幹事クリタのコーカイ日誌1999

 
 9月10日 ● 燃え尽きるまで。

 スポーツ選手が引退する時の理由は、「体力の限界」というのが多分もっとも多い答でしょう。しかし、本当にそれだけなのか、それとももっと本人にしかわからない理由があるけれど説明するのが難しいから体力の限界ということにしているのか、それはなかなか単なるファンには窺い知ることが難しい部分です。全米オープンを前にしてグラフが引退宣言、また先日も去年のウィンブルドンチャンピオンのノボトナが引退宣言しました。彼女たちは故障が引き金になってモチベーションが低下してしまったようですが、まだまだ力はあると思われるだけに残念です。

 ところで一般テニスプレーヤー、すなわち遊びでテニスをしている人間にもテニスを引退する時があります。多くは外部的要因、すなわち結婚したとか転勤したとか出産したとか怪我をしたとか、とにかく何らかの制約ができてしまって、今までのようにテニスを楽しめる環境ではなくなった、というのが一番多い理由です。これはある意味、本人の意思を超えたところですから仕方ない部分です。

 そうではなくて、「なんとなく」とか「あまり楽しめなくなったから」というモチベーションが低下してしまってラケットを握らなくなるケースも結構あります。本人たちは自覚していない場合も多いですが、これは「上達の限界」が来てしまったと思うために、もう楽しくないや、と考えてしまうようです。どちらかと言うと、学生時代にみっちりとテニスをやり込んだ人がなりやすいようです。後はもともと運動が苦手な人も、マイナス思考に陥って「楽しくない」と感じるようです。

 ところで僕は最近、この2種類ではない別の要因による「引退」の危機を感じています。それは「バーンアウト」。燃え尽き症候群です。なにせ最近のテニス頻度は社会人としては少々行き過ぎかと思えるほど。先週は火・水・金・土・日と5日、今週も水・木・土・日と4日。挙げ句に休日は6日連続でテニスに出かけてしまうのですから、いくらなんでも、このペースは仕事も家庭もある大人のやることじゃないと自分でも思います。

 もちろん好きでやっているんですから全然苦痛ではないんですが、こんなハイペースでテニスを続けていたら、ある日突然「もういいや」って飽きてしまうかも、という恐れもないではないです。意外とこれで飽きっぽいところもあるんで、自分でもわからないんですよね。気づいていないところで精神的な疲労が溜まっているような気もしますし。

 もっともその前に家族から愛想を尽かされそうになって、テニスを規制せざるをえなくなる可能性もありますけどね。いわゆる「家庭の力学」に負けてしまうパターンです。すでに子どもたちからは「お父さん、今日もテニスなの」と責められていますし、妻はまだ表立って文句は言いませんが、どこで復讐されるか、戦々恐々というところです。まあ女に走って家に寄りつかないダンナよりは、かなりマシかと自分では思っているんですが、もちろんそんな理屈は通じないでしょうねぇ。
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