サントリー

大地と水の恵み

1996-3-12発売。 アウトドアスポーツを楽しんだ後に飲まれることを想定 リラックスをイメージ モルツやホッブスに次ぐ主力に育てるのをめざしたもの。 原料 麦芽、ホップ、スターチ。 アルコール分約5% やや強い炭酸とすっきりした味 水みたい。 dynamicとどう違うのか? >>>aishi@yomiko.co.jpさんからのコメント 「ボティのどっしりしたものも好きだが、ガブガブ 飲む時用にはダイナミックが好きだ  ちなみにダイナミックと大地と水の恵みは味の組み立て が全く違うと思うんですが.....」 ***残念ながら、1997-2月で生産を打ち切り。天然水を使用するなど自然らしさを強調して発売し、初年度500万ケースをめざしたが、昨年末までの出荷は102万ケースだった。・・・一年もたなかった。

夕涼み生ビール

1996夏発売。 原料 麦芽、ホップ、スターチ。 アルコール約5%。 うすく、炭酸も弱い。 消費者をバカにしているような味。

秋が香るビール

1995-9発売。アメリカから輸入していた。 ロースト麦芽使用。 アルコール5.5% 麦芽、ホップ、スターチ、糖類、香料 やや炭酸をきつめにしている 特徴はあまりなし スーパードライを味気なくしたようなもの 1996年物は変更。アルコール分約5%。国内で製造か? 原材料は麦芽、ホップ。 「麦芽を軽く煎ってつくった、香ばしいビール。秋らしい深みのある色合いと、すっきりした飲み安さが特徴」とのこと。たしかに1995年のものよりしっかりた味になった。
1997年物。麦芽、ホップ。アルコール分5.5%。昨年のものより炭酸を抑えて、ブラウンビールの香ばしさを強調したものになっている。今年はまずまずの味に仕上がっていると思う。

HALF&HALF

1996-11発売。原料 麦芽、ホップ、スターチ。アルコール分約5.5%。「黒ビールの香り・コクと、生ビールのスッキリした飲みやすさが楽しめる」とのこと。抜けたような味で物足りない。缶のデザインもウーロン茶か缶コーヒーと間違えてしまいそう。最近、マーケッティング力が落ちたの?がんばれサントリー。

鍋の季節の生ビール

’95発売 冬期限定。麦芽 、ホップ スターチ。アルコール 5% コクと炭酸を効かしている 新モルツよりさっぱりしている。96年ものは、去年よりコクがないよう。それにしても、サントリーのネーミングは今一と思う 鍋をつつきながら飲みたいとは思わない。96年で中止。

春一番生ビール

麦芽、ホップ、スターチ。アルコール分約5%。’96-1発売。アロマホップの香り。ほのかな香りがよい サントリーにしてはまずまずだった。だが、97年物「端麗仕上げ」は「すっきりした口当たりとさわやかな清涼感、春らしい香りが特長」というが、何の特徴も感じなかった。今年は失敗では・・・

ビターズ

麦芽、ホップ、スターチ。アルコール分約5%。’96-3発売。モルツベースで少し味をうすくして、苦みを加えたような味。こんなビールはどういう時に飲めばいいのでしょうか。晩酌にも合わないし、のどが渇いたときにきゅっと飲むものでもないし、まあたまにはいいでしょうか。

ライツ

アルコール分約4.5%。アルコール分はそのままでカロリー30%オフ。麦芽はヨーロッパ産のピルスナー麦芽とアメリカ産の六条麦芽、ホップは良質のアロマホップを厳選し、爽やかな香りとうま味を生み出す新酵母を用いた。 そうでなくても「うすい」サントリービールでカロリーを下げようとすると本当に水っぽくなる・・・

吟生

アルコール分約5%。1991年発売。世界で初めて麦芽の殻を取り除いて発酵させた。雑味。エグみ、脂肪分が抑えられ、すっきりした飲み口と洗練されたうまみ。 私はサントリービールの中ではちょっと気に入っていました。

千都麦酒

アルコール分約5%。京都の桂ブルワリーのみ。ヨーロッパ産ピルスナー麦芽、アロマホップだけをふんだんに使用、京都大山崎の地下清流水で仕込んだ。引き締まった苦み、コクのある味わい、そしてキレのある後味に特徴。ラベルのデザインは田中一光氏。「千都」の文字は裏千家家元千宗室氏の直筆。 私は好きです。サントリーらしくない味です。

うま辛口<生>ビール

1997年10月7日発売。冬季限定ビール。和食に合うように麦汁濃度とアルコール度数を定番の通年ビールよりやや高めた。昨年まで冬季限定で発売していた鍋の季節の生ビールの代替品種。 麦芽、ホップ、スターチ。アルコール分約5.5%。缶を開けるとプーンとビールの濃い香りがする。サントリーにしてはめずらしく「濃い」ビール。昨年までの冬季限定<鍋の季節の生ビール>よりはおいしくなっている。最近モルツの泡を改良したが、このビールにもその技術が入っているのか、のど越しにすこし「泡」がひっかかる感じがした。もしかして、私が風邪をひきかけていて、のどが変になっていたせいか???

