幹事クリタのコーカイ日誌1999

 
 4月12日 ● 石原慎太郎に求めたもの。

 戦前の予想通り、圧倒的な強さを見せつけて石原慎太郎が都知事になりました。前回の青島票がかなり石原に流れ込んだとか、自民党票も大半が石原にいったとかで、とにかく今回の著名人対抗人気投票は石原のものとなりました。

 敗れた柿沢が言っていたように、政策で石原が選ばれたとは思えません。なにせ横田基地返還なんて、東京都知事に言われても実現するとは思えないような公約をいくつも掲げている候補者です。あくまでも決め手はイメージ。青島の時と選び方の意識としては大差ないと思います。

 4年前、都民は青島を選んだ時に「肩のチカラが抜けた」「飄々とした」ところに、硬直した政治状況を打開してくれるような柔らかさを感じたのだとしたら、今回は石原の「強面でNOと言える」「強い保守主義」というイメージが、不況にあえぐ社会状況を打破してくれると感じられたのでしょう。

 彼らは都民であることと引き替えに、生活面では多くの我慢を強いられています。地に足をつけた生活をするなら、物価も安く環境にも恵まれた地方の方がはるかに優っています。都民の税金が地方に交付金としてばらまかれていることも、今回の都知事選で繰り返し報道されました。

 それでも都民でありたい彼らにとって、もっとも都民としてのプライドを守ってくれそうな候補者が石原だったのではないかと思います。都の財政再建とかそんな政策なんて関係ない、とにかく石原というカリスマの下に、都民はもう一度首都東京の誇りを取り戻したいと考えたのではないでしょうか。それはそれで、まあ良いんじゃないの、と僕は思います。なにせ江戸以来続く「武士は食わねど高楊枝」の心意気なんですから。


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