幹事クリタのコーカイ日誌1999

 
 10月2日 ● 名古屋対福岡。

 ドラゴンズが見事な終盤8連勝で一気に優勝を決めました。11年前に比べてずっと穏やかな星野監督の笑顔が年輪を感じさせます。かつては怖い兄貴に引っ張られての優勝という感じでしたが、今回は厳しい親父ながら、じっと見守る我慢強さが印象的でした。

 それにしても優勝を決めたその日に東海村の放射能事故が起きたのは不幸でした。名古屋のマスコミはともかく、東京ではドラゴンズの優勝よりもはるかに身近なニュースとしてマスコミも報道を続けていました。もちろんスポーツニュースとは全く質の異なる事件だけに、一概にだからどうこうとは言えませんが、少なくともドラゴンズにとっては不幸な巡り合わせです。

 なにせ11年前の優勝の時は、まさに昭和天皇の下血騒ぎの真っ直中で、せっかく優勝しても自粛ムードに盛り上がることもできず、実に湿っぽい感じでした。また昭和49年、巨人のV10を阻んだ時も、直後に長嶋茂雄の引退発表があって、ドラゴンズの優勝よりもそちらが大事件になってしまいました。

 ところでその前の優勝時、すなわち昭和29年の時の日本シリーズの相手が当時福岡を地元としていた西鉄ライオンズ。この時は黄金期前夜の西鉄相手に魔球フォークを駆使する杉下が快刀乱麻の大活躍(見てきたようなことを書いていますが、もちろん僕も生まれてすらいません)、ドラゴンズに初めてにして唯一の日本一をもたらしたのですが、なんと関東も関西も関係ない日本シリーズというのは45年前のこの時以来だそうです。

 もちろん関東と関西以外の球団と言っても、昔も今も名古屋・広島・福岡の3都市にしかないのですから(しかも広島の全盛時には九州に球団はなかったし)、滅多なことでは実現しないのも当たり前なんですが、それにしてもやはり地方球団の不利は否めません。そのハンデを乗り越えて優勝した両チームの日本シリーズ、恐らく東京のマスコミは冷淡でしょうが、個人的には熱く応援したいと思います。


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