幹事クリタのコーカイ日誌1999

 
 4月11日 ● グランパス内紛?

 優勝候補と言われていた名古屋グランパスエイトは開幕から不調の挙げ句に内紛だそうで、なんと川崎戦に望月・平野・大岩の主力3選手を意見の対立から突如名古屋に帰してしまったとか。出場停止のストイコビッチに故障の呂比須も欠いているというのに、それで勝てるわけはありません。まあ金にあかせて集めたスター集団だけに、残る問題は監督の指導力だとは思っていましたが、まさかここまで典型的な内紛状態になるとはさすがに予想できませんでした。

 個性の強い、しかも今年になってかき集められたスター軍団。陣容的には確かに優勝候補と言われても当然のチームです。ただそのスター軍団がそのまま本当に「チーム」として機能するかどうかは、やはり監督次第。種目こそ違いますが常勝シカゴ・ブルズにはフィル・ジャクソンと言う名指導者がいました。ジョーダンもピッペンもロドマンも彼がいたからこそチームとしてまとまっていられたわけです。

 逆に読売ジャイアンツはいくら良い選手をかき集めてきても長嶋が監督をやっている限りはとても常勝チームを作れるとは思えません。そもそも最初の監督時代もそうでしたが、長嶋という人は勝つチームを作るのに優れているというわけではなく、自分で若い選手(特に野手)を育てることに生き甲斐を見出すタイプだと思います。前回の時の中畑、山倉、篠塚、松本らもそうなら、今回の松井、元木、仁志、清水らも長嶋が育て上げた選手たちです。長嶋は名監督ではないかも知れませんが、名伯楽だと思います。

 ところでグランパスの田中監督はどうでしょう?これまで彼は人が良いだけの目立たない指導者でした。邪魔にはなっていなかったのでしょうが、だからと言って監督として何か際立ったものを示したこともないと思います。可もなく不可もなく無難にこなしてきただけ。いわばベンゲル時代の遺産を上手に食いつぶしてきた監督だったと思います。

 しかし、ベンゲル時代の選手で戦っている間は良かったかもしれませんが、ベンゲルを知らない新しい選手たちが中心になってきてからは、それではうまく機能するわけがありません。そうでなくても軸となる選手が他チームから移籍してきたわけですから、戦術の徹底した理解がなくてはチームとして成り立つわけもないし、それができていないからこそのこの惨憺たる結果なのでしょう。

 かくなる上は、今季の優勝はさっさと捨てて、せっかく集めた優秀な選手たちをどう機能させるか、もう一度戦術の徹底を図るべきでしょうね。それとともに田中監督に代わる指導者を早急に手当てしなくてはなりません。選手だけでは勝てないことは、リネカーの失敗とベンゲルの成功で身に沁みてグランパスはわかっているはずなのですから。


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