幹事クリタのコーカイ日誌1999

 
 7月7日 ● TDLは彼女たちの聖地なのだ。

 ある奥様から聞いた話。最近東京ディズニーランド(TDL)で、子どもがトイレにいったまま戻らなくて探していたら、出口の所で違う服に着替えさせられた自分の子どもが連れていかれるところを発見。靴と靴下で気が付いて、すんでのところで取り戻した、という話が流布しているとか。いろんなルートから「そういう話があったらしいよ」と耳に入ってくるそうなんです。

 まあよくある都市伝説の類のひとつだと思います。ちょっと不気味な犯罪絡みの噂話というのは、都市を口コミで一気に駆け巡ります。最近は電子メールのせいで、ますますこの手の話の伝播速度がアップ、日本中に広がるのもあっという間の出来事になったようです。

 それよりもこの話の興味深いのは舞台がTDL、連れ去られるのが幼い子どもということで、明らかに噂話の主消費者は30代の主婦だというところです。これまでこの手の噂話は子どもや学生が中心でした。しかし、噂話好きという意味では主婦に勝る者はありません。これは誰もが納得することでしょう。しかもたださえ高性能の口コミメディアを持っている上に、最近では電子メールを使える主婦がどんどん増えてきていますから、ますます噂話にも加速がつくと思われます。

 この話が彼女たちに興味を持たれるのは先ほども触れたように、TDLが舞台だからです。今や30代子持ち主婦とTDLは聖地。もしくは切っても切れない蜜月関係にあると言ってもいいでしょう。とにかく彼女たちはディズニーランドが大好きです。

 若い独身女性の場合、TDLに行きたくても、女友達とでは何となく寂しいし、彼氏は嫌がって付き合ってくれないことも多々あります。ところが子持ち主婦には子どもという強力なだしがあります。「子どもが行きたがって仕方ない」という大義名分の元、彼女たちは夏休み冬休み春休みゴールデンウィークはもとより、平日の昼間であっても学校を休ませて連れていってしまいます。本当はポケモン好きの子どもも、家で勉強させられているよりはずっとマシですから大人しく母親に付き合ってくれますしね。

 それにしても学校まで休ませておいて、子どもそっちのけでディズニー狂いしている母親というのは不安です。いくつになっても「可愛いもの好き」で、精神年齢の成長が止まってしまったような子どもっぽい彼女たちに、子育てを任せておいて大丈夫でしょうか?もっともじゃあ父親はどうだというと、僕も含めてこれまた頼りないのばかりですからね。子どもよりも自分の楽しみが大事、という親に育てられた子どもの行末はどうなるのでしょうか。人生を楽しむ達人になるのか、それともいい加減な逃避型人間になるのか。日本は国を挙げて壮大な実験をしているようにも見えます。

 
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