幹事クリタのコーカイ日誌1999

 
 6月15日 ● 千葉すずと有森裕子。

 女子水泳の千葉すずが復活しました。競泳日本選手権で3年ぶりに競技生活に戻ってきた元女王は、初日200mでいきなり日本新記録で優勝。さらに最終日の100mでも新女王・源純夏との直接対決をあっさり制しただけではなく、従来の日本記録を0秒5も上回る54秒99の好記録。あっさりと55秒の壁を切ってしまいました。

 千葉と言えばアトランタ五輪の時の奔放な発言でバッシングを受け、しかも五輪では記録も残せずに消えていった(と思われた)選手です。ところが彼女はアメリカに拠点を移し、自分で復帰へのスケジュールを定めトレーニングに励んでいたというのですから驚くばかり。もともと持っていた豊かな才能が、アメリカでの生活で花開いたということだとすると、一体日本のコーチ体制というのはどうなっているのか、と疑問を感じずにはいられません。

 同様なことはボストンマラソンで好記録をマークして3位に入賞し、シドニー五輪を目指して走りはじめたプロ・有森裕子にも言えます。彼女もまたガブとの婚約騒動やプロ契約問題などで日本ではかなり大きなスキャンダルに巻き込まれて大変だっと思います。ところがその後もずっとアメリカに居を構え、自分のペースでトレーニングに励んできた結果がボストンの3位です。

 有森のインタビューを読むと、スキャンダルがなくとも日本でのトレーニングは様々なしがらみがあって煩わしいようです。陸上や水泳に限らず、どの競技団体においても、年寄りと派閥が幅を利かせる日本の体育会気質は健全なアスリートの育成を阻害する大きな要因のように思えます。

 どの競技においても若くして引退してしまう選手が目立つ日本の女子アスリートたち。本当ならまだまだ記録が伸びる可能性があるのに、彼女たちを引退へと追い込んでしまう原因はどこにあるのか。各競技団体は、千葉や有森の復活と活躍をよく分析して生かして欲しいものです。

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