幹事クリタのコーカイ日誌2023

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10月27日 ● 幸せの中身が変わってきた。

 よく言われることですが、金持ちなのに不幸そうに見える人がいます。逆にお金はそんなに持っていなくても幸せに暮らしている人もいます。もちろんお金が生活にとって大事なのは言うまでもありませんが、ある一定のラインをクリアしていれば、資産の多さと幸せの量は比例しないのではないかと思います。さらに言えば、年齢や世代によっても幸せとお金のバランスは変わってきます。

 福山雅治が以前にインタビューで「大きな家に住んで、良い車に乗って、うまいものを食って、良い女と付き合う」ことが若い頃は幸せだと思っていた、というようなことを話していました。これは福山に限らずかつての多くの若い男性が思っていたことでしょう。僕もそう思っていました。しかし年を取るにつれて、そういう快楽的な幸福とは違う幸せの形があることに気づくようになります。

 60代になると物質的なことよりも、まず健康でストレスがない生活が一番で、それに加えて、平穏な家庭と気の合う友人、楽しめる趣味があれば文句なしです。大きな家も良い車も特に必要だとは思えません。美味しい食事はしたいですが、贅を尽くした美食である必要は感じません。異性については言うまでもありません。

 ただ我々の世代は還暦を超えてこういう心境に至るのですが、今の20代あたりは若くても同じような感覚でいる人が多そうです。「若者の〇〇離れ」はちょっと前までは「お金がないから離れざるをえないだけ」とか言われていましたが、今のZ世代になると、お金があるとかないとかではなく、そもそも物質的な快楽志向があまりなさそうです。精神的に老成しているというか、かなり早熟です。大谷翔平や藤井聡太を見ていると、若いのに人間が出来上がっているように感じます。

 これは人としての成長が早まったのか、それとも経済成長が止まっている日本に生まれたことによる否応なしの適応なのかわかりませんが、今後「幸せ」の定義がどんどん変わっていくことになるのかなとは思います。我々60代からしたら、若者と意外に価値観が近づいてきているので、仲良くなれるかも知れません。同世代には相変わらずバブル的価値観から未だに抜け出せない人も多いですけど、本当に流行らないから早くやめた方が良いと思います。



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