幹事クリタのコーカイ日誌2023

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4月21日 ● 3週目の『らんまん』。

 朝ドラ『らんまん』が3週目になって調子が上がってきました。子役時代が終わって今週からいよいよ神木隆之介が登場。姉の佐久間由衣、番頭の息子の志尊淳も揃い、さらに今週後半には妻となる浜辺美波も登場して、主要な役どころの俳優が姿を見せてきました。それに伴って話も大きく広がり、何より雰囲気が明るくなったのが一番良かったと思います。

 なにせ最初の2週間が暗かったです。主人公は病弱で、母親は死んでしまい、男女の差、本家と分家の差、武士と商人の差など、今の価値観では明らかに差別となる性差や身分による扱いの違いが描かれました。時代が明治に入っても、考え方が江戸時代の封建制度のままというのが、より「それはおかしい」と思わせるように描かれていました。

 もちろんそれはその後の主人公の天真爛漫に好きな植物学に打ち込んでいく様子を描くのに必要な背景描写だったのだろうと思いますが、朝ドラじゃなければ最初の2週間で多くの視聴者が離れていってしまったのではないかと思います。僕自身、神木が出てくればきっと雰囲気も変わるだろうと考えていましたから、今週の展開は予想通りでしたし、待ってましたという感じでした。

 もちろん、いきなり全てがハッピーになったわけではないのですが、やはり神木隆之介という稀有な俳優の力がドラマの空気を変えたと思います。朝ドラはかつては経験の足りない新人女優がよく主人公を演じていましたが、最近は実力のある若手俳優が起用されることが増えました。もはやベテランと言ってもいいくらい子役時代から経験豊富な神木の演技は見ていて安定感が抜群で、このドラマが描きたいところをうまく表現しています。

 それと浜辺美波。本来なら彼女を主人公にしたドラマを作るのがこれまでの朝ドラのやり方でした。美しさと可憐さという両面を備え、さらに新鮮さと透明感もある同世代のエース格の浜辺だけに、決して芸達者ではありませんが出てくるだけで画面が華やかになり引き立ちます。今回は『エール』以来の男性が主人公のドラマですが、『エール』でも妻役の二階堂ふみのシーンの方が主人公感があって面白かったくらいですから、今回の浜辺もW主演という存在感になりそうな予感がします。

 最後にやはり朝ドラは偉人をモデルにした方が、話の土台がしっかりしていて面白いです。オリジナル脚本も良いのですが、毎回当たり外れが大きいので、モデルがある方が落ち着いて見られます。神木と浜辺が揃ったことで何とか最後まで見られるようになったかなと胸を撫で下ろした3週目でした。



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