麦の贅沢

ゴールデンピルスナー。醸造家の夢と情熱を込めた限定シリーズNo.001 むぎのぜいたく。 武蔵野ビール工場醸造技師長 山野裕津責任醸造 麦芽、ホップ、アルコール約6%。麦芽、ホップ使用量当社比1.2倍 麦汁を煮出さないインフュージョン製法。上品なコクと、香り高いおいしさ。 苦みが残りいかにもホップがきいているという味.個人的には悪くないと思うがみんなに受け入れられるかは疑問。・・・活字中毒さんからのお便りです:「麦の贅沢 を飲みました。余り贅沢を感じませんでしたが、後味はまずまずでした。それにしても、製造技師の名前が缶に印刷されているって、かっこいいです(?) 僕も、ラベルに「○○が心を込めて製造」などと書いてみたいです。」

ホワイトビール

限定シリーズNo.002 ホワイトビール。桂ビール工場醸造技師長 垣見吉彦責任醸造。 小麦麦芽を主原料に使用、真っ白でクリーミーな泡、透明感のある淡い色合い。さわやかで清涼感あふれる味わいが特徴。麦芽、ホップ、糖類。アルコール約5.5%。私も小麦のビールのさっぱり感とほのかな甘い(?)香りが好きです。サントリーの澄んだ味を生かせたのではないでしょうか。欲を言えばもう少しコクがほしかったか・・・

深煎り麦酒

麦芽、ホップ。アルコール約5.5%。こだわり限定シリーズNo.003。利根川ビール工場醸造技師長 伊藤昇責任醸造。高温でじっくりローストした麦芽を使い、うまみを引き出す低温醸造で、香ばしい香りを実現した。98年8月26日発売、10月中旬まで。

早速、matsumuraさんからサンプル品のレポートをいただきましたので以下紹介します。「サントリーの限定醸造第3弾も頂きました。こっちは、ロースト臭とでも言うのでしょうか、呑んだ後、鼻の奥からそのような香りがしてくるのが、イイ感じでしたね。味もちょっと苦みが効いていて。 でも、何本も続けては呑めない、といった味でした。缶の意匠はおんなじで、色も『麦の贅沢』より濃いだけなので、ちょっと見には第一弾と勘違いして買わないお客さんがいるかも?とかよけいな心配をしました。ちなみに、今度のは利根川工場でした。以上、感想でした。」 レポートありがとうございました。

贅沢熟成

こだわり限定シリーズ第4弾。98-10-14発売。麦芽使用量と熟成期間を通常の1.5倍にし、麦のうまみが濃厚な味わいにした。アルコール度7%と高め。年内いっぱい投入予定。今回の醸造責任者は川崎恭嗣・商品開発研究所ビール開発研究所長。発泡酒「スーパーホップス」を手掛けた人。原価は高いが価格は通常ビール並に抑えた。・・・確かにコいっ!て感じです。他社品で申し訳ないがキリンのラガーの濃いビールを飲んでいる感じでした。さすが川崎所長の自信作です。

麦の薫り<生>

麦芽、ホップ、糖化スターチ。アルコール分約5%。麦芽使用比率50%未満の発泡酒。99−2−24発売。スーパーホップスの約2倍の麦芽使用でコクを出し、新規ユーザー獲得を目指す。ただし、麦芽比率50%未満の発泡酒の酒税は、25%未満より高くなるため、350ml缶で従来より30円高い175円となる。・・・飲みました。味はあっさり傾向。スーパーホップス(実は飲んだことがないのですが)とモルツの中間的な味わいといったらいいのでしょうか。

スーパーホップス マグナムドライ

1999-6-10発売。アルコール度5.5%。麦芽、ホップ、糖化スターチ。麦芽使用比率25%未満。ドイツ産の代表的なホップ「マグナム種」を使用。炭酸ガスを高めに設定した刺激感や高めの発酵度による「シャープな切れ味」が特徴。350mlレギュラー缶145円、500mlロング缶が195円。容器に「辛口<生>」と明記するなどアサヒビールの主力商品「スーパードライ」を意識し、低価格を売り物にする。「スーパードライより低価格でドライタイプが飲める」(深井汪常務)として、夏場に向け販促する。これに対しアサヒ側は「スーパードライと誤認されかねない」と反発。「スーパードライにある「辛口・生」の表記は商標登録こそしてないが、第2ブランドのようなもの」と早急に対応策を検討すると発表。・・・・・サントリーの発想はおもしろい。88年ごろに各社がスーパードライに対抗してドライビールを出したことがあったが全て失敗した経緯があるが、今回は発泡酒という低価格が武器になるため、アサヒの動揺が目に見えるよう。アサヒが発泡酒を出せない理由の一つが、スーパードライと発泡酒の味の明確な差違を出せないためといわれている。したがって、サントリーが敢えて明確にスーパードライに対抗する「発泡酒」を出してきたことは、スーパードライ1本ヤリのアサヒにはやや分が悪いかも。無用なサントリーへの抗議はしない方が得策ではないかとアサヒに言いたい。
日経産業1999-6-8。初回受注量が当初計画の5割増しの100万ケース(1ケースは大瓶20本)を突破した。これは96年5月発売の「スーパーホップス」の80万ケースを上回り、サントリーのビール・発泡酒の新製品での受注量としては過去最大。サントリーは急遽増産体制を敷いて需要拡大に対応する。利根川(群馬県千代田町)、武蔵野(東京都府中市)、桂(京都府長岡京市)の3ビール工場の生産体制を、休日を含む3シフト24時間体制に切り替える。また、夏場の需要期に向けて販促活動を積極展開する。8月ごろまでの店頭活動や試飲会に非営業部門の社員を応援部隊として延べ千人を投入。店頭でのサンプリング用として「マグナムドライ」を約300万本用意する。
日経産業1999-7-29  6月の販売数量は140万ケース(1ケースは大瓶20本)を記録し、早々に品切れ店が続出。品薄状態について、新聞で同社初の「おわび広告」を掲載した。発売当初、500万ケースとした年内販売計画も7月には3倍の1500万ケースに上方修正した。爆発的な人気の陰には周到な宣伝手法がある。製品名に「ドライ」を使用し、銀と黒を基調としたパッケージデザインに「辛口<生>」と明記することによりアサヒの「スーパードライ」に宣戦布告。発売後もスーパードライに照準を定め、「ついにドライは、145円の時代。」とのキャッチコピーを全面に押し出した。一方、新聞広告などでは山積みされた製品の段ボール箱に店頭用ポスターを張った様子を描き、「店に行く前から消費者に店頭風景をすりこみ、買い物時には新製品に自然となじめる」(山田真二事業部長)ようにした。こうしたマーケティング活動が奏功し、ビール・発泡酒市場で大ヒットのバロメーターとされる「コンビニエンスストア1店当たり週間販売数量100本」を発売時からクリアした。「MD(エム・ディー)」と製品名の頭文字を取った愛称で呼ばれるようにもなった。・・・確かに今もビール・発泡酒売場の占有面積は広い。これはMDで発泡酒が広がりを見せたといった方がよく、宣伝通りスーパードライを食っているかどうかは疑問。

