年目の春に、味や缶デザインなどを刷新した。

2007年。今回で何回目の刷新かなあ。350ml缶あたり:エネルギー154kcal、タンパク質1.4g、脂質0g、糖質10.9g、食物繊維0〜0.35g、ナトリウム0mg。

一番搾り

2009年3月リニューアル発売。今年から麦芽100%に変更した。麦芽、ホップ。アルコール分5%。100mlあたり:エネルギー41kcal、タンパク質0.4g、脂質0g、糖質2.7g、食物繊維0〜0.1g、ナトリウム0mg。・・・早速、試飲しました。味はともかく、麦芽100%化で主力商品のてこ入れですね。恐らく年末に「麦芽100%ビールで一番」の称号を得るのが狙いかも。

一番搾り 無濾過 生

2006年4月5日発売のチルドビール。麦芽、ホップ。アルコール分5.5%。たっぷりの麦芽を使用し、一番搾り製法で引き出した上質なうまみを、生きた酵母とともに封じ込めた、贅沢な味わいの一番搾りとか。・・・さすがキリンですね。味わい深くそしてスッキリして、爽やかな後味に仕上げていると思います。

Half&Half ハーフ&ハーフ

1996年10月発売。アルコール分 約5.5%。原材料 麦芽・ホップ・コーン・スターチ ブラウン色のビール。ビアホールでは人気のあったもの。黒ビールはチョットという人にも飲みやすい味にまとめている。1998年10月発売中止。一時は年間115万ケースの販売数量だったが、98年は6万ケースにとどまった。

キリン冬仕立て

麦芽などの原料を通常のビールに比べ約10%多めに使用、鍋などの冬場の料理に合うよう「きりっとしたのどごしに仕上げた」という。アルコール濃度6%(昨年は5.5%であった)。原料 麦芽 ホップ 米 コーン スターチ。炭酸はやや控えめ。去年まではアルコールの香りがきつかったが、今年は抑えられておりまずまず。

キリン黒ビール<生>

原材料 麦芽、ホップ、米、コーン、スターチ アルコール約5.5%。黒ビールも生になった。黒ビール独特の深い味わいとすっきりした後味がいい。クリスタル麦芽と低温発酵。豊かなコクと香ばしさが特徴。96年に刷新。98年10月に発売中止。ピーク時は年間50万ケースを販売したが98年は17万ケースにとどまっていた。

ニュー・キリン なめらか<生>

1995-3-14近畿圏で先行発売。首都圏以外で先行発売するのは初めて。ラガー、一番搾りに次ぐ大型商品に育てるのが目標。 20〜30代を中心に売り込む。 原材料 麦芽、ホップ、米、コーン、スターチ。 アルコール約5%。 「みずみずしい香りとなめらかなのどごしの生ビール」 香りが新鮮、透き通るような味。

ビール工場

「ビール工場 できたて出荷生」として発売。 麦芽 ホップ 米 コーン スターチ。アルコール分約5% すきっとした味 96年にラベルがかわった。これまでは夏季限定であったが、97年は2月より通年発売に。

LA2.5

低アルコールタイプ。通常のビールの約半分の2.5%にして、昼間も気軽に飲めるようにした。カロリーも35%減らした。味や香りの高いミュンヘナー麦芽を原料に使用。発酵度を低めに抑えて麦のうま味を残す「低発酵度糖化法」を採用、アルコール分を抑えながら味わいを出した。97ー5月中旬から全国発売。20才代への浸透を狙って、CMキャラクターに木村拓哉を起用。 ・・・キリンは今でも会社の中で昼間でもビールが出ているといううわさがある。 麦芽、米、ホップ。アルコール約2.5%。どうもこういう味は私にはわからない。何か抜けたような味。後味が悪く、変に残る。残念ながら350ml缶でさえ、途中で飽きてしまった。昼間のどが乾いたときに飲むといいかな。新たな境地を開拓しようとするキリンの姿勢は評価するが・・・

 キリン99年の低カロリーラガー戦略で、1月発売中止。

ビール職人

高品質プレミアムビール。ドイツのミュンヘン郊外のビールをイメージした。熟成に時間をかけ、コクや味わいを出した。通常の1.5倍の2ヶ月の熟成期間。97ー4ー17発売。アルコール度数5%。きめ細かい泡とバランスよく、すっきりした味わいであった。たまには飲んでみようかなと思うビールだった。
1999-3-4リニューアル発売。通常のビールに比べて麦芽使用量、熟成期間がともに1.5倍。アロマホップ、ファインアロマホップに加え、今回、毬花(きゅうか)ホップを加えた。毬花ホップはホップのなかでも加工度が低く、ホップ本来の香りを残している。アルコール度約5.5%。最近の景気低迷で通常のビールより価格の高いプレミアムビールは苦戦気味だった。プレミアムビール市場ではサッポロのエビスが年間9百万ケース以上でライバル社を引き離している。

ゴールデンビター

アルコール分約5.5%。「ビター」には苦さという意味だけでなく、おいしそう、きれがよいというビール本来のうまさという意味を込めている。収穫後、熟成させた円熟ホップをバランス良く使用し、3段階に分けてじっくり仕込んであり、男性的な本格派ビールであった。1992年発売。

プレミアム

アルコール分約4.5%。1991年発売。一番搾り麦汁だけを使い、熟成期間をじっくりとった特別醸造ビール。きりっとした苦みと深い味わい、すがすがしいのど越し。

ドラフト

アルコール分約4.5%。生ビール本来の魅力が楽しめる。力強い飲み心地と爽快感にあふれている。

ファインモルト

アルコール分約4.5%。オーストラリア産の優良モルト(麦芽)100%のビール。すっきりしていながら、深く豊かな味わいがある。1988年発売。

ハートランド

アルコール分約5%。厳選された麦芽とアロマホップを100%使用した自然なおいしさの生ビール。澄んだ香味と素直な味わいが楽しめる。1987年発売。緑色の瓶に刻み込まれたHeartlandの文字が印象的。・・・一般の酒店ではなかなか手に入らないが、こだわりの店では飲めることも。是非一度飲んでみて下さい。おすすめ。

