幹事クリタのコーカイ日誌1999

 
 5月8日 ● 本当に美味しいものは海にある。

 特にグルメなわけではありませんが、人並みに美味しいものは好きです。綺麗なお姉さんとどっちが好きかと言われると困りますが、やはり年を取るにつれて、徐々に美人よりも美食に惹かれるようになってきました。もちろん美人と美食が両方楽しめれば文句なしですが(笑)。

 美味しいものと言ってもいろいろあって、真夏のテニスの後のビールとバーベキューというのも美味しいし、爽やかな高原で食べるおにぎりだって美味しいのですが、やはり滅多に食べることができない高価な、まさに美食という言葉に相応しい美味しいものは、強く印象に残ります。

 志摩観光ホテル高橋シェフの有名なアワビのステーキ、熱海の寿司屋で池田満寿夫&佐藤陽子さんに奢っていただいた三浦半島沖で今朝あがったばかりのアジの刺身、小樽の郷土料理屋で食べたウニイクラ丼などは、僕の人生の中で光り輝く数少ない高級美食でした。

 で、それに今回ひとつ加わったのが、ある会合で(もちろんご馳走してもらいました)出されたキャビア。その店は名古屋市西区にあるあまり綺麗とは言えない中華料理屋なのですが、出てくる食材は高級でしかも手の掛かったものばかり。最初に出されたバンバンジーからすでにグッときていましたが、その後に出た天然もののヒラメの刺身中華風や、カニ団子もかなり美味。一切ごまかしなしのフカヒレラーメンも絶品でした。

 そして出てきたのが今や貴重品となった青缶のキャビア。揚げパンに乗せて食べるのですが、とにかく今までフランス料理店や結婚披露宴などで食べてきたキャビアなんてキャビアじゃない、と思える豊潤な味わいに、僕だけではなく日頃美味しいものを食べつけていない参加者一同絶句してしまいました。

 キャビアは、ソ連崩壊後チョウザメの乱獲が進み、いくら規制しても密漁が絶えず、今や21世紀には食べられなくなるのではないかと言われるほど貴重なものになりかかっているそうです。現在のキャビア情勢について詳しくありませんが、出されたものがとんでもなく高価なものであることだけは知っています。店の主人も「若い人は自分でお金払って食べようと思わない方がいいよ」と言ってましたしね。

 それにしても本当に美味しいと思わせる高級食材って、ほとんどが水産物ですね。所詮牛肉がうまいと言っても、人が育てた松坂牛が最高ですから頂点は知れています。自然が育てた真の自然の恵みと言えばやはり水産物。人知の届かぬ高みにあるような食材が時としてあるようです。ま、僕たちは日本人ですから余計にそう思うのかも知れませんが。


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