MD生産中止
2002年4月生産中止。マグナムドライは発泡酒人気をけん引してきたブランドだが、昨年から相次ぎ新製品を投入しており製品を絞り込むことで、ビール大手の激しい販売競争に対応することにした。1999年6月に辛口の発泡酒として登場にたMDは、松崎しげるさんなどを起用したテレビCMで話題を呼び、ピークの2000年には年間2883万ケース(1ケースは大瓶20本換算)を販売した。アサヒの発泡酒への参入で各社の競合が激化した昨年5月にリニューアルしたが、今年は1−3月で約870万ケースと前年同期を70%下回った。2月に後継商品として新製品「爽快仕込」を発売し、月間2百万ケース強の好調な販売を維持しているため、生産中止を決めた。
4/9には首都圏と近畿圏で新製品「純生」 を投入するため、ブランドの整理を早めて、武蔵野ビール工場(東京都府中市)など国内の3工場の生産効率を高める。(日経2002.4.5より)

DYNAMIC ダイナミック

麦芽、ホップ、スターチ。アルコール分約5%。「天然水の生ビール」がウリ。おいしい天然水で醸造した、爽快な飲みごたえと刺激感が特徴だとか。・・・いつの発売だったか忘れましたが、結構長くもってますね。99年7月に京都駅のホームで見つけて久しぶりに飲みました。どうも飲んでいてダイナミックって感じはしないのですが、すっきり爽快感はありました。

ホップス<生>

1994年発泡酒第1号として発売。

スーパーホップス<生>

1996年から、ホップスの後継として販売開始。98年には約2300万ケース(1ケースは大瓶20本)を発売したが、2001年1ー10月の販売数量は117万ケースに止まっていた。2001年11月に製造中止。

ミレニアム生ビール<2000年記念限定醸造>

1999年11月25日発売。ミレニアム(千年紀)関連商品として発売。麦芽100%ビールで、千年代最後の年である99年に 収穫した麦を使う。20万ケース(大瓶24本換算)の限定。500ml缶で286円、350ml缶で218円。 麦芽、ホップ。アルコール約5%。麦100%ですがモルツとは違って軽い仕上がりです。サントリーっぽい味。

味わい秋生

2000年発売の発泡酒(麦芽使用率25%未満)。秋季限定。アルコール度6.5%。原料 麦芽、ホップ、糖化スターチ。これまで出したサントリーの季節限定の中では、しっかりした味に仕上げており、これを「発泡酒」で出したところにサントリーの自信と意気込みが感じられる。

2001年版は8月下旬に発売。まずまずの仕上がりでした。

2002年版。アルコール度6.5%。原料 麦芽、ホップ、大麦、糖化スターチ。香りが高く、味は軽め。発泡酒独特のイヤ味は薄い。発売3年目だが、サントリーはようやく発泡酒の作り方を確立してきたと言える。

2003年版。アルコール度6.5%。原料 麦芽、ホップ、大麦、糖化スターチ。デザインは赤を基調にカエデをちりばめて季節感を強調した。やっぱり発泡酒独特の無機的な後味が残った。

サントリー冬道楽

2000年10月17日発売の発泡酒。麦芽。ホップ、糖化スターチ。アルコール分約6%。麦芽使用率25%未満。冬季限定。苦みのもととなるビターホップの量を減らし、甘みのあるアロマホップを増やした。麦芽と糖化スターチなどうまみのもとになるエキス分を多めに使用。鍋料理や湯豆腐、おでんなど冬料理向けに苦みを控えてすっきりした味に仕上げた。「すっきり旨口」の発泡酒とか。

2001年は11月13日に発売。麦芽。ホップ、糖化スターチ。アルコール分約6%。麦芽使用率25%未満。

2002年は10月8日に発売。麦芽。ホップ、大麦、糖化スターチ。アルコール分約6%。麦芽使用率25%未満。「まろやか旨口」の発泡酒とか。副原料に大麦を使って高濃度のコクのある味覚にした他、炭酸を通常商品よりやや弱めに抑え、柔らかな口当たりにしたのが特徴。缶にはカニやフグなどの食材の絵柄をあしらい、鍋料理やおでんなど冬場の食卓に合うデザインとした。・・・発売3年目。発泡酒の軽い味。まろやかさはあまり感じないなあ。

夏のイナズマ

2001年5月発売。夏期限定発泡酒。 麦芽、ホップ、糖化スターチ。アルコール度約6%と従来製品よりやや高めに設定し、炭酸の刺激を強くして 飲みごたえがあるようにした。昨年発売した秋冬の季節限定発泡酒(味わい秋生冬道楽)の販売数量が130万ケースと好調だったことから今年の最盛期に 「スーパーホップス」「マグナムドライ」と並ぶ3つ目のラインナップをそろえ、販売競争に備える。パッケージは 雷光をイメージした黄色のデザインを採用し、ライバルのアサヒ「本生」の赤色ラベルなどに対抗する。
・・・うーん、やっぱりこの発泡酒臭さががまんできません。苦みが尾を引いて、途中で味に飽きてしまいました。