ドライ

アルコール分約5%。発酵度を高めた、シャープなのどごしと軽快な味わい。1988年発売。

ライト

アルコール分約3.5%。カロリー30%オフ。アロマホップ100%使用。分割発酵法。

スタウト

アルコール分約8%。上面発酵による濃色ビール。原料にクリスタル麦芽のほかにファルブ麦芽(色麦芽)を使用。また糖分を使用し、華やかな香りと濃厚な味わい。「スタウト」は「強い」という意味。・・・むかしキリン仙台工場に見学に行った際、スタウトとキリンレモンを1:1でブレンドするとおいしいと進められました。
・・・Hashimoto氏から以下のコメントがありましたので紹介します。([関連]サッポロラガー
マイケル・ジャクソン(歌手ではありません)の本は、「世界のビール案内」(巽かおり訳・晶文社出版)です。キリンスタウトは「下面発酵」だと書いてあります。誤訳ではないかと思い、原書を当たってみましたが、「bottom-fermenting」と書いてあります。ちなみにこの部分のすぐ前には、日本の黒ビールはバイエルン・クルムバッハーのダークラガーをまねたもので、その中にキリンスタウトが含まれると書いてありますから、下面発酵だと確信した上で書いてあるのでしょう。

キリン神戸ビール

97年10月8日発売。神戸工場のマイクロブルワリーで醸造、兵庫県内で発売。アルコール分6%の淡色ボックタイプビールで、華やかな香りと独自の味わいが特徴。数量限定で5万ケース(1ケースは350ml缶24本)の販売を予定。
麦芽、ホップ、米、コーン、スターチ。アルコール分約6%。ドイツで14世紀から飲み継がれている、果実様の芳香っや麦芽の風味に富んだ高濃度のビール、ボックビール。「華やかな香り、ひろがる余韻」・・・98年末に伊丹空港で買ってやっと飲めました。ビールのしっかり濃い味を堪能できます。気に入りました。

キリンブラウマイスター

BRAU MEISTER(ブラウマイスター責任醸造)。麦芽、ホップ、米。アルコール分約5.5%。97-11-19にやっと飲んだ。程良い苦みと深みがあり非常にバランスのとれた味がした。おすすめだけどあまり売ってないのが残念!

2005年セブンイレブン限定で缶入りを発売。「ブラウマイスター」の称号を持つキリンのビール職人が素材・製法のすべてにこだわり、理想を追求。香り、泡、そして味わいの鍵を握るホップを3段階に分けて丁寧に仕込んだとか。・・・久しぶりに飲みました。しっかり味わって飲めるビールです。コクと苦みのバランスがさすがです。
2006年版。ホップは、「チェコ・ザーツ産を中心とした良質のホップだけ(ファインアロマホップ、アロマホップ、ファインアロマの毬花ホップ)を使用して、これらのホップを3段階に分けて投入」するとか。 「ファインアロマの毬花ホップ」は、摘みとったホップを乾燥させたもので、やわらかな苦味とハーブを連想させる質の良い香りが特長であり、それを丁寧に手仕込みすることにより、より豊かな香りが醸し出され、しまりある味わいになるという。 また長期熟成(発酵後の貯蔵期間を通常の1.5倍)することで、全体の調和がとれた仕上がりになるらしい。350ml缶あたり:エネルギー168kcal、タンパク質1.4g、脂質0g、糖質13.3g、食物繊維0〜0.35g、ナトリウム0mg。・・・さずがキリンですね。

麒麟端麗<生>

キリン発の発泡酒。1998年2月発売。麦芽、ホップ、大麦、米、コーン、スターチ、糖類。アルコール分約5.5%。麦芽使用比率25%未満。 350ミリリットル缶145円。発泡酒の免許を取得しているのは、横浜、栃木、滋賀、岡山の4工場。メーン工場の横浜工場では「ビール工場」と「ビール職人」の生産を他工場に移し、発泡酒の生産ラインを拡張。さらに他品種少量生産工場である栃木、滋賀の2工場も、発泡酒中心の生産体制へシフトを検討。試飲会ではスーパードライとの飲み比べを実施。コンビニエンスストアに対しては、発泡酒の棚から、スーパードライに近い棚に移してくれるよう働きかけるなど「露骨なスーパードライ潰し」を続けている。
1998-10-8日経産業。出荷量が350ml換算で10億本を突破。発売から7ケ月での達成で一番搾りを上回るペース。キリンは98年の発泡酒の販売数量を当初、20万klと想定。既に販売数量は35万klに達しており、修正後の販売計画を上回るのは確実。
1998-9-24日経産業。10/8に九州地区で大瓶を発売。焼酎が好まれる九州地区では、飲み口の似た発泡酒が受け入れられやすいということから、福岡など九州7県と沖縄で先行発売。
1998-10-14日経。キリンは卸に対し、出荷割り当てを始めた。卸からの引き合いに供給量が追いつかないため。キリンは発泡酒を生産する全国8工場で、当初計画比2割増の生産体制をとりはじめたため、10月下旬には割り当てを解除できる見込み。


2001年1月に味とデザインを全面刷新。 麦芽、ホップ、大麦、米、コーン、スターチ、糖類。アルコール分約5.5%。麦芽使用比率25%未満。・・・久しぶりに飲みましたが、やはり「発泡酒くささ」を感じて最後まで飲めませんでした。なんでこれが売れるのかなあ。

   またまた大幅刷新!
2001年12月中旬から、大幅に刷新。原料に粗引き大麦を採用、渋みなどの成分を抑制した。粗引き大麦は、細かく粉砕した大麦に比べて大麦のうまさを引き出し、渋みの成分や香りを変化させる成分を抑えるという。2001年10月発売の冬季限定発泡酒白麒麟で採用して好評だった原料を主力製品にも展開することで、競合が激しい発泡酒の販売で味覚の新鮮さを訴える。また文字を大きくするなどデザインも改良、テレビCMには米大リーグの佐々木主浩選手を引き続き起用する。

京都1・4・9・7

京都工場限定。麦芽、ホップ、米、コーン、スターチ。アルコール分約5%。京都ミニブルワリーオリジナルテイスト。No.1497はキリンビールの開発番号。「ソフトでスウィートな味わい。エステル香がキレイですよ」。関東の人が、関西に出張に来るたびに京都駅で飲める「1497」が楽しみだったとのこと。

