幹事クリタのコーカイ日誌1999

 
 5月24日 ● 横綱という地位が人を育てる。

 武蔵丸が2場所連続優勝を果たして、来場所の横綱昇進を確実にしました。協会の内規で定められている以上、まず間違いなく昇進するのでしょうが、以前として一部に厳しい意見があるのも事実です。

 いわく「立ち合いに待ったが多い」「若貴がいない時の連続優勝では価値が低い」「平幕に負けた内容が悪すぎる」などなど。はっきり言って、これらはイチャモンでしかありません。単に外国人の武蔵丸が横綱になるのが気に入らないから難癖をつけているだけとしか思えません。

 自己中心的な武蔵丸の立ち合いを責めたくなる気持ちはわからないではありませんが、では、相手十分の立ち合いをしてコロコロ負けたらどうなるのでしょう?「もっと立ち合いに工夫をしろ」と言われるに決まっています。武蔵丸だけではなく横綱若乃花だって、いろいろ工夫を凝らし決して相手十分な立ち合いはしていません。

 若貴がいないから、と言うのは全くの言いがかりで武蔵丸の責任ではありませんし、平幕に取りこぼしても上位にきちんと勝っているのだから文句を言われる筋合いではありません。平幕には勝てても上位に負ける方がよっぽど昇進を考える上ではマイナスでしょう。

 曙が昇進した時には若貴どころか横綱というものがそもそも一人もいませんでした。貴乃花や若乃花が昇進した時にも、いろいろ批判はありましたが、結局なってしまえばそれなりに格好がつくものです。いわば「地位が人を作る」典型例が横綱だと思います。

 西郷隆盛に似た風貌で人気があり、実力的にも連続勝ち越し記録を更新するなど安定感抜群の武蔵丸。過去の横綱に比べても決して劣ってはいません。来場所は名古屋場所。久しぶりの豪華な4横綱時代をちょっと楽しみにしています。


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