風呂あがり

2001年7月発売の発泡酒。麦芽、ホップ、糖化スターチ。アルコール分約5%。麦芽使用比率25%未満。「風呂あがりに冷やしてうまい、すっきりした飲み口の生」とか。名称に合わず通年型の製品で主力ブランド化を狙う。苦みを極力抑え、アルコール度数は約5%で現在販売されている発泡酒で最も低い。マグナムドライが高発酵の刺激を売り物にしているのに対し、入浴後の渇きをいやすマイルドな味わいで違いを出す。1999年6月に発売した主力製品のマグナムドライを主軸に今年も販売増を目指してきたが、発売から3年目に入るタイミングで商戦の最盛期を迎えることから、通年型での新製品投入を決めた。

年内で300万ケースの販売を計画したが、10月までの累計は約百万ケースにとどまったこともあり、2001年11月に早くも生産中止となった。

北海道秋生

2001年8月下旬発売。北海道地域限定の発泡酒。各社の中で地域限定の発泡酒は初めて。全国発売する味わい秋生に対し、すっきりした味覚にし、缶デザインも地域色を出すとか。・・・かつてビールが1990年代前半に地域限定ブームとなったがその後需要減で下火となった経緯がある。今この時期に発泡酒を地域限定で出す意図は、その地域のテコ入れであろうが、果たして効果はどうでしょう。

ダイエット 生

2001年10月10日発売。麦芽、ホップ、糖化スターチ、酸味料、クエン酸K、甘味料(アセスルファムK、スクラロース)、苦味料、ガルシニア。麦芽使用率25%未満。アルコール分約3.5%。業界発の低カロリー発泡酒。サントリー社発泡酒比50%カット。テレビCMに小泉純一郎首相の長男の小泉孝太郎さんを起用する。
栄養成分(100mlあたり):エネルギー21kcal、タンパク質0g、脂質0g、炭水化物1.1g、ナトリウム0mg。・・・あまり味は期待していなかったのですが、その割に飲める発泡酒。

2003年1月28日全面刷新。麦芽、ホップ、大麦、糖化スターチ、酸味料、クエン酸K、甘味料(アセスルファムK、スクラロース)、苦味料。麦芽使用率25%未満。アルコール分約3.5%。カロリー50%削減、糖質70%カットに加え、痛風の原因成分であるプリン体を50%カットし、缶にも表示した。
栄養成分(100mlあたり):エネルギー22kcal、タンパク質0g、脂質0g、糖質1.0g、食物繊維0g、ナトリウム0mg。
・・・うーん、おいしくない!これだけおいしくないとたくさんは飲めないから、ダイエットになりますけど。いわゆる発泡酒臭があって、刷新前より味は落ちました。

初生

2001-2002年年末年始限定発泡酒。麦芽、ホップ、糖化スターチ。麦芽使用率25%未満。アルコール分約6%。穫れたてホップ使用。・・・限定発泡酒なんて飲みたくないですね。

マグナムドライ爽快仕込

2002年2月13日発売。麦芽、ホップ、大麦、糖化スターチ。麦芽使用率25%未満。アルコール分約5.5%。「クリアでシャープなキレ味。爽快な飲み口のドライです」とか。新酵母を採用して従来の刺激を残して後味をすっきりさせた。・・・のど越しに発泡酒の違和感が残りにくい。
日経産業2002-2-4。サントリーは2/13-3/31の期間限定で希望小売価格を10円値下げする。キリンビールが2/27に発売する10円安い新製品「極生」に対抗し、アサヒが「アサヒ本生」の感謝キャンペーンで期間限定の値下げを実施するのに追随する格好。サントリーは「新発売に合わせて一人でも多くの顧客に試飲してもらうキャンペーンの一環」と説明している。・・・どうぞ勝手にやってください。

純生

2002年4月9日発売の発泡酒。麦芽、ホップ、大麦、糖化スターチ。麦芽使用率25%未満。アルコール分約5.5%。1967年に販売した同名のビールのブランドを発泡酒で復活させた。4/9から需要の大きい首都圏と近畿圏の14都府県で先行発売し、4/23から他地域にも広げる。
殻を除いた大麦でうまみを出し、ウィスキーで採用した竹炭を使ってろ過する製法で後味をすっきりさせたという。
往年ブランド復活で浮上するか
「1%台だったサントリーのビールのシェアが3%、4%と伸びていく原動力となった。」同社の酒類事業本部長を務める井詰潔専務は入社後に世に出た「純生」の再登場に感慨深げ。
青色ラベルの「純生」は1967年の発売以降、「若さだよヤマちゃん」「ご当地ビールは」といったユニークな CMでブラウン管を席巻。63年にビール参入を果たし、ウィスキーメーカーからの転換を図った2代目社長の佐治敬三前会長が、現場から商標登録の知らせを聞いてすぐに商品化を決め、バーやレストランを一軒一軒回って売って歩いた。佐治前会長は「全社員一日セールスマン作戦」と銘打ち自らも青い法被姿で店頭に立った。純生は82年の販売終了までサントリーのビールのシェアを7%台まで押し上げ、同社のビール事業の代名詞となった。
今回は「純生」ブランドを発泡酒のテコ入れに使う。昨年の発泡酒商戦は熾烈だった。同年3月の就任時から佐治信 忠社長は「ビール・発泡酒でシェアを20%に」とぶち上げた。業界で初めて1本が10円分安くなるキャンペーンなどの積極策でライバル会社を震撼させたが、新規参入したアサヒの「本生」などの新製品に押され、前年に初めて達成した10%のシェアが1ケタに逆戻りする敗北を味わった。
今年は99年に発売し市場をリードしてきた主力の「マグナムドライ」の勢いが衰え、2月に「爽快仕込」の投入で刷新した。それでも年間販売量で1千万ケース(1ケース大瓶20本換算)の主力商品がもう一本必要という現場の声が強かった。
サントリーのビール事業は39年間にわたって赤字続き。昨年はシェアを落としただけでなく、販促コストも計画を大幅に上回り、2001年12月期の連結営業利益は30%強の減益に陥った。今年は1から出直しを迫られている。
純生のネーミング案は社内で浮かんでは消えていた。ある幹部は「創業ブランドの重みがあった」と話す。失敗は許されないという重圧の中、佐治社長は試作品を飲んで、「ええやないか。やってみい」とゴーサインを出した。日経産業2002.3.6より。
受注好調で生産ライン強化
日経産業2002-4-10。サントリーは4/9に純生を発売したのに合わせ、武蔵野ビール工場(東京都府中市)の生産ラインを強化 した。2本ある缶のラインのうち1本を改良し、充てんスピードを1分あたり2千本と従来の2倍の業界最高レベルに高めた。 全体の缶の充てん速度も3割のスピードアップになった。設備投資額は約17億9千万円。純生は事前受注が好調で、発売初日に 店頭に並ぶ「一斉出荷数」が85万ケース(1ケースは大瓶20本換算)と同社の発泡酒で最高水準となる見込み。

