幹事クリタのコーカイ日誌2026 |
| 8月19日 ● ICC赤根所長への制裁。 国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長らを制裁対象にすると発表したトランプ大統領。ICCが「アメリカの主権に対する許容できない脅威」になっていると主張し、「解体する」とまで唱えてきたアメリカが、そのトップを標的にするという極めて異例の措置です。ICCは「法の支配」を国際的に維持するための組織で、ジェノサイド(集団殺害)、人道に対する罪や戦争犯罪などを犯した個人を裁く組織です。日本は設立当初から主要な加盟国となっていて、資金をもっともICCに提供しています。また判事もずっと出していて、今は日本人として初めて赤根氏がトップとして所長を務めています。 それに対してアメリカはICCに加盟しておらず、ICCがアメリカやイスラエルの関係者を捜査対象にしていることに、強く反発してきました。トランプ大統領は2025年2月、ICC関係者への制裁を可能にする大統領令に署名し、イスラエルのネタニヤフ首相らに対する逮捕状請求を主導した検察官をはじめ、ICCの検察官や裁判官ら計10人以上を資産凍結やアメリカへの入国禁止といった制裁の対象に加えてきています。「法の支配」より「力による支配」を重んじるアメリカという国の正体を見た思いです。ちなみに中国やロシアもICCに加盟していません。「力による支配」を好む野蛮な大国には面白くない組織であるということは、それ以外の多くの国にとって大事な組織だということです。 この措置について高市首相は「大変残念だ」とコメントするにとどめています。どうせアメリカべったり、トランプべったりの高市なので、トランプの意向に逆らえないのでしょうが、日本の立場からしたら最低でもアメリカに抗議するとともに、制裁の撤回を求めるべき筋合いのものです。でなければ日本のやってることと言ってることが矛盾してしまいます。これは赤根所長が日本人だからではなく、日本が「力の支配」を明確にこれまで否定して、「法の支配」を主張してきたからです。こんなことを黙って見過ごすようでは、日本が今後いくら「法の支配」を世界に訴えても説得力がありません。 その上で、必ず資産凍結やアメリカへの入国禁止など、さまざまな生活上の不便を被るであろう赤根所長のために何らかの手立てを図るべきでしょう。海外で活躍する邦人を守るのは国家の責務です。「残念だ」の一言で済ませていいものではありません。何もしなかったら日本政府は世界の笑いものです。ちなみに赤根智子さんは僕の高校の4学年上の先輩です。直接は知りませんが、間接的なつながりがあるだけでも誇らしい先輩として応援しています。 |