幹事クリタのコーカイ日誌1999

 
 4月27日 ● 「きらきらひかる2」の感想。

 ネタバレになるようなことも書こうと思っていたので、ちょっと時間をおいてからになりましたが、先週金曜日に放送されたフジ系「きらきらひかる2」。もしビデオに撮ってまだ見ていないという方は、見てから読んでいただいた方がいいかも知れません。

 このドラマ、昨年放送されていた時にはかなり面白くって、毎回熱心に見ていました。脚本も上出来だったし出演者も個性的、ゲスト出演者も豪華で、昨年のドラマの中でも5本の指に入る傑作でした。

 今回は春の特番でやるかと思いきや、金曜エンタテイメント枠での放送というのにはちょっと意表を突かれましたが、相変わらずキャラが立っていてテンポも良く、そういう意味では面白く見ることができました。

 特に小林聡美がうまい!深津絵里、鈴木京香、松雪泰子という華やかな女優陣についつい圧倒されてしまいがちなこのドラマで、小林聡美のピリッと効いた演技がドラマを引き締めています。日本で樹木希林の後を継げるコメディエンヌは彼女しかいないと改めて確信しました。

 今回もゲスト出演者に石黒賢、床嶋佳子、高橋かおりと並べましたが、できたら石黒賢よりもう一回り格上の役者が出ていればもっと良かったですね。例えば豊川悦司と松下由樹、それに奥菜恵くらいがゲストだったら、そりゃ豪華で見応えがあったと思います。もっとも、それじゃ金曜エンタテイメント枠ではもったいないか。開局40周年記念ドラマクラスになってしまいますね。

 ただちょっと残念だったのは、せっかく演出と役者は良かったのですが、本来のストーリー展開に無理が感じられたこと。特に肝心要の変死体に説得力がありません。飛び降り自殺した女性は、不倫を男にばらすと言われて衝動的に飛び降りたことになっていましたが、あんなことで女性は自殺したりしないでしょう。だって関係を表沙汰にされて困るのは妻子も地位もある男の方で、普通は女が結婚を迫って「ばらすわよ」とか言うものですよね。女は会社をやめれば済むことです。

 それに焼死体になった床嶋佳子も、ガソリンをかけられて火がついたならともかく、すぐに逃げ出せるあの状況で、わざわざ自分の体にダイイング・メッセージを彫っている暇があったら、さっさと白衣を脱いで助けを求めるでしょう。重度の火傷は負うかも知れませんが、少なくとも諦めてしまうよりは助かる可能性があります。例え死ぬとしても、その前に自分の口で「事故だ」と言う方が普通ですよね。

 まあ毎回妙な死体を作り出さなければならない苦労は察しますが、もう少し説得力がないと、監察医も警察もなにやってんだか、という風に見えてしまいます。多分また秋か来春には「きらきらひかる3」もありそうですから、それまでにどんな死体にするか、しっかり練っておいて欲しいですね。



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