アド生

2002年6月18日発売の発泡酒。
麦芽、ホップ、大麦、糖化スターチ。アルコール度約5.5%。
商品デザインを極力抑え、缶容器の全面に「ユニクロ」ブランドの衣料などの製品広告を印刷。その広告収入を値下げの原資にあて、350ml缶で128円と業界最安値とする。「アド生」は広告主に応じて限定醸造する製品として投入する。
発泡酒市場ではキリンが2月に発売した「極生」とサッポロビールが5月に発売する「きりっと新・辛口」が同容量で135円に10円値下げした。サントリーも一部製品で期間限定の値下げに追随したが、従来のコスト削減には限界もあった。このため「低価格と質の両立を求めるユーザーが発泡酒の消費者に近い」としてファーストリテイリングとのタイアップを決めた。ポロシャツなど3種類の広告を掲載。第2弾以降は20ー30歳代の顧客層の関心が高い音楽ソフトや映画などの企業(松竹、エイベックス、KDDI)を候補に交渉を進めている。8月をめどにエイベックスが音楽ソフトなどの広告を掲載する予定。

スーパーマグナムドライ

2000年6月25日発売の安売り発泡酒。
麦芽、ホップ、大麦、糖化スターチ。アルコール度約5.5%。
350ml缶で当初予定より5円安い130円に設定。缶や包装用段ボールなどの経費を 削減するほか、テレビCMや販促キャンペーンを抑制し対応する。4月に発売した純生を350ml缶135円に10円引き下げるが、同時期に発売する予定だったスーパーマグナムドライはさらに5円安い価格に変更、商品間の食い合いを抑える。通年販売する発泡酒では国内最低価格となる。

アサヒ警告
日経2002-6-14。アサヒは13日、サントリーが発売する発泡酒「スーパーマグナムドライ」について商品名の使用中止を求める 警告書を11日付けで送付したことを明らかにした。アサヒは「著名なブランドの希釈、汚染行為につながる」と指摘。サントリーが発売中の缶入りチューハイ「スーパーチューハイドライ」も同様の理由で商品名の使用中止を求めた。
警告書を受け取ったサントリーは、「2商品とも既に広く認知されており、問題はない」と反論。アサヒは今後の回答次第では 穂的措置も辞さない構えだ。
先月31日サントリーは4月に製造中止したマグナムドライの後継として同商品を発売せう計画を発表。同日にアサヒが発泡酒「本生」を同容量で135円にすると発表したため、サントリーが今月5日にさらに5円値下げすると発表。両社間でつばぜり合いがあった。・・・マグナムドライを発売した当初もアサヒは「ドライ」や「辛口・生」の表現に不快感を表していたが、あまりその時と状況は変わっていない。サントリーにとっては販促費を抑えた「スーパーマグナムドライ」がこうして 新聞に大きく取り上げられること事態恐らく「計算ずく」とみているだろうし、アサヒにとっては多少の牽制力を期待している程度とみられる。キリンとサッポロの「ファインラガー」をめぐる法廷闘争を「話題づくり」と冷ややかにみていた両社が同じ手口を繰り広げているにすぎない。勝手にやってもらいましょう。

アサヒ仮処分申請
日経2002-6-25。アサヒの警告に対し、サントリーは24日までに「いずれの商品も広く認知されており、スーパードライとは全く異なる著名なブランド」とする回答書を送付。25日にスーパーマグナムドライを予定通り発売するのが確定的となり、アサヒは法的処置の検討に入った。サントリーは「アサヒの主張は法律上の根拠がなく、法的手段に及ぶのであれば、法廷で対応する」としている。
日経2002-6-29。アサヒは28日、サントリーの発泡酒「スーパーマグナムドライ」と缶入りチューハイ「スーパーチューハイダライ」の2商品について、商品名の使用差し止めを求める仮処分を東京地裁に申請した。アサヒは2商品の商品名が自社の主力ビール「スーパードライ」と酷似し、不正競争防止法の「著名表示の不当使用」や、商標法の「商標権の侵害」にあたると主張している。サントリーは同日、アサヒが「営業上の信用を著しく害する虚偽の事実を一方的に流布した」として、週明けにも行為の中止を求める仮処分を申請する方針を明らかにした。・・・どうみてもアサヒの動きに無理があるように感じます。サントリーの「マグナムドライ」はすでに定着しており、スーパードライとは明らかに別物。したがって、アサヒの主張はいいがかりに過ぎない。まして、チューハイは論外でしょう。まあ、両社で勝手に法廷闘争をやればいいですが、虚しい争いであることは恐らく両社気づいているはずで、1年後くらいに適当に和解しているでしょう。

