幹事クリタのコーカイ日誌2023

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6月27日 ● 八冠と100期の対決。

 3月の王将戦で死闘を繰り広げた将棋界新旧のスーパースター、藤井七冠と羽生九段。藤井はいま八冠を目指して残るタイトルの王座戦の挑戦者決定トーナメントを勝ち上がっていますが、明日28日の準決勝の相手が羽生九段です。羽生はタイトル通算100期を目指して王将戦を戦い藤井に敗れましたが、この王座戦トーナメントでも準決勝まで勝ち上がってきました。100期目のタイトルを獲得するために重要な一戦となります。

 もし藤井が八冠を達成してタイトルを独占してしまったら、今後羽生が100期目のタイトルを獲得するには必ず番勝負で藤井に勝たなくてはなりません。タイトル戦で圧倒的な強さを誇る藤井を相手に五番勝負や七番勝負で勝つのはまさに至難の業。だったらこの王座戦のトーナメント一発勝負で藤井に勝ち、その勢いで挑戦者に名乗りを上げて永瀬王座に挑む方がタイトル獲得への可能性は高いと考えられます。王将戦でも藤井相手に2勝4敗と善戦しましたし、藤井はなぜか王座戦トーナメントでは相性が悪いので、ここが本当に羽生の100期目タイトルのラストチャンスになるかも知れません。

 対する藤井も八冠を達成するためにはこの羽生との一戦が大事になります。これをクリアすれば八冠がかなり見えてきます。もし今年王座を獲得できなければ、これから1年間は他の7つのタイトルを全て防衛した上で、来年の王座戦の挑戦権を勝ち取らなければなりません。羽生が七冠を獲った時も同じように1年間タイトルを防衛し続けましたが、それは本当に厳しい戦いでした。藤井の力なら不可能とは思えませんが、それでも厳しく辛い1年になることは間違いありません。

 両者にとってまたとないチャンスが巡ってきています。ちなみに羽生は今月日本将棋連盟の新会長に就任しました。会長職をこなしながらのタイトル獲得となればこれもまた快挙です。心情的にはやはり残り時間が少ない羽生を応援したくなります。



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