幹事クリタのコーカイ日誌1999

 
 6月18日 ● 世界一周旅行。

 日本テレビ系の深夜番組に『Kissだけじゃイヤッ!』という番組があります。島田紳介司会のトーク番組で、深夜番組好き(と言うよりゴールデンタイムの番組はなかなか見られる時間に帰って来られないんですが)の僕が、最近ではイチ押しの面白さだと思っています。

 番組の内容を一口で言うと、紳介版の「新婚さんいらっしゃい」だと思えば間違いありません。付き合っているカップルが登場し、とにかく浮気しまくっているとか、実は子どもがいるとか、相手に今まで知らせていないとんでもないことを番組中にいきなり告白したりするんです。それをさらに紳介が煽ってトークを盛り上げるというのが基本です。最近はちょっと過激なカップルよりも泣かせ系にシフトしつつあり、その分パワーダウンしているのが残念ですが。

 ところでこの番組、最後に会場のお客さんの支持率に応じて登場したカップルに海外旅行がプレゼントされます。支持率が低く70%を切ると国内旅行券5万円分ですが、70%を超えるとハワイやオーストラリア、パリなどの海外旅行。しかも今週からなんと90%を超えたら世界一周旅行という、少々レトロな感じさえする豪華賞品が加わりました。

 この「世界一周」って響きが良いですよね。100年ほど前ならそれはまさに現代の宇宙旅行並みの大冒険旅行だったと思います。ベルヌの『80日間世界一周』は小説も映画もともにワクワクするような出来映えでした。ヨーロッパ、アフリカ、中近東、インド、中国、日本、南太平洋、アメリカをぐるりと回る大旅行は、21世紀が近づく今でさえ、想像すると夢が膨らみます。

 中学生の頃に読んだ北杜夫『どくとるマンボウ航海記』も、やはり同種の興奮を僕に与えてくれました。こちらはすでに時代は昭和30年代に入っていますが、それでもまだ自由に海外旅行に行けなかった頃の話です。未知なる文化に触れる作者の瑞々しい好奇心と喜びが溢れていて、僕もいつか船で世界を回りたいと思ったものです。もっともその後、乗り物酔いに弱い僕は飛行機ですら辛いことが判明したので、ちょっと船による世界旅行はタダでと言われても迷いますけどね。

 番組でプレゼントされる世界一周旅行が、果たしてどれくらいの日程でどのようにして回るのかはわかりませんが、あと10数才若ければ少々の恥ずかしさはこらえても出てみたいですね。だって大学生で彼女と世界一周なんて贅沢の極みでしょ、あの頃の僕たちとしたら。当時はどんな旅行していたかなぁ。少なくとも一緒に旅行に行ってくれるような彼女はいなかったことだけは確かですね。あ、じゃあダメじゃん、例え番組があっても出られないから。さびしー。  

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