一番搾り黒生ビール

麦芽、ホップ、米、コーン、スターチ。アルコール分約5.5%。98-11月発売。「一番搾り」と同様に二番麦汁を一切使用せずにつくった。黒ビールではアサヒビールの「黒生」が先行しているが、キリンは「一番搾り」のブランド力を活用した黒ビールの投入で同分野でトップシェアを目指す(日経98-9-4)「大都市に住む30代」をメーンターゲットにした(日経98-9-10) ・・・さっそく飲んでみました。黒ビールの苦みとコクがありながら後味はあっさりしたものでした。

一番搾りスタウト

麦芽、ホップ。アルコール分5%。2007年9月22日発売。スタウトとは、「濃色麦芽を原料の一部に用い、色が濃く、香味の特に強いビール」。 「一番搾り スタウト」は、スタウトの伝統的な味わいの特長である「芳醇さ」と現代のビールに求められる「飲みやすさ」を一番搾り製法によって実現したとか。香ばしく、甘いフレーバーを付与するとともに、深い味わいやクリーミィな泡に寄与するカラメル麦芽と、強いローストフレーバーを付与し、味に深みを与えるロースト麦芽を使用。350ml缶あたり:エネルギー154kcal、タンパク質1.8g、脂質0g、糖質13.0g、食物繊維0〜1.05g、ナトリウム0mg。・・・スタウトということでちょっと力強さを覚悟して飲みましたがそれほどでもありませんでした。もう少しパンチがほしいですね。ただ、飲みやすいと思います。

関西風味

92-11月発売。関西、岡山、徳島と2府6県を販売地域とし、あっさりした飲み口やのど越しの良さが特徴。ピーク時は年間200万ケース(1ケース大瓶20本換算)を発売したが97年には10分の1にまで減少。98年生産を中止した。

広島じゃけん

広島限定ビール。広島工場閉鎖に伴い98年生産中止。

でらうま

名古屋工場限定。原材料 麦芽、ホップ、米、コーン、スターチ。アルコール分約6%。名古屋の人は濃い味が好きなのか、全国の工場限定ビールの中で濃いのは名古屋です。どぇりゃあ(とても)うまいと言う意味だと思います。来年は星野ドラゴンズもやってくれるでしょう。

北陸づくり

原材料 麦芽、ホップ、米、コーン、スターチ。アルコール分約5%。北陸のおいしい水でつくったビールだとか。 JR北陸線の電車の中で飲みましたが、味は普通でした。

ラガースペシャルライト

99年1月発売。 麦芽、ホップ、米、コーン、スターチ。アルコール分約5%。低カロリービール。太る原因となる糖質を50%削減。従来の低カロリービールはアルコール度が低い、味が薄いなどの難点があったが、今回はアルコール度5%を維持し、「ラガー」ブランドに加える形で低カロリー品に対する抵抗感を払拭するのが狙い。350ml缶218円。カロリーを気にするビールのヘビー・ミドルユーザーは日本でも増えていることから、ラガースペシャルライトを「次世代ビール」と位置づける。・・・飲んでみました。ラベルのデザイン確かに以前のライト系よりはビールらしいのですが、やはり何か物足りなく感じます。ビールと思って飲むとダメで、むしろ新しい飲み物として飲めば良いのでしょうか?それでもどの程度の人が受け入れるでしょうか。太りたくないけどビール(のようなもの)は飲みたい!という人でしょうか。
日経産業1999-7-28。パッケージデザインに「糖質50%カット」などと表示する。発売以来広告などでは低カロリーを訴えてきたが、「健康食品を売っているわけではない」(中村和副社長)との理由から、製品パッケージへの明記は見送ってきたが、糖分やカロリーに関する問い合わせが殺到していることから、タンパク質、脂質、ナトリウムなどの栄養成分なども明記する。

ラガーブルーラベル

2003年発売。麦芽、ホップ、米、コーン、スターチ。アルコール分約5%。糖質50%オフのビール。栄養成分表示(350ml当たり):エネルギー119kcal、タンパク質1.1g、脂質0g、糖質5.3g、食物繊維0〜0.35g、ナトリウム0mg。・・・飲みましたが全然もの足りません。キリンラガーのブランド名を使う意味があるのかな。

浜きりん

横浜工場限定ビール。神奈川県内のみで取り扱い、毎年春先から夏場まで販売している。91年6月に横浜工場のリニューアルを記念して発売。下面発酵によってしっかりとしたうまさとコクが特徴。発売当初は地ビールブームに乗って販売を伸ばしピークの96年には21万1564ケース(1ケース大瓶20本換算)を出荷した。98年は16万2954ケースと前年比15%増えたがピーク時に比べると26%減となっている。また主力のラガーと味覚などの面で競合することもあり、99年度は生産を中止することとなった。消費者の反応をみて最終的な方針を決める。
 きりんは市場変化に対応できる商品体系を実現するため、発泡酒からライトビール、地ビールまでの品ぞろえを充実させたマルチブランド戦略を推進している。そのなかで「やみくもに商品点数を増やすのではなく、消費者ニーズに基づいた選択と集中は必要」としている。(日経産業99-2-3)。

2000年記念醸造

日経99-11-18付。キリンは12月から、2000年を記念した特別限定醸造品が消費者に抽選で当たるプレゼントキャンペーンを実施する。資料をもとに西暦1年当時のビールを再現したものと、世界中から厳選した原料を使用したビールをセットで商品にする。2000年記念の復刻ビールを販売する計画も打ち出しており、2000年の節目を祝うミレニアム(千年紀)需要を換気することで販売促進につなげたい考え。
キャンペーン期間は12/1〜2/21。ラガー、一番搾り、麒麟淡麗などの対象製品に付いた応募券6枚を1口としてハガキで応募すると抽選で百万人に特別限定醸造セットが当たる。商品は来年3月末までに届く予定。キャンペーンダイアル:0120-333096。

