幹事クリタのコーカイ日誌2023

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6月18日 ● 岸田の河野潰し。

 マイナカードのトラブルが続々と表面化しています。特に健康保険証とマイナカードを一体化する「マイナ保険証」については、医療業界も猛反対していますし、別人の医療情報が誤登録された事例が7000件以上発覚しているにも関わらず、河野デジタル大臣は来秋の従来の保険証の廃止を一歩も譲る気がなさそうです。従来の保険証を残しておいてリスク分散することに特にデメリットはないと思いますが、なぜあそこまで一体化に拘るのか、ちょっと理解できません。

 その結果、内閣支持率は下がっていき、ついに岸田首相は今回は解散をしないと宣言しました。あれだけ解散風を自分で吹かせておいて、結局ちゃぶ台返しをするのは、本人は楽しかったかも知れませんが、ますます岸田に対する反感と不信感を与野党の国会議員のみならず、官僚や産業界、そして国民にも高めた結果になったのではないかと思いますが、それを感じない鈍感力が高い人のようです。

 それはともかく、河野を暴れるままに放置して助け舟を出すでもなく、また更迭して事態を収めるでもない岸田のやり方は、高市の時と同じように見えます。高市も自分で暴れるだけ暴れて自爆していきましたが、河野もこのまま自爆していくのを岸田は傍観するのでしょう。つまり高市、河野という総裁選で争った政敵を潰しにかかっているのです。高市も河野も派閥の後押しがあるわけでもなく個人人気に頼っています。そういう相手の潰し方としては矢面に立たせて批判されるままに放置するというのは効果的でしょう。なかなか陰険なやり方です。まあそんなことで潰される高市や河野も政治家としての力量が足りないということなのかも知れません。

 様々な懸案を抱えているのに、こんな党内でのライバル潰しをのんびりとやっていられるのも、野党がだらしないからです。少々支持率が下がろうとも分裂した野党相手なら選挙で負ける気づかいはありません。緊張感のない自民党が好き勝手やっても咎めることができなくなっています。小沢一郎がまた野党をまとめようと動いているようですが、今さら小沢では難しいでしょう。もっと若くて求心力のある政治家はいないのでしょうか。



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