幹事クリタのコーカイ日誌1999

 
 4月14日 ● 好きな道を歩こう。

 名古屋では桜もすっかり散ってしまいました。この季節、町にはフレッシュマンが溢れています。いつの時代も彼らの初々しい様子だけは変わらないなぁ、と思います。

 ところで就職と言えば、すでに大学4年生は就職活動真っ盛りのようで、テニスサークルの学生メンバーも一生懸命リクルート活動に励んでいます。またうちの会社に入りたいと言って、大学の後輩が訪ねてくる季節でもあります。

 まあこのご時世ですから、なかなか就職先も思うように選ぶことはできないかも知れません。とにかく雇ってくれればどこでもいいや、なんて結構自棄になっているような声も聞きます。実際この春も国有化された長銀に就職した若者が数人いたそうですが、就職難だからこその苦渋の選択だったのでしょう。

 ただいつも思うことですが、どこの会社に入ろうか迷った時は、結局好きな仕事は何かを考えて選ぶべきだと思います。昔からどんな会社・業界でも良いときは30年、と言われます。かつては石炭業界や繊維業界が花形だった時代もありましたし、映画会社や造船メーカーが人気企業だった時もありました。しかし、いずれも今では青息吐息の会社が少なくありません。

 最近では先ほどの長銀のように、時代の流れに左右されない銀行ですら危機が叫ばれています。拓銀に入った人は、もうこれで一生安泰と思ったことでしょうし、絶対潰れない公務員だって、いつ行革で切り離されるかわからないのです。

 給料が高い、福利厚生が充実している、そして世間体が良い「有利」な就職先を選ぶ人もいます。しかしそれは現時点での有利でしかなく、5年後や10年後には「不利」な会社になっているかも知れません。その点、仕事を好き嫌いで選べば、いくら「不利」になっても「好き」なことには変わりありません。

 もちろん、好きな仕事をするために入ったのに、リストラや配置転換で好きじゃない仕事に回されてしまうこともあり得ます。ただその時は、好きな仕事を求めて動けばいいのです。好きだからこそ築き上げることができたキャリアがあるはず。これが「有利」なだけで会社を選んだ人間との違いになることでしょう。

 まあ「有利」な人が「不利」になったら、こちらもより有利な会社を求めて動けばいいはずなんですが、多分彼らには難しいでしょうね。なにせ仕事が好きなわけじゃなく、その会社が好きなわけですから、こういうタイプは「社畜化」しやすいんですよねぇ。


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