幹事クリタのコーカイ日誌2026

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7月6日 ● 芝のスペシャリスト。

 ウィンブルドンの男子シングルス4回戦で第1シードで世界ナンバー1のシナーに挑んだ世界151位の望月慎太郎。大坂なおみが第1シードのサバレンカに快勝した後だっただけに、日本勢に勢いがつくかと注目して見ていましたが、結果は3-6、6-7、3-6のストレート負け。さすがにシナーの壁は高く厚かったですが、望月の戦いぶりも素晴らしく大健闘だったと思います。

 特に見応えがあったのは第2セット。シナーのサービスが好調で何本もサービスエースを叩きこまれてしまいましたが、望月も我慢強くサービスをキープしていきます。ファーストサービスが入ると高確率でポイントが取れていましたし、セカンドサービスも浅くなると打ち込まれましたが、しっかりラリー戦に持ち込んでしぶとくキープを続けました。お互いにキープを続けてタイブレークまでもつれ込みましたが、このタイブレークで1ポイントも取れずにやられたところで、ほぼ勝負は決してしまいました。

 第3セットも望月は懸命にファイトしましたが、シナーは試合が進み戦い慣れるにつれて余裕が出てきたようでした。もはやシナーの勝利は間違いないという空気の中で約2時間半の試合は決着がつきました。日本時間で朝6時。大坂の試合からずっと徹夜で見続けたことになります。満足できる良い試合を見たと感じる徹夜観戦でした。

 望月のテニスは芝のコートにフィットしています。回転量が少ないフラットで低い弾道のショットは、低く滑る芝のコートでは効果的で、191センチと長身のシナーはいつも膝を深く曲げて対応することになります。そしてボレーが得意な望月は隙あらばネットに詰めて、シナーが懸命に持ち上げたショットをボレーで決めていきました。たださえ今どきボレーヤーは希少種で、しかもフラット系のストロークを多用し、時にはフォアハンドでもスライスを使う望月は、シナーにとってはかなりやりづらい相手だったろうと思います。

 逆に言えば、望月のこのテニススタイルは芝では有効でも、ボールが跳ねるクレーやハードコートでは不利になります。長身の選手が強いスピンをかけて高く跳ねるショットを打ってくると、175センチしかない望月は頭より高いところで取らされることになってしまいます。球足が遅くなるクレーやハードでは、ボレーも追いつかれるし、しっかり溜めを作ってパッシングを打たれるのでボレーヤーには不利です。このあたりの対策を望月は考えていかないと、絶滅危惧種の「芝のスペシャリスト」になってしまいます。

 ただ日本でテレビ観戦をするファンとしては、なにより歴史あるウィンブルドンで活躍してくれるのが一番楽しいことは間違いありません。NHKもちゃんと中継してくれるし、夜更かしの僕にはちょうど良い時間帯ですし。クレーやハードで頑張って、ウィンブルドンの本戦に入れるくらいのランキングにまでは上げておいて欲しいですが、後は芝のスペシャリストとして活躍してくれるだけでも観戦のし甲斐があるというものです。



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