ビアヌーボー<プレミアム>

2002年もの

2002年11月発売。麦芽、ホップ。アルコール分約5%。2002年の穫れたて麦芽とホップを使った限定ビール。・・・昔、同じ名前で出したことがありましたが、その時より しっかりした味に仕上げています。一口目で麦芽のクセのある味を感じるが、その後は気にならない。サントリーには珍しくコクのある味です。まあ、こういう収穫を祝うようなビールはいいですね。

2003年もの

麦芽、ホップ。アルコール分約5%。2003年の穫れたて麦芽とホップを使った限定ビール。・・・やや苦みがあって、後味が適度に残る。バランスはいい。「爽快感」はあまり感じられなかった。

琥珀のくつろぎ

2003年4月15日発売の限定ビール。麦芽、ホップ。アルコール分約5%。上面発酵のアルトビール。4種類の麦芽(二条大麦麦芽、六条大麦麦芽、クリスタル麦芽、小麦麦芽)をブレンド。
色へのこだわり:大麦麦芽をゆっくり焙焼したクリスタル麦芽由来の赤銅色と、大麦麦芽由来の黄金色から、ウィスキーにも似た落ち着きのある琥珀色を創り出した
香りへのこだわり:上面発酵特有の香りと、クリスタル麦芽の香ばしい香りが合わさり、華やかで香ばしい香り立ちを創り出した
旨みへのこだわり:二条大麦のスッキリさ、クリスタル麦芽の香ばしい味わい、小麦麦芽のまろやかさに加え、六条大麦麦芽のキレのよさをブレンド、マイルドな旨みを創り出した
家庭でじっくり味わってもらうビールとして今後シリーズ化する「テーブルビア」の第一弾商品。6月にも第二弾を発売予定。 ・・・香ばしさがあり、ややあっさり目、苦みも少ない。飲みやすかったが残念ながら途中で飽きてしまった。ガブガブは飲めないなあ。ただ、サントリーのシリーズ物としては、以前に「こだわり限定シリーズ」(麦の贅沢ホワイトビール深煎り麦酒贅沢熟成)があっておもしろいと思ったが、今回の試みもビール開発とマーケティングの立場からみて興味ある試みである。もちろん消費者としても楽しみにしたい。

茜色の芳醇(あかねいろのほうじゅん)

2003年9月2日発売の限定ビール。「テーブルビア」の第三弾商品。麦芽、ホップ。アルコール分約6%。1977年に発売して好評だった「サントリー・メルツェンビール」の中身を復活させた。2種類の麦芽を使い、香り高いアロマホップをふんだんに使った芳醇でコクのある濃いくちビール。・・・味は濃いめで、少し酸味のきいた、後味すっきりのビールでした。
テーブルビア第1弾:琥珀のくつろぎ
テーブルビア第2弾:スーパー・プレミアム・モルツ

ハーフ&ハーフ

2003年11月18日発売の限定ビール。「テーブルビア」の第四弾商品。アルコール分約5%。日本で一般的なピルスナービールと黒ビールをブレンドした。ともに麦芽100%でつくったビールで、ブレンド比率や製造工程にもこだわって深みのある味わいに仕上げたという。

楽膳<生>

2003年6月17日発売の発泡酒。麦芽、ホップ、大麦、糖化スターチ、麦芽根。アルコール度は約4.5%。麦芽使用比率25%未満。消化活動を促進する物質を豊富に含むという麦芽根を副原料に使用。おなかにたまらない、すっきりしたうまさに仕上げたという。麦芽根とは麦芽が発芽した直後の幼根のこと。静岡県立大の研究者らとの共同研究でビールに消化管運動を促進する二つの物麦芽根質を突き止め、これが今までビール・発泡酒に使っていなかった麦芽根に豊富に含まれることを発見した。
麦芽根を使うと雑味が出やすいが、サントリーは粉砕せずに副原料として添加する新製法(特許出願中)を開発した。さらに適度な炭酸ガス圧を使い、発酵度を高めることで、すっきりした味わいにした。・・・飲みました。苦みがなく軽い味です。ピリッとした刺激と後味が残る。飲んだ最初は良かったが、途中から飽きてしまった。

美味楽膳<生>

2003年発売の発泡酒。麦芽、ホップ、大麦、糖化スターチ、麦芽根。アルコール度は約5.5%。麦芽使用比率25%未満。おなかにたまらない麦芽根に加え、ホップポリフェノールによりしっかりした味わいを実現。・・・苦みはなく、後味すっきりビール。ちょっと麦の香りが強い。発泡酒としての出来はまずまず。

冬生

2004年の冬期限定発泡酒。麦芽、ホップ、大麦、糖化スターチ。アルコール度は約5.5%。麦芽使用比率25%未満。昨年に続く発売だが、缶デザインを一新。雪原のソリ遊びの情景を描き、冬の冷たさと楽しさを表現したという。・・・味は発泡酒でした。

2005年の冬期限定発泡酒。「ふくよか旨口 天然水100%仕込」がうり。麦芽、ホップ、大麦、糖化スターチ。アルコール度は約5.5%。麦芽使用比率25%未満。100mlあたり:エネルギー43kcal、タンパク質0.1〜0.3g、脂質0g、糖質2.8g、食物繊維0〜0.1g、ナトリウム0〜7mg。