素材厳選

2000年3月発売。アルコール度約5%。麦芽(モルト)100%。酵母の働きを活性化して発酵力を高めた独自製法の採用で、従来指摘されてきた麦芽100%ビールの「味の重たさ」を解消し、麦芽特有のうまみを引き出しながら、サッパリとした味わいに仕上げたという。製法については特許を出願中。
ヨーロッパ産の厳選した麦芽とホップだけを使用し、独自のフレッシュイースト製法で素材のさっぱりした「うまみ」を引き出したとか。
過去最大のキャンペーン 日経産業2000.3.24。同新製品について、過去最大の消費者試飲キャンペーンを展開する。消費者に新製品を送るモニターキャンペーンのほか、店頭や街頭での試飲会や工場見学者を対象にした試飲などを発売後に一斉実施し、試飲者は合計約500万人に上る見込み。一連のキャンペーンや広告などを通じ、ビール消費者における認知率80%を目指す。
・・・アメリカで5月に飲みました。予想以上にさっぱりした味に仕上げていました。最近アメリカで濃い目のビールを飲み過ぎていたせいかもしれません。ただ、あまり飲んで強い印象は受けませんでした。こんなものかなあというところです。売れないかなあ・・・ところで、ビールをアメリカまで送っていただいたKさんありがとう。

クリアブリュー

2000年5月25日発売(首都圏のみ)。発泡酒。アルコール度4.5%。無色透明でほのかな甘みと柑橘系の香りが特徴。容器は回収可能型の300ml瓶のみ。ビールタイプの発泡酒とは異なり、氷を入れたり、レモンやライムといった柑橘系果汁を搾るなどカクテルのような感覚で飲める、缶入りチューハイなど低アルコール飲料に親しんだ20代の若者を狙う。

[日経産業2000.6.27]「クリアブリューを全国発売へ」
キリンはこれまで東京、神奈川、千葉、埼玉、茨城、群馬、栃木、山梨、長野に限定して発売していたが、全国展開に踏み切ることにした。味わいや飲み方などが従来の発泡酒とは全く異なるため、当初は「手探り状態で試験的に限定販売とした」(キリン幹部)が、コンビニでの週間販売数量は1店舗当たり20本弱を記録するなど出足は好調とか。また、業務用についても、チューハイなどの低アルコール飲料を飲む若者層に人気で、7月には大手居酒屋チェーン約800店で取り扱いが始まるなど開拓を急ぐ。業務用製品も家庭用市場向けと同様に300ml瓶とする。

常夏

2001年6月20日発売。麦芽、ホップ、大麦、糖類。麦芽使用比率25%未満。夏期限定発泡酒。発酵課程で液の中に残る糖分を減らし、爽快なのど越しとキレのあるエクストラドライという味覚を出した。アルコール度数は約5.5%。キリンが発泡酒の新製品を発売するのは 1998年2月に発売した「麒麟淡麗」以来で、季節限定の扱いも初めて。パッケージはしゃく熱の太陽と夕暮れに 向かう空、ヤシの木陰をイメージした。コンビニなどで目立つデザインで競合が強まる発泡酒で独自色を訴える。(日経2001-4-26)
・・・キリンは1月に麒麟淡麗を全面刷新したが、2月に発売されたアサヒの「本生」の攻勢でこの1ー3月のビール・発泡酒の出荷がアサヒを下回った。そこで、そのテコ入れのため急遽発売を決定し、 麒麟淡麗との複数ブランド戦略に転換した。

KBビール

2001年3月発売。首都圏限定。麦芽、ホップ、米、コーン、スターチ。アルコール度5%。「スキットした口当たり。スカッとした後味。ノドを身体をシャープな刺激が駆け抜ける。気持ちよさが立っているビール」とか。キリン独自の糖化法と酵母の活性化技術で爽快な後味を出した。テレビではシンボルの麒麟が立ち上がる斬新なCMを展開し、若者層の開拓を狙っている。地元の流通業界や消費者からの要望を受けて5/30から北海道でも発売。・・・発泡酒に押され気味の中で新たなビールの味を開拓していく姿勢は評価できる。

白麒麟(しろきりん)

2001年10月17日発売。季節限定商品。「冬限定マイルド<生>」。麦芽、ホップ、大麦、米、コーン、スターチ、糖類。アルコール度5.5%。原料にあらびきの大麦とアロマホップを使用。あらびき大麦の使用で必要な成分だけを抽出し後味の渋みや苦みを抑え、アロマホップの使用で苦みを穏やかにした。「口当たりがよく、爽やかな後味の、マイルドな冬の発泡酒」とか。CMは常夏で起用された飯島直子さんが再登場。・・・私は、最後まで飲みきれませんでした。やっぱり発泡酒の無機的な味が我慢できません。

2002年版
発売2シーズン目の冬季限定発泡酒。去年に比べると少し飲みやすくなっている感じです。私はなんとか最後まで飲めました。

2003年版
発売3シーズン目の冬季限定発泡酒。飲みやすい発泡酒で、苦みも薄い。

2004年版
2004年10月6日発売。発売4シーズン目の冬季限定発泡酒。味覚やデザインともに刷新し、しっかりした味わいに仕上げたという。・・・コクはないのですが、後味すっきりで飲みやすくまとめています。

2005年版
2005年10月発売。発売5シーズン目の冬季限定発泡酒。350ml缶あたり:エネルギー147kcal、タンパク質0.7g、脂質0g、糖質9.5g、食物繊維0〜0.35g、ナトリウム0mg。・・・発泡酒という一飲み物として飲むのであればいいのですが、やはりモノ足りません。

極生(ごくなま)

2002年2月27日発売。麦芽、ホップ、大麦、米、コーン、スターチ。アルコール分約5.5%。麦芽使用率25%未満。メーカー希望小売価格が135円と現行製品より10円安い発泡酒。年間を通じて販売する発泡酒の新製品を投入するのは、1998年2月発売の麒麟淡麗以来で、キリンは季節商品を除くと初めて複数ブランドを並売する戦略に打って出る。極生はテレビCMを放映せず、マーケティングや販売促進の費用を抑制して10円安い135円を実現する。尚、缶はアルミにフイルムがラミネートされた特殊なものが採用されている。これにより、簡易包装でも缶の破損を最小限に抑えられるとか。
開発担当 江部るみ子氏
日経2002-3-4。「極生」の顔として、社内公募に応じた3人の開発チームを率いて取引先を回る。 「そぎ落とせるものは、すべてそぎ落とした」 彼女は「極生」のコンセプトをこう表現した。過剰包装やデザイン、テレビCMを止め、「徹底してシンプルさを追究した」とか。
・・・発泡酒独特のにおい、違和感が薄れており、なんとか飲めるものになっている。 確かにシンプルはデザインは逆に新鮮味がある。ところでついでにキリンビールの官僚体質もそぎ落としたらどうですか。

