幹事クリタのコーカイ日誌2023

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5月3日 ● 石川佳純の引退。

 卓球の石川佳純が引退を発表しました。まだ現役としての実力は十分でパリ五輪の日本代表入りも狙えるランキングを維持しているのに、実に潔い引き際だと思います。僕も30代になった石川の引退は近いだろうとは思っていましたが、パリ五輪代表を逃したら発表するのかなと考えていたので、このタイミングでの発表は意外でした。自分の引き際は自分が一番よくわかっているでしょうから、きっとやり切ったという思いが強くあるのだと思います。

 石川は福原愛の後に登場したニューヒロインでした。丸顔で泣き虫の福原と比べて、面長でキリっとした石川は、見た目もサウスポーのプレイスタイルも福原とは対照的で、それだけにライバルとして格好の存在でした。福原と人気を二分して日本卓球界を盛り上げた功労者です。全日本選手権に強く、またロンドン、リオ、東京と3大会連続で五輪のメダルを獲得したのも素晴らしい実績です。

 福原から石川へとつないだバトンが、いま伊藤、平野、早田らに受け継がれて日本卓球女子の黄金時代を築いたことは間違いありません。そして、引退となればメディアで石川がひっぱりだこになるのも容易に想像がつきます。実績もルックスもキャラクターも申し分ない石川だけに、来年のパリ五輪のキャスターとしてすでに各局で争奪戦になっていることでしょう。

 有名なアスリートの引退後は指導者になるか、メディアの世界に入るかが進路としては多いだろうと思います。メディアで活躍できれば経済的にも恵まれますし、セレブの仲間入りもできるかも知れません。しかしその席の数は限られています。新しい人気者が引退して華々しくキャスターとして登場する陰で、ひっそりと席を奪われ仕事を失っている人がいるはずです。石川の引退発表で「え、わたし立場危ういかも」と思った女性スポーツキャスターが何人もいるのではないでしょうか。昔の名前で仕事を貰えるなんて一見楽そうに見えますが、実は競争の激しい大変な世界です。



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