幹事クリタのコーカイ日誌2023

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6月12日 ● ジョコビッチと小田凱人。

 全仏オープンが終わりました。男子シングルスの優勝はジョコビッチ。準決勝の世界1位アルカラス戦が事実上の決勝戦だと思われましたが、アルカラスが3セット目に痙攣をおこしてしまってジョコビッチが勝ったことで、ほぼジョコビッチの優勝は決まったようなものでした。決勝のルードには相性が良いジョコビッチがあっさりストレートで下して全仏3回目、グランドスラム通算23回目の優勝を勝ち取りました。これで全てのグランドスラムで3回以上優勝した「トリプルグランドスラム」を達成し、ナダルと並んでいたグランドスラム優勝回数でも単独トップに立ちました。

 フェデラーが引退し、ナダルも来年での引退を表明しているのに、ジョコビッチはまだ若手の壁となってグランドスラムで優勝を続けています。今年全豪、全仏を連勝、次のウィンブルドンも多分対抗馬がいないので優勝する確率が高いです。36歳にして年間グランドスラムに挑戦することになりそうな勢いです。恐るべき強さだと言うしかありません。史上最高はフェデラーに譲るとしても、史上最強はジョコビッチで間違いありません。

 車椅子テニス男子シングルスでは17歳の小田凱人が史上最年少で優勝をしました。しかもこれで史上最年少の世界1位にもなりました。こちらも恐るべき強さの17歳です。これまで車椅子テニス界を牽引してきたレジェンドの国枝慎吾が引退し、後継者として期待されていた小田ですが、本当にあっさりと王者の地位を引き継いでしまいました。

 小田のテニスは車椅子テニスとは思えないほど前にいきます。リターンの位置も高いし、時にはネットプレーまで見せます。国枝もほとんど2バウンドさせずに1バウンドで処理する速い展開のテニスで相手を圧倒していましたが、小田はさらに攻撃的なテニスです。チェアワークが優れているだけではなく、予測と反応も抜群なのだろうと思います。国枝は引退するまでにグランドスラムでシングルス28回、ダブルス22回の合計50回も優勝しています。まだ17歳の小田がこの記録にどこまで迫るのか、もしくは超えてくるのかを楽しみにしたいと思います。



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