幹事クリタのコーカイ日誌1999

 
 6月8日 ● 周回遅れのチャンスの女神だっているかも。

 「チャンスの女神には前髪はあるが後髪はない」と言われます。よくよくその女神のヘアスタイルを考えると不気味もしくは爆笑ものですが、まあそれはともかく、この諺の言いたいことはわかります。チャンスは機敏につかめ、後から悔やんでも遅いんだよってことですね。

 でも本当にそうなんでしょうか?チャンスと思って飛びついて失敗することって、よくあります。「石橋を叩いて渡る」という言葉は、最近あまりポジティブな意味では使われることが少なくなりましたが、本来は決して悪いことではなかったと思います。「安物買いの銭失い」。僕なんか耳が痛い諺です。ま、安物ですから被害額も小さいですけどね。

 逆にチャンスを逃したと思っても、また機会を窺っていれば再びチャンスが訪れることだってあります。また全仏オープンの話ですが、アンドレ・アガシが今回の優勝で生涯グランドスラム制覇を果たしました。彼は全仏で1990年、1991年と2年連続で決勝に進出しながら敗れ去り、その後他のタイトルを獲得したものの、結局全仏を取り損なったために生涯グランドスラムは果たせないまま終わる男だと思われていました。

 1位から141位までランキングを下げながら、サテライトを回ってランキングを地道に上げ、再びロランギャロスに帰ってきたアガシ。一度ならずも二度までも逃したチャンスを8年経ってから彼は掴み直したのです。

 アガシのようなスーパースターに限らず、凡人の日常の中にも同じようなことがあります。諦めずに粘ってやりたい仕事に就いたり、10年越しの恋を実らせたりした例は身近にいくらでもあるはず。チャンスの女神は後髪どころか、一周回ってまた向こうからやって来てくれることだってあるんです。

 もっともそういうポジティブシンキングが裏目に出て、方向転換するタイミングを誤って人生台無しにしてしまう場合もまたよくあることですけどね。身近でも時々いませんか、そういう人。チャンスの女神は何度も訪れる、なんて都合の良い話ばかり信用するのも考えものだということも含めて、結局自分の人生自分で判断するしかないですもんね。


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