幹事クリタのコーカイ日誌1999

 
 10月27日 ● 贔屓の引き倒し。

 せっかく1勝1敗で名古屋に帰ってきたのに、なぜかホームでガチガチになって戦ってあっさり負けたドラゴンズ。チーム全体に「勝たねば」という気負いが見えて、それが空回りしているように感じられました。「ニュースステーション」でも落合が同じことを話していました。

 昔からドラゴンズにはこういう傾向があって、大事なゲームになるほど緊張感からか普段通りの野球ができなくなって負けることがよくあります。チームカラーと言ってしまえばそれまでですが、どうも名古屋のファンの熱い、そして重苦しいまでの応援が、彼らの心をカチカチにしているのではないかと思われます。

 「絶対勝てよ」という期待が「負けたら承知せんぞ」という脅しに変わっているあたりが「贔屓の引き倒し」と言われる原因でしょう。あまりにも期待が大きすぎて選手が「失敗したらどうしよう」というマイナス思考になっているのかも知れません。

 テニスをしていても「勝ちビビリ」というのがあります。勝てそうだと思うと緊張してミスを重ねることで、かつてウィンブルドンでグラフにもう一歩で勝てるところまでいきながら突然調子を狂わせたノボトナとか、日本のトッププロの杉山愛がその典型です。もちろん心理的なものですから、レベルに関係なく我々素人プレーヤーにも「勝ちビビリ」タイプはたくさんいます。

 この手のタイプは真面目な人が多い気がします。普通に考えれば優勢に試合を運んでいるのですから、そのまま勢いに乗っていけそうなものなのに、逆にいろいろ考えすぎてしまうようですね。「失敗しないように」「逆転されないように」「慎重に丁寧に」なんて考えるから、せっかく自ら作った良いリズムを勝手に崩して相手を生き返らせてしまうのです。

 しかも周りの期待が大きいと余計に意識してダメになるパターンが多いですね。せっかくの応援が負担になるみたいで、逆に人が全然見ていないと結構調子が良かったりします。

 まあアマチュアの場合はそれでいいんですが、プロはファンあってのプロです。人に期待されていることが負担になるなんて言っていたら、プロではありません。「ニュースステーション」ではファンの人はあまり期待をかけないで普通に応援しましょう、なんてバカなことを言っていましたが、ファンにそんな情けない応援をされたら、星野監督は激怒するでしょう。贔屓に引き倒されるようではまだまだ真の実力がついたとは言えません。ナゴヤドームできっちり連勝して王手をかけて福岡に行って欲しいものです。
 

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