幹事クリタのコーカイ日誌1999

 
 10月13日 ● 感想戦の楽しみ。

 将棋を指した後で、プロ棋士はもう一度盤上に駒を並べ直しながら感想戦をします。ここの手が難しかったとか、これはこっちの手が正解だったか、などと言いながら今指した将棋を振り返っていくわけですが、テニスにおいてもこの感想戦を楽しむことがあります。

 先日もあるプライベートな草トーナメントに出たのですが、負けはしたものの結構競り合った良いゲームをすることができました。圧倒して勝ったり逆に負けたりしたゲームは、もう実力の差としかいいようがないので、振り返っても特に楽しくはないのですが、競り合ったゲームというのはお互いの実力は拮抗していて、ちょっとした勝負の綾で勝ったり負けたりしているものです。

 こういう時は、ゲームの流れを振り返ると、あそこのゲームが、あのポイントが勝負を分けたな、というところがあります。あのロブをもう1回我慢してセンターに沈めていたら、とか、あそこでドロップショットではなくちゃんと打ち込んでおいたら、なんて死んだ子の年を数えるような真似ではありますが、いろいろと振り返って楽しむことができるスポーツがテニスです。

 これはテニスがかなり戦略・戦術を駆使するスポーツだからでしょう。将棋のように10手も20手も先までは読めませんが、3手先くらいまでなら組み立てを考えてボールを運びます。また満塁ホームランやVゴールのような劇的勝利はなく、地道に1ポイントずつ積み重ねていかなければ勝てないところも、1手ずつ進める将棋と似ているかも知れません。

 もっとも将棋と違ってテニスはスポーツですから、頭ばかり使っていても必ずしも勝てるとは限りませんけどね。確かに戦略・戦術を持っている方が有利なのでしょうが、なんにも考えないでガンガン打つだけでも勝てるのがテニスの面白いところです。意地悪く人の裏をかいて勝つもよし、素直に自分のフルショットを相手に向けて放つだけで勝てればそれもよし。

 もっとも僕のような意地悪タイプは、なにも考えないで体力と反射神経だけで勝負してくるような単純な相手はあまり楽しくはないですけどね。駆け引きも知らない相手に駆け引きしても仕方ないですから楽しみも半分ですし、そういう奴に勝てるならまだしも、結構負けてしまうので本当に頭にくるんですよ。

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