幹事クリタのコーカイ日誌2023

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12月8日 ● 人のせいと自分のせい。

 テニスはミスのゲームです。ポイントの大半はミスで決まります。特にレベルが下がれば下がるほどミスの比率も高くなります。中級者くらいまでなら、ただ相手のコートに返し続けているだけで勝ててしまうと言ってもいいくらいです。シングルスなら自分のミスは自分で引き受けるしかないので悔しいけれどもまだ諦めもつきます。問題はダブルスで、ペアがミスをして失点すると、どうしても「なにやってるんだよ」と思ってしまいます。

 ダブルスというのはペアで協力して勝利を目指す競技です。交代でサーブを打ちリターンをしますから決して一人では勝てません。ところがお互いにミスを重ねていると、協力するどころか、むしろケンカしたり仲が悪くなったりすることが頻繁にあります。特に夫婦ミックスはケンカのもとだと言われますが、遠慮がないだけに相手のミスをつい責めてしまうし、言葉もきつくなります。本来はペアのミスを責めず、前向きな言葉で励まして次のプレーに向かうようにすべきなのですが、怒ったり注意をしたり指導を始めたりしがちなので、そういうことが煩わしくてダブルス嫌いの人もいるくらいです。

 負けるとどうしてもペアのミスが印象に残っているので、ペアのせいにしてしまいますが、実際には自分もそこそこミスをしているからこそ負けているわけです。またペアがミスをした原因は、実は自分のその前のプレーにあることも多いので、一概に最終的にミスをした方を責めることが妥当ではない場合もあります。結局ペアで負けたなら多少の差はあれどもペアどちらも悪かったということです。自分のせいだと落ち込み過ぎる必要もないですし、ペアのせいだと責めるのも正しい態度ではありません。そしてどうしても上手くいかないペアとは固執せずに離れることです。

 人生にも通じる話で、社会の中で暮らしている以上、ひとり孤独に生きているわけではないのですから、何事によらず人のせいばかりにするのではなく、自分で結果を引き受ける覚悟は必要です。ただ自分で背負い込み過ぎる必要もないし、それでは生きていくのがしんどくなるばかりなので、場を変え相手を変えることも大事です。長年テニスをしていると、いろいろと思うことも多くなるので、よく人生の機微を学ぶことができます。まあ僕も口で言うほど達観できているわけではなく、ペアのミスにはやっぱり内心落胆していますけど、なるべくゲーム中には態度に出さないように気をつけています。



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