幹事クリタのコーカイ日誌2026 |
| 8月3日 ● 熊本のボンクーラー。 熊本の地震被害と被災状況が伝えられるにつれて、本当に悲しい気持ちになります。地震自体は防ぎようがありません。しかし地震による被害を最小にする対策はいくらでもできます。やり過ぎということはありません。それが国民の命と財産を守ることに直結しているのですから、国も自治体も全力で取り組む必要があります。またそうしてくれないと災害大国である日本に住んでいる以上、誰もが明日は我が身なのですから不安で仕方ありません。 ところが前回の熊本地震から10年経っていても、全く変わっていない避難所の様子を見るだけで、どれだけ災害対策が無為無策であったのかを思い知らされます。避難所に冷房はなく、段ボールベッドもなく、プライバシーを守るテントもなく、雑魚寝で床に直接寝かされているのです。台湾なら数時間でテントとベッドが用意されるというのに、いや、台湾に限らず世界各国でそれが標準になりつつあるのに、日本は昭和時代とすら大差ない状況なのです。 小泉防衛大臣が被災地にクーラーを300台届けました。「先手先手」です、というポストを本人が自慢気にしましたが、その実態はビックカメラの在庫をビックカメラが無償で提供したもので、それをただ自衛隊が運んだだけでした。クーラーだけ持って行っても、そこに電源はなく工事をできる人間もいないのですから、何の役にも立ちません。ビックカメラの大きな段ボールの箱の上に、非常食のパンが並べられている写真が現地の被災者から投稿されていました。先手先手どころか後手後手の結果です。 防衛大臣がクーラーだけ被災地に運べば済むと思っていること自体が、防衛大臣の適性を欠くことは明らかです。戦時における兵站や補給が全くできていなかったことが先の戦争での日本軍の敗因の主たるものだったことくらい常識です。兵士を送り込んだだけで、水も食糧も弾薬もすぐに尽きて南方のジャングルで大量の餓死者が続出したことを知らないのでしょうか。クーラーひとつまともに設置もできない軍隊に戦争などできるはずもありません。放置されているビックカメラのクーラーは「ボンクーラー」だと言われているそうです。ボンクラのボンボンのクーラーです。言い得て妙ですが、それを無償で提供したビックカメラの人たちはさぞかし残念ですし悔しいことでしょう。 防災省の設置に反対していた、防災に興味も関心もない高市政権の下での被災というのは不運でしかありません。もっとも10年近く前から共産党がずっと体育館へのエアコン設置を提案し続けているのに、自民党は長らく体育館へのエアコン設置に反対していますから、高市ならずとも大差はなかったのかも知れません。熊本は自民党王国ですから。「防衛より防災」というスローガンがデモで掲げられているそうです。全くその通りだと思います。防衛費はうなぎのぼりなのに、防災費は反比例してどんどん削られているそうです。70代の被災した女性が車中泊していて亡くなりました。こうした災害関連死は熊本にミサイルは配備しても、エアコンもベッドも用意しなかった行政による人災です。そして繰り返しますが、我々にとっていつ自分の身に降りかかるかわからない、他人事ではない話なのです。 |