はなやか春生

春期限定発泡酒。麦芽、ホップ、大麦、糖化スターチ。アルコール度は約5%。麦芽使用比率25%未満。レイトホッピング製法は仕込工程でホップを2段階投入。2回目はファインアロマホップを100%(全ホップの50%以上)使用し、はなやかな香りを実現したとか。もちろん天然水100%仕込。100mlあたり:エネルギー39kcal、タンパク質0.1〜0.3g、脂質0g、糖質2.7g、食物繊維0〜0.1g、ナトリウム0〜7mg。・・・うーん、さっぱり味でした。

2005サマーショット

2005年夏期限定炭酸系アルコール飲料。原材料 発泡酒、スピリッツ(小麦)、炭酸ガス含有。アルコール度5%。100mlあたり:エネルギー40kcal、タンパク質0.1〜0.3g、脂質0g、糖質2.5g、食物繊維0〜0.1g、ナトリウム0〜7mg。高発酵、高炭酸のリキュール類。・・・後味が全然残りませんでした。

こんがり秋生

2005年秋期限定発泡酒。麦芽、ホップ、大麦、糖化スターチ。アルコール度は約6.5%。麦芽使用比率25%未満。100mlあたり:エネルギー48kcal、タンパク質0.1〜0.3g、脂質0g、糖質3.2g、食物繊維0〜0.1g、ナトリウム0〜7mg。ロースト麦芽使用(麦芽内使用比率10%以上)・・・ロースト麦芽の香ばしさは出ているが、少し後味の悪さが残る。

スーパーブルー

2004年6月22日発売。「リキュール類」。発泡酒、スピリッツ(小麦)、炭酸ガス含有。アルコール度は5%。炭酸ガス含有。100mlあたり:エネルギー42kcal、タンパク質0.2〜0.4g、脂質0g、糖質2.6g、食物繊維0〜0.1g、ナトリウム0〜7mg。原料酒に発泡酒を使用し、さらに「麦焼酎」のキレ味を加えることで「すっきり爽快な」中味に仕上げたとか。
2005年、使用している発泡酒は100%天然水仕込み化。

きれ味 生

2005年7月26日発売の「その他雑酒2」。ホップ、コーン、糖化スターチ、醸造アルコール、食物繊維、コーンたんぱく分解物、酵母エキス、香料、カラメル色素、酸味料、クエン酸K、甘味料(アセスルファムK、スクラロース)、苦味料。アルコール度は5%。炭酸ガス含有。100mlあたり:エネルギー33kcal、タンパク質0〜0.1g、脂質0g、糖質0g、食物繊維1.8g、ナトリウム0〜10mg。
サントリーとしては、初めての「その他雑酒2」。先行する3社が豆系を原料にしているのに対しトウモロコシを原料とした。キャッチコピーは「消えるあと味。それがキレ味」「口にある後味がストンと消える感じ」(田中保徳取締役・RTDカンパニービール事業部長)という。また、消費者の健康志向に応えて、糖質ゼロに抑えた。原料のトウモロコシのでんぷんを醸増工程で完全に分解する独自の製法を開発したという。エルルギーも100ml当り33kcalと他社の豆系第3のビールに比べて低い。缶のデザインは定番のシルバーを地色に赤でネーミングのロゴ体をドイツ風にして際立たせた。

田中保徳取締役・RTDカンパニービール事業部長コメント

「その他雑酒2」に分類される第3のビールの発売が他社に比べて遅れたのは、飲みやすい味わいを引き出す醸造技術の開発に約5年もかかった。当社のビール技術の粋を集めたといってよい。第3のビールには、ビール風味を楽しむ消費者の「心のひだ」を読み取るモノづくりが求められる。どんな気分でどのようなシーンで飲んでいるのか、それをじっくり観察、分析して提案しなければならない。ビールとも発泡酒とも違った新しい価値を消費者は探している。そこに第3の意味がある。:日経産業2005-7-14

開発裏話:日経産業2005-6-29

ビール・RTD商品開発研究所課長 古久保進氏(41)が開発陣をリード。
経歴 1989年ビール研究所(大阪府島本町)に配属。
   2000年ドイツのミュンヘン工科大学のビール醸造学科に1年間留学。
   2001年酒類研究所(東京都府中市)で既に始まっていたキレ味の開発に参加。
「トウモロコシを主原料」
 酵母の働きでアルコールが生成される醸造工程で「醸造香」と呼ばれる酒類度独特の香りが出る。トウモロコシはこの醸造香が引き出しやすい素材である。香りの元になる「ロイシン」という成分が大豆などの2倍と高いため。
「糖質ゼロ」
 消費者の健康志向にも配慮し、摂取しすぎると肥満の原因となるとされる「糖質」をゼロにする戦略を採った。それには酵母と反応する当分の量を微妙に調整する必要があるが、トウモロコシでは容易だった。
「スッキリ感、キレ味」
 スッキリ感を出すためにはトウモロコシに含まれ、酵母の栄養源となるアミノ酸を減らせばいいが、減らしすぎると発酵自体が進まない。発酵とのバランスを取りながらいかにアミノ酸を減らすかが課題だった。そこで生きたのは94年に国内初の発泡酒を開発した経験。原料の種類、発酵速度が従来のビールと異なる中、仕込みから醸造までの全工程で時間や投入量を変える試行錯誤をした。当時、工場にいた古久保氏は「今回の開発と共通部分が多かった」と振り返る。
 同社が開発した『HHS(高温高圧蒸気)加工」技術の活用も問題解決に役立った。トウモロコシの繊維質を高温高圧にさらすことにより、オリゴ糖の抽出に成功した。オリゴ糖の作用で飲んだ直後に厚みのある味が口に広がった後、すぐ消える「味のキレ」が実現した。

