幹事クリタのコーカイ日誌1999

 
 5月9日 ● 大学で禁煙は当たり前、じゃないらしい。

 新聞の地元ニュースによると中京大が全館を禁煙にするそうです。一部に喫煙コーナーを設け、また教授陣がいる研究棟は「教授の良識に任せる」ということですが、基本的にはキャンパス内では禁煙だそうで、かなり大学側としては思い切った改革のつもりのようです。

 いささか冷ややかな書き方になるのは、いまどき普通の感覚なら公共のスペースで禁煙というのは当然だという思いがあるからです。大学のような教育・研究機関で他人に不快な思いをさせるような喫煙行為が未だにまかり通っていること自体が不思議なくらいです。

 中京大ではポイ捨てなど学生の喫煙マナーの低下と健康面への配慮から、喫煙に関するアンケートを学生約9,000人に実施。全館禁煙について「大変良い」39%、「できればなった方が良い」36%という結果を得て実行に至ったそうです。逆に言えば、合計75%もの支持という数字なしでは禁煙ひとつ実施することもできなかったということです。

 新聞記事によると大学での禁煙というのは難しいんだそうです。10数年前に甲南女子大が他に先駆けて禁煙にしたものの、追随する大学は少ないとか。「たばこを吸う学生が入学してこなくなる」「教授陣からの反対が多い」などが理由だそうですが、まさに呆れた話です。

 「たばこを吸う学生が入学しない」と言いますが、大学入学前の学生はほとんどが未成年でしょう。そもそも日本の法律では未成年は喫煙してはいけないのに、そういう学生を入学させようということを公に認めるのでしょうか。また「教授陣の反対」なんてものも理由になりません。教授陣と言っても一部の喫煙派だけなのですから、そのために他の教官や本来大学の主役である学生が我慢を強いられるいわれはないはずです。

 もちろん、喫煙の問題は理屈だけでは片づかないところがあるのは十分承知しています。しかし、高校まではあれだけ厳しく喫煙を取り締まっておいて、大学に入った途端に吸いたい放題というのは、やはり教育機関としておかしいでしょう。中途半端な大人扱いは、ますます大学生をダメにするだけだと思いますがね。


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