生黒

2003年発売。麦芽、ホップ、大麦、米、コーン、スターチ、糖類。アルコール分約5.5%。麦芽使用率25%未満。黒い発泡酒。缶は極生と同じフイルムをラミネートしたアルミを採用・・・こうばしさがあり発泡酒としてはおもしろい試みです。

淡麗グリーンラベル

2002年3月27日発売予定。発泡酒で初めて酵母エキスを副原料に使い、糖質を70%カットした。麦芽、ホップ、大麦、糖類、酵母エキス。アルコール分約4.5%
   急遽、発売延期
日経2002-2-8。キリンは発売を急遽2週間延期し、4-10に変更する。ビール会社が発売日を変更するのは極めて異例。キリンは2-27に発売する極生の希望小売価格を350ml缶で135円と従来品より10円引き下げるが、これを受けアサヒが本生、サントリーは新製品マグナムドライ爽快仕込を2月から3月末まで10円引きで発売することになった。その10円引き販促キャンペーンとの競合を避けるのが目的。・・・低価格の「極生」で先手を打ったキリンが、競合他社からの反攻でしっぺ返しをくらったというところでしょうか。ビール会社の横並び体質が依然として残存していることを示す典型例ですね。
栄養成分表示(350ml当たり):エネルギー105kcal、タンパク質0.4g、脂質0g、糖質3.5g、ナトリウム0mg。

淡麗アルファ

2003年2月5日発売。麦芽、ホップ、大麦、米、コーン、スターチ、糖類、香料、酸味料、カラメル色素。アルコール分約5.5%。麦芽使用率25%未満。
栄養成分表示(350ml当たり):エネルギー158kcal、タンパク質0.6g、脂質0g、糖質11.9g、食物繊維0〜0.35g、ナトリウム0mg、プリン体0〜1.2mg。
麒麟淡麗」に比べ痛風の原因成分であるプリン体を90%カットした。プリン体は核酸の一種。摂取しずぎると血液中の尿酸が増え、痛風を引き起こすとされる。原料の麦芽の少ない発泡酒もビールの半分程度が含まれている。キリンはこのプリン体を吸着除去する技術を開発し、350ml当たり1.2ミリグラムまで抑えた。主力の価格帯より10円高い350mlで145円となる。
参考:ビール飲みの痛風!
・・・恐る恐る飲んでみましたが、意外や意外、最後まで飲めました。風味を損なうことなく大部分のプリン体をカットできているのはさずがです。

プリン体をさらにカット

プリン体を95%までカットし、原材料の配合などを見直して、爽やかな後味に改良。2003年9月より従来品と切り替える。

アラスカ

2002年5月22日発売予定の夏期限定の発泡酒。麦芽、ホップ、大麦、米、コーン、スターチ、糖類。アルコール分約5.5%。麦芽使用率25%未満。「ホップの香りが吹き抜ける、冷たい刺激の夏期限定発泡酒」とか。ホップの名産地である独ハラタウ地方の「ヘルスブルッカーホップ」を中心に芳香の高いアロマホップを100%採用。夏の発泡酒にふさわしく、ハーブのようなすがすがしい香りと、さわやかな後味を実現したという。また容器はチューハイ「氷結果汁」(4月から「氷結」)で採用した凹凸のあるダイヤカット缶を採用。青色を基調に涼しいイメージを打ち出す。昨年発売した「常夏」に続く夏の限定品の新提案で、最盛期向けに人気の発泡酒のバリエーションを広げる。キリンは主力の「麒麟淡麗」のほか、1缶が10円安い「極生」、糖質を70%カットした「淡麗グリーンラベル」の通年製品をそろえており、最盛期はこのアラスカを加えて4ブランドとなる。

まろやか酵母

2002年7月10日発売。欧州や国内の地ビールでよくみられる上面発酵の製法を採用。大麦麦芽、小麦麦芽、ホップ。アルコール度約5%。通常のビールのように不純物を取り除くろ過をせず、酵母が生きたままの状態で瓶に詰める。変質しないようにセ氏10度以下の冷蔵管理が必要で、品質保持期限が60日となる。当面はセブンイレブンジャパンの東京都区部の約150店舗で限定発売。330ml瓶238円。・・・さすがキリンというところです。香りもいいし、苦みと酸味が絡み合っています。また、小麦麦芽を加えてやや炭酸を強くし、爽やかなのど越しを引き出しています。
NYさんのご協力をいただきました。ありがとう。一仕事を終えて、夕方の公園でキューッと飲むのにはちょうどいいビールです。焼き鳥を肴にするのもいいですね。ただ、NYさんはビールを一気に飲み干すとまた仕事に行ってしまいました・・・

まろやか酵母・花薫り

大麦麦芽、小麦麦芽、ホップ。アルコール度約4.5%。2003年6月7日全国のセブン・イレブン・ジャパンの酒類取扱店で期間限定発売。販売期間は約1ケ月の予定。市場の評価を本格的な新商品開発に生かす。従来のまろやか酵母とは違う酵母とホップを採用し、より華やかな香りを楽しめるようにした。「口にすると純白の泡がはじけ、クローブ(丁子のつぼみを乾燥させた香辛料)の香りを思わせる花のような甘い香りが長い余韻を残します。酵母の自然な営みから、こんなにもはなやかな香りが生まれます」とか。330ml瓶で238円。常温での品質管理が難しいため、冷蔵で60日間の品質保持期限を設ける。・・・飲みましたが今一つパンチがなくて、抜けたような味でした。ちょっと爽やかにまとめすぎたかも。どちらかというと定番の「まろやか酵母」の方が好きです。

