幹事クリタのコーカイ日誌1999

 
 10月20日 ● 男はみんな強姦魔か?

 世の中にバカな発言を繰り返す政治家は数多くいますが、今回の西村政務次官もかなりひどいものでした。新聞報道によれば西村防衛政務次官は週刊プレイボーイの対談で個人的見解と断りつつも「日本も核武装したほうがええかもわからんということも国会で検討せなアカンな」と述べたそうです。

 非核三原則がある我が国において防衛政務次官が核武装を提言するような発言をすれば、当然朝日新聞が噛みつくのも無理ありませんし、政治問題化するのも火を見るより明らかです。しかし、実は僕の個人的興味はこの部分にはありません。なにせ過去にもタカ派の政治家はこういう非現実的発言を確信犯的に繰り返して、世論喚起につとめてきていますからね。

 それよりも、西村政務次官はこの発言の前振りとして「核とは『抑止力』なんですよ。強姦してもなんにも罰せられんのやったら、オレらみんな強姦魔になってるやん。けど罰の抑止力があるからそうならない。」ということを言っているそうです。僕には核武装発言よりもこちらの方がはるかに衝撃的です。

 彼は刑事罰が怖いから自分は強姦をしないと言っています。罰が与えられないのなら、当然の如くレイプをすると公言しているわけです。そして世の中の男性はすべからく自分と同じだと信じているのです。これは女性の人権うんぬんなんてレベルの話ですらありません。人間として明らかに間違っている、ほとんど壊れていると言っていい内容の発言でしょう。なにせ彼のメンタリティは性犯罪者と同じなのですから。

 核武装うんぬんは思想的、もしくは政治的問題です。賛否はともかく考え方としてはありでしょう。先ほども言ったように観測気球を上げるために敢えて過激な発言をしてみたという政治戦略的側面も否定できないと思います。しかし、そのための前振りにせよ「男はみんな強姦魔」と言い放つような人間が果たして政治家に相応しいのかどうか考えるまでもありません。女性を拉致して暴行する少年たちと同レベルの人間が政務次官としてのさばっているということに僕はかなりゾッとしています。

 少なくとも僕は嫌がる女を無理矢理犯すようなメンタリティは持ち合わせていません。そして大半の男性も同じだと信じています。今後この発言の核武装の点だけが問題にされるのか、それともきちんとこの「男はみんな強姦魔」の部分も含めて西村政務次官を弾劾できるのか、野党とマスコミの動きを見守りたいと思います。
 

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