ボンビエール

2005年10月18日発売。麦芽、ホップ、大麦、糖類。アルコール度約5.5%。「日本の天然水とシャンパーニュ地方産大麦による華やかな香りと軽やかな味わいのビール」とか。麦芽は旨味と後味のバランスが良好なフランス シャンパーニュ地方山、水は赤城山水系の天然水、ホップはザーツ産ファインアロマホップ。100mlあたり:エネルギー43kcal、タンパク質0.2〜0.4g、脂質0g、糖質2.9g、食物繊維0〜0.1g、ナトリウム0〜7mg。・・・香りがかなり個性的で強いビールです。フランスの麦畑を思い浮かべながら飲みました。

ワールドセレクトビア

2006年1月24日発売の限定ビール。麦芽、ホップ。アルコール度約6%。二条大麦は、しっかりとしたコクのカナダ産とうまみとキレのバランスがよいフランス産を使用。アロマホップは、華やかな香りのチェコ・ザーツ地方産と、上質な苦味を持つドイツ産を使用。水は赤城山水系の天然水を使用。100mlあたり:エネルギー49kcal、タンパク質0.4〜0.7g、脂質0g、糖質3.8g、食物繊維0〜0.1g、ナトリウム0〜7mg。・・・苦味はそれほどないが、ホップの香りが豊か。さっぱりした後味に仕上げている

さわやか春生

2006年春期限定発泡酒。麦芽、ホップ、大麦、糖化スターチ。アルコール度は約5%。麦芽使用比率25%未満。さわやかで清々しい香りが特長の北米産カスケードホップ(アロマホップの一種、全ホップの50%以上)使用。天然水100%仕込。100mlあたり:エネルギー39kcal、タンパク質0.1〜0.3g、脂質0g、糖質2.7g、食物繊維0〜0.1g、ナトリウム0〜7mg。・・・よくある発泡酒でした。

ジョッキ 生

2006年2月21日発売の「その他雑酒2」。ホップ、コーン、糖化スターチ、醸造アルコール、食物繊維、コーンたんぱく分解物、酵母エキス、香料、カラメル色素、酸味料、クエン酸K、甘味料(アセスルファムK、スクラロース)、苦味料。アルコール度は5%。炭酸ガス含有。天然水仕込み。100mlあたり:エネルギー33kcal、タンパク質0〜0.1g、脂質0g、糖質0.4〜1.4g、食物繊維0.8〜1.8g、ナトリウム0〜10mg。原料にトウモロコシを用いた。トウモロコシの繊維質を高温高圧蒸気で加工して香りを高めた。苦味成分が少なくさわやかな香り成分のホップを加えて醸造し飲みごたえを増した。この飲みごたえと後味のキレを両立し、爽快感のある味わいに仕上げたとか。・・・味にパンチはないが、喉越しはスッキリ。ただ妙な甘みが舌に残りました。

サマーシュート

2006年夏期限定の発泡酒。2006年5月30日発売。重量1ミリリットル当たりの炭酸ガス圧を0.55%と、既存の発泡酒「マグナムドライ」(0.54%)より高め、炭酸の刺激を強めた。同社が夏期限定の発泡酒を発売するのは2年ぶり。

ジャーマンパールドライ

2006年5月16日コンビニ発売の期間限定ビール。麦芽、ホップ。アルコール度5.5%。「ドイツ、ハラタウ地方産ベルレホップで引き締まった苦味を出した。また、麦芽の潜在成分を分解・抽出し、うまみ・コクに寄与する成分を一気に引き出すHHS技術(High temperature High pressure Steam 高温高圧蒸気)で加工したドライ麦芽を使用。引き締まった「コク」を実現。水は、赤城山水系の天然水を使用した。」という。100mlあたり:エネルギー43kcal、タンパク質0.2〜0.4g、脂質0g、糖質3.0g、食物繊維0〜0.1g、ナトリウム0〜7mg。・・・どこか味と香りがバラバラで調和が取れていないという印象でした。コンセプトはおもしろいのですが。

モルトセレクション 英国産ロースト麦芽使用

2007年5月8日発売。麦芽(英国産ロースト麦芽10%以上)、ホップ。アルコール度6%。「英国産麦芽のきめ細かい口当たりに、英国産ロースト麦芽の香ばしさが加わった上品な味わいのアンバー(琥珀色)タイプのビール」。7月までの限定発売。100mlあたり:エネルギー49kcal、タンパク質0.3〜0.6g、脂質0g、糖質4.0g、食物繊維0〜0.2g、ナトリウム0〜7mg。・・・確かにロースト麦芽の香ばしさを感じます。後味はさっぱりしていて飲みやすくまとめています(2007-6-3取材)。

穫れたて素材 生ビール

2010年12月8日発売の限定商品。麦芽、ホップ。アルコール度5%。セブン&アイホールディングスと開発。イトーヨーカ堂やセブンーイレブン・ジャパンなどグループの約13200店で扱う。セブン&アイの名称にちなんだ「7つのこだわり」の欄を設け、原料や製法の説明を表示。84万本の限定販売。
7つのこだわりは、
1.2010年収穫の国産美醸(ミカモ)ゴールデン大麦を主に使用
2.2010年収穫のザーツ産ファインアロマホップを主に使用
3.麦芽100%
4.天然水仕込み
5.限定醸造
6.レイトホッピング製法:麦汁煮沸工程で終了時にホップを投入。ホップの華やかな香りを引き立たせる
7.インフュージョン製法:糖化工程で熱負荷を低減させることにより、軽やかな味わいに仕上げる
100mlあたり:エネルギー41kcal、タンパク質0.4〜0.6g、脂質0g、糖質2.7g、食物繊維0〜0.1g、ナトリウム0〜7mg。・・・香りはいいのですが味は随分すっきりしています。


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