毬花一番搾り

2002年11月13日発売。麦芽、ホップ、米、コーン、スターチ。アルコール分約5.5%。摘み立てのホップをぜいたくに使用した数量限定ビール。今年8月下旬から9月上旬にかけて収穫した国産ホップを使用する。通常はホップを収穫後に乾燥して保存性を高めるが、ホップを生の状態で凍結して細かく砕く製法を採用した。従来の一番搾りと同様のコクを保ちながら、ホップの新鮮な香りも加えた。商品名の「毬花」はホップの愛称。キリンは6月、家庭用サーバーを使って本格的な味が楽しめる「樽生一番搾り」を首都圏などで発売した。これに「毬花」を加えることで一番搾りのブランド力を高める考え(日経2002-8-29)。
・・・飲みました。これは旨い! 香りが良く、苦みとコクが程良くまとまっています。

2003年もの


2年目です。私の回りの人たちの評判も上々です。

とれたてホップ一番搾り

2004年11月2日発売。麦芽、ホップ、米、コーン、スターチ。アルコール分約5.5%。岩手県遠野市で今年夏収穫したホップをそのまま凍結し、細かく砕いた状態で使用した。とれたてのホップならではの華やかな香りを楽しめるという。350ml缶あたり:エネルギー154kcal、タンパク質1.4g、脂質0g、糖質10.9g、食物繊維0〜0.35g、ナトリウム0mg。・・・昨年まで2年に渡って発売された毬花一番搾りの2004年版。香りがよくて、飲んでよかったと感じるビールです。

2005年版

2005年11月発売の限定ビール。麦芽、ホップ、米、コーン、スターチ。アルコール分約5.5%。350ml缶あたり:エネルギー154kcal、タンパク質1.4g、脂質0g、糖質10.9g、食物繊維0〜0.35g、ナトリウム0mg。・・・香り豊かなビールを楽しめました。

2006年版

2006年11月発売の限定ビール。麦芽、ホップ、米、コーン、スターチ。アルコール分約5.5%。350ml缶あたり:エネルギー154kcal、タンパク質1.4g、脂質0g、糖質10.9g、食物繊維0〜0.35g、ナトリウム0mg。・・・今年はあまり香りが感じられないのは残念。何か変えました?

2007年版

2007年11月発売の限定ビール。麦芽、ホップ、米、コーン、スターチ。アルコール分約5.5%。瓶入りの「とれたてホップ 無濾過 生」は、麦芽100%でアルコール分5.5%。

2008年版

2008年11月発売の限定ビール。麦芽、ホップ、米、コーン、スターチ。アルコール分約5.5%

2009年版

2009年11月発売の限定ビール。麦芽、ホップ。アルコール分5%。100mlあたり:エネルギー41kcal、タンパク質0.4g、脂質0g、糖質2.7g、食物繊維0〜0.1g、ナトリウム0mg。今年から当然のことながら麦芽100%になりました。アルコール度数はちょっと下がりました。こういうビールを飲んで収穫の喜びを感じたいですね。ただ、香りがちょっと期待したほどでないのが気になります。

2010年版

2010年11月2日発売の限定ビール。麦芽、ホップ。アルコール分5%。製造工場:仙台工場、横浜工場、神戸工場、福岡工場。100mlあたり:エネルギー41kcal、タンパク質0.4g、脂質0g、糖質2.7g、食物繊維0〜0.1g、ナトリウム0mg。麦芽100%になって2年目。・・・去年も書きましたが、今年もホップの香りが弱いような気がします。猛暑の影響ではないと思いますが・・・

2011年版

2011年11月9日発売の限定ビール。麦芽、ホップ。アルコール分5%。製造工場:仙台工場、取手工場、横浜工場、神戸工場、福岡工場。100mlあたり:エネルギー41kcal、タンパク質0.4g、脂質0g、糖質2.7g、食物繊維0〜0.1g、ナトリウム0mg。麦芽100%になって2年目。「1本につき1円が東北の農業の震災復興支援に活用され」るとか。・・・去年のものより美味しく感じました。夏に岩手県遠野市で収穫されたホップを使用していますが、今年は特に思い入れを感じます。まさに収穫のよろこびですね。

ハニーブラウン

2003年6月 関東と中心としたローソン1299店で限定販売。蜂蜜を原料の一部に使った発泡酒。麦芽、ホップ、大麦、米、コーン、スターチ、糖類、はちみつ。アルコール分約5%。 麦芽使用率25%未満。ハチミツの中でもさわやかな香りが特徴のオレンジハチミツを使った。2004年2月18日よりローソン以外の小売店を含めた全国発売に切り替える。・・・苦みはほとんど感じず、ほのかなハチミツの香りとコクがありました。違和感はないですね。

8月のきりん

2003年6月18日発売の夏期限定発泡酒。麦芽、ホップ、大麦、米、コーン、スターチ、糖類。アルコール分約4.5%。麦芽使用率25%未満。フルーツのような香りが特徴のニュージーランド産ホップを使い、軽やかな味わいにしたという。・・・飲みました。うん、爽やかすぎるほどでした。

ラテスタウト

麦芽(大麦麦芽、小麦麦芽)、ホップ、糖類(乳糖)。アルコール分約4%。2003年10月8日発売。ローストした麦芽と牛乳に含まれる乳糖を加えて醸造(上面発酵)、無ろ過で酵母が生きたまま瓶詰めしたスタウトビール。ローストした麦芽の香ばしさや乳糖のほのかな甘み、クリーミーな泡などが特徴。330ml当たり、エネルギー146kcal、タンパク質1.5g、脂質0g、糖質17.0g、食物繊維0.3g、ナトリウム0mg。品質保持期限は60日。セブンイレブン・ジャパンと共同開発し、冷蔵(チルド)管理で配送。
販売が好調とのことで、販売店を全国のイトーヨーカドーグループに拡大、取り扱い店を約3倍の8千店弱に広げる。キリンは2002年にもセブンイレブンとまろやか酵母を開発、ヒット商品に育てるなどチルド商品を拡充している。・・・おもしろい試みだと思います。飲んではみましたが、ちょっと味がくどくて、最後は飽きてしまいました。そんなにたくさんは飲めないなあ。

