幹事クリタのコーカイ日誌1999

 
 9月22日 ● 地震予知より地震対策を。

 刻々と入る台湾大地震の被害状況を見ていると、単に悲惨というだけではなく、やはり明日は我が身か、という恐れを感じずにはいられません。崩れるビル、寸断される交通網、復旧の見込みすら立たないライフライン、救助隊が間に合わず見殺しにされていく被害者。神戸でも見た、またつい先日トルコでも起きた同じ地獄絵図がまた繰り返されています。そして日本に住んでいる限り、明日は自分の身にふりかかってこないとは決して言えないのです。

 今回の地震はユーラシアプレートとフィリピンプレートが衝突する境界にある台湾では、いつ起きてもおかしくないと言われていたそうです。つまり予知されていた地震でした。しかし、予知されていたと言っても、それが明日起こるのか来月か、来年なのかまでは所詮現在の科学ではわかりません。そのうち起こる、それしか言えないのです。

 だったら。地震予知に精力を注ぐことも大事でしょうが、それよりも地震対策にもっと真剣に取り組む方が先なのではないでしょうか。阪神大震災の後は全国各地で地震対策を考える気運が生まれましたが、それも景気が後退するにつれて、どこかに置き忘れられている感じです。

 大都市、特に東京で直下型大地震が起きたらどんな酷い状況になるかはわかっているはずです。ところが首都機能移転論議すら遅々として進まないのはどういうことでしょうか。地震なんて起きたらそれまでだ、という諦観に似た気持ちがどこかにあるのでしょうが、もう一度地震対策について基本から見直してみてはどうでしょうか。日本だって累卵の危うきにあることには何ら変わりはないのですから。
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