イギリスのBBCが報じたジャニー喜多川のジャニーズジュニアに対する性加害問題。今に始まったことではなく大昔にフォーリーブスの北公次が告発した頃から知られていることですが、これまでタブーのように大手メディアは無視をし続けてきました。何度も同じような訴えを聞いてきましたが、一部週刊誌で取り上げても続報はなく、大手メディアによる忖度が続いてきました。

　今回もどうせテレビ局も新聞社も報じないんだろうなと思っていましたし、会見をした元ジュニアのカウアン・オカモト氏も「（日本の報道機関は）取り上げないんだろうなっていうのがほとんどだと思って話している」と諦めていました。実際、ここまで全然テレビでは話題になっていませんでしたが、今朝の朝日新聞が取り上げていて新聞社は報道するんだと少し驚きましたが、NHK総合でも今日16時のニュースで、オカモト氏の会見内容とジャニーズ事務所のコメントを紹介していたそうです。

　民放もNHKもジャニーズ事務所のタレントを大勢起用していて、強いて言えばテレビ東京だけがジャニーズとの縁が薄いくらいです。WBSだったら忖度せずに取り上げることができるかも知れませんが、経済ニュースが中心なので番組のコンセプトにそぐいません。NHKは同じ公共放送のBBCが問題提起したのですから、本来ならそれに続くことを期待しますが、バラエティでもドラマでもジャニーズべったりで、今の大河ドラマのキャストを考えても無理だろうなと思っていました。

　そのNHKが取り上げたということは、ちょっとジャニーズ事務所に対する対応の潮目が変わってきたのかも知れません。メリーとジャニーの姉弟がともにこの世を去り、影響力が衰えて締め付けが緩んだのかも。それに肝心の加害容疑者が死亡してもういないので、これ以上はどう転んでも責任の取りようがないし、立証するのも難しいということも影響していそうです。恐らく疑惑のまま終わって風化して忘れ去られることでしょう。 死人に口なしとはよく言ったものです。もちろん弁明もできないのですから良いことばかりではないと思いますけど。