小麦

発泡酒。麦芽(大麦麦芽、小麦麦芽)、ホップ、大麦、小麦、コーン、糖類。アルコール分約5.5%。麦芽使用比率25%未満。2004年7月14日発売。「原料の一部に小麦をつかったふくよかな味の発泡酒」とか。・・・キリンの発泡酒作りのレベルは相当向上したと思います。小麦を使用した発泡酒はちょっと酸味のある、深みのある味になっていると思いますが、発泡酒臭さがまだわずかに残っています。

豊潤

麦芽、ホップ。アルコール分約5.5%。2004年6月9日発売。セブンイレブンと提携した麦芽100%のチルドビール。通常の3割増の麦芽と最高級のファインアロマホップを使用し、濃厚でやわらかい味わいを実現したという。パッケージではラベルから商品ロゴを取り去り、「麒麟」を大胆に配することで本格感を出した。・・・飲んでみましたが、キリンビールのしっかりした味わいと苦み、後味のすっきり感などバランスのとれたビールでした。
***2007年2月販売終了***

ホワイトエール

麦芽(大麦麦芽、小麦麦芽)、ホップ。アルコール分約5%。上面発酵。2004年12月発売。醸造後に濾過せず酵母が生きているチルドビールの第4弾。「柑橘系のすがすがしい香りが特徴のカスケードホップ、さわやかなうまみの小麦麦芽を使用」という。・・・酸味と苦みが混ざり合ったような感じでした。ちょっと抵抗ありますが、おもしろい組み合わせかも。

のどごし 生

ホップ、糖類、大豆たんぱく、酵母エキス。アルコール分約5%。その他の雑酒A。2005年4月6日発売。主原料に大豆から抽出したタンパク質を使い、すっきりしたのどごしにしたという。350ml缶あたり:エネルギー151kcal、タンパク質0.3〜0.7g、脂質0g、糖質10.9g、食物繊維0〜0.35g、ナトリウム7〜26mg。
キリンは「その他の雑酒」の製造免許を取手工場(茨城県取手市)と岡山工場(岡山県瀬戸町)など4工場で取得した(2005-1-13日経)。

開発裏話

日経産業2005-3-16。担当は、新製品開発グループの太田雄人チームリーダー(39)。2000年より開発に取り組んだが、03年9月にサッポロがドラフトワンを九州地区で発売。キリンでも同じカテゴリーのすっきりタイプは開発済みだったが、「二番煎じ」にならないために04年1月より総勢4名で更に開発を進めることに。太田氏の課題は発泡酒に比べ薄くなりがちな味を改善して、うまさを出すこと。そこで独自開発しあたのが、「ブラウニング製法」。製造工程の前段階において、プラウニング釜で主原料の大豆たんぱくをアミノ酸と大豆ペプチドに分解し、そこに糖類を加えて加熱する2工程からなる。その過程で起きる「アミノカルボニル反応」がしっかりしたうまさの秘密という。
同反応はアミノ酸と糖が引き起こす反応で、食品のコクを引き出す作用がある。一晩置いたおでんがダシが効いて味わいが深くなるのもアミノカルボニル反応の代表例だとか。アミノカルボニル反応はもともとビールの黄金色を形成する要素でもある。麦芽の製造工程で、自然に反応が起きているためだ。第3のビールでは当初他社と同じくカラメル色素で着色するつもりだったが、よりビールらしさを追求するため同反応を使って色を出すことも決まった。
試行錯誤は続き「味と色をうまく両立する条件を決めるのに苦労した」。大豆たんぱくをどの程度分解すればよいのか、加える糖類の種類や量をどうするか。商品開発グループでは週8回仕込みができるが、ピーク時は週6回分を第3のビールに費やした。太田氏らのチームは第3のビール開発だけではない。04年に新商品の開発と同時並行して12品種のビール、発泡酒の改良にも取り組んできたという。

・・・意外と飲めましたが、特にまた飲みたいとは思いませんでした。ネーミングからして、依然として「のどごし」で飲ませようという一昔前の宣伝そのままというのも気に入らないですね。

ゴールデンホップ

2005年11月30日発売。麦芽、ホップ。アルコール分約5%。小売店まで冷蔵して配送するチルドビール。低温で熟成した「後熟ホップ」を国内大手で初めて使用し、しっかりした苦味や豊かな香りのあるビールに仕上げた。

〜開発裏話〜 商品開発研究所 リーダー江部るみ子氏 

日経産業2005-11-16。開発を率いたのが酒類営業本部商品開発研究所グループリーダーの江部るみ子氏(42)。プレミアムビール戦略の中核のなるのがチルドビール。第1弾は02年に発売した「まろやか酵母」で、04年6月には「豊潤」を発売。すでに製造を終了した2商品を除けばゴールデンホップが第3弾となる。江部さんがチルドビールに本格的にかかわるようになったのは、豊潤の開発チームを指揮して以降だ。「ビールのおいしさは多様なのに、日本人が飲んでいるビールの味の範囲は狭い」と。
国内各社の定番商品は程度の差こそあれ、コクやキレ、壮快感をうたい文句にしている。しかし、ベルギーやオランダなど本場欧州のビールはワインに近い味わいのものから強い苦味を特徴にしたものまで多様だ。確かに、日本人は慣れ親しんだものをおいしいと感じる味覚の保守性が強い。しかし、現代は「人と同じものを好まない個性の時代」だ。保守に徹するだけでは「新たな勝機を逃しかねない」との思いが常にあった。
実際、キリンが05年5月に実施したビール系飲料に関するモニター調査は、ビールにおける新潮流を示唆している。ビールに「素材の良さ」「飲みごたえ」などの本格感と「ゆったりくつろいで飲める」といったスタイルを期待する人が、発泡酒や第三のビールに比べて2−3倍程度の高い数値を示したのだ。一方、「飲み飽きない味」「味のキレ」を期待する人の割合は、ビールと発泡酒の間に大差がなかった。「飲み飽きない味」「味のキレ」といった店は、まさに定番ビールのうたい文句。つまり定番だけではカバー仕切れないビールへの期待があるわけだ。
定番商品ではすくい取れない消費者ニーズを満たすため、キリンのチルドビールでは製造工程から酵母を濾過する工程をなくした。生きた酵母を残し、通常は途中で除かれる酵母やたんぱく質がもつうまみや原料の香味など、「工場の醸造技師だけが知っている味」を消費者に味わってもらうのが狙いだ。ゴールデンホップでは、さらに低温熟成したチェコ産の「後熟ホップ」を国内大手で初めて採用した。しっかりと苦味を持たせるためだ。

円熟

麦芽(大麦麦芽、小麦麦芽)、ホップ、大麦、小麦、米、コーン、スターチ。アルコール分約6%。麦芽使用率25%未満。2006年2月15日発売。350ml缶あたり:エネルギー165kcal、タンパク質0.7g、脂質0g、糖質10.9g、食物繊維0〜0.35g、ナトリウム0mg。ロースト麦芽、カラメル麦芽、大麦麦芽、小麦麦芽、大麦、小麦の6つの麦芽と麦を使い、麦の香りとしっかりとしたコク、クリーミーな泡が楽しめる深みのある味わいを実現したとか。・・・確かに麦の香りとコクを感じる。苦味を効かせすぎていて後味に残るのが気になる。発泡酒の淡白で無機的な部分を分厚い化粧で覆い隠したような味のつくりです。ちょっとひねくれたコメントですが、素直に飲めばビールと間違えてしまうような出来映えです。

キリン・ザ・ゴールド

麦芽、ホップ。アルコール分4.5%。2007年3月発売。「隠し苦味が次の一杯もうまくする。うまみたっぷりの麦芽と熟成ホップから生まれた新しいおいしさのビール」とか。350ml缶あたり:エネルギー154kcal、タンパク質1.8g、脂質0g、糖質14.0g、食物繊維0〜0.35g、ナトリウム0mg。・・・味はややまったり感のあるビールで、ほのかな苦味が、なるほどこれが隠し苦味かな?と感じます。

2009年春生産、販売中止。
創業100周年の2007年に、ラガー、一番搾りに続く主力ブランドに育てることを念頭に投入。発売当初につぎ込んだ販促費用は数十億円以上にのぼるとみられる。提携するヤクルト本社のヤクルトレディーらが500万本のサンプルを配るなど全国でPR。テレビCMなどメディアでの宣伝も過去最大級で展開した。だが、初年度の販売量は予定の6割にとどまり、巻き返しを狙った08年もさらに販売量がしぼんだ。
キリンのマーケティング担当幹部曰く「ビールから第三という流れに逆らって、市場を見誤った」 原油などの世界的な原材料高が襲った07年は日本でも食品・日用品が値上がり。生活防衛で消費者はビールより3割安い「第三のビール」へシフトを強めていた。08年秋、同時危機に見舞われるとこの傾向は顕著となり、経営陣は生産中止を決断せざるを得なかった。
有力企業がヒト・モノ・カネをつぎ込み、消費者へ浸透を図るブランドづくりの「公式」。これが世界経済の大きな転換の中で機能しにくくなっている(日経2009-12-4より)・・・確かに市場の流れはとにかく第3のビールへのシフトは否定できないが、それをつくってしまった責任の一端はビール会社にもある。また、ザ・ゴールドは、ビールとして悪くはないが、味わいとしては他の売れているビールに比べて存在感が小さかったことも販売不振の一因である。そうした問題の反省が09年には活かされていると感じます。

グランドエール

2007年3月7日発売。麦芽、ホップ。アルコール分約6%。小売店まで冷蔵して配送するチルドビール。ヨーロッパ産の上質カラメル麦芽とチェコ・ザーツ産のホップが織りなす華やかな香りと深い味わいのエール。

ニッポンプレミアム

麦芽、ホップ。アルコール分5.5%。2007年7月11日発売。原材料のうち、ホップのすべてと麦芽の50%以上に国産品を使う。輸入した麦芽を使う他のプレミアムビールに比べて、酸味と渋みが少なく、甘い香りと引き締まった苦味を出した。国産大麦を自社工場で製麦することで、コクの元になる「麦芽アミノ酸」を主力ビール「ラガー」の2倍に増やし、うまみを強調できるようにした。350ml缶あたり:エネルギー168kcal、タンパク質1.8g、脂質0g、糖質12.6g、食物繊維0〜0.7g、ナトリウム0mg。・・・コクと苦味のバランスがよい。香りの広がりを感じるビールです。

アイスプラスビールICE+BEER

2011年7月27日コンビニ限定発売。麦芽、ホップ、スターチ、糖類(乳糖)。アルコール分約5.5%。100ml缶あたり:エネルギー49kcal、タンパク質0.2〜0.5g、脂質0g、糖質4.1g、食物繊維0〜0.1g、ナトリウム0mg、糖類1.7g。
[開発物語]開発を担当したマーケティング部商品開発研究所の吉野桜子さん(29)。2006年東大文学部卒、キリンビール入社。スーパーなどの店頭販促を手がけるキリンマーチャンダイジングに出向後、07年から「氷結」など主に缶酎ハイの新商品開発に携わる。吉野さんは1年前よりビールの新しい飲み方を思案。ワインや日本酒に氷を入れて飲むスタイルが拡大しているのに着目。消費者調査でも「氷ビール派」が意外にいることが分かった。社内でも「面白いのでは」という意見が多く、ロック専用のビール開発に着手。氷を入れれば味が薄まるため、まずは氷に負けない濃い味覚設計に着手。通常の濃いビールでは苦みや酸味が際立ってしまい、甘みを出すために原料に小麦を使ったりしたが、うまくいかなかった。最終的に「エール」と呼ばれる上面発酵を採用し、甘く複雑な香りを強調。苦みや酸味を抑えるため、酵母が食べない乳糖を加え、氷を入れても味が引き立つようにした。
・・・飲み方の一つとしての提案はおもしろい。氷に負けない香りと味が出てはいるが、何杯もは飲めないかな。昔、1988年ごろにサッポロがアルコール度9%のオンザロックで飲むビールを出したことがあるが全然受けなかったが、今回の製品は、ビールの飲み方としては邪道ではあるが、残念ながら今の時代にはあっているものかもしれない。




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