幹事クリタのコーカイ日誌2023

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4月10日 ● 共産党の退潮。

 もっとも身近な選挙のはずなのに、一向に関心が高まらない統一地方選。地元の国会議員の名前くらいは知っていても、県議や市議の名前なんて知らない人も多いでしょう。まして彼らが日頃どんな活動をしているかなんて有権者はほとんど知らないし関心もありません。それでは投票率が上がるわけもありません。僕は20歳で選挙権を持って以来、棄権したことはありませんが、そんな僕でも衆院選、参院選、知事選、市長選に比べて県議選や市議選はやはり関心が低くなることは確かです。

 関心の低さは立候補している人たちの個々の当落よりも、各党の党勢の拡大や衰退にどうしても目がいきがちです。今回なら維新の躍進と共産の退潮が顕著でした。正直、大阪の府知事と市長のどちらも維新が勝ちそうだというのも、奈良の知事選も自民党の分裂によって維新が漁夫の利を得そうだというのも予想されていた通りなのですが、外側から大阪維新の様子を見ている限り、よく大阪の人間はいつまでも維新を支持できるものだなと思います。恐らく在阪メディアと維新が結託してテレビに出まくっているからこその支持率なのではないかと思いますが、在阪メディア外の人間からすれば、あの選挙の強さは異常とすら感じます。

 とは言え、名古屋での河村市長と彼が率いる減税日本の強さも大阪のそれと大差はありません。河村市長がどれだけパフォーマンスの果てにやらかしを繰り返していても、選挙での強さは揺るがないのが同じ名古屋市民としては歯がゆいばかりです。結局選挙というのは投票率が低くなればなるほど、岩盤支持層を掴んでいる党派が強くなるわけで、全体での支持率が10%であっても投票率が30%台にまで下がってきたら、その勢力は大きく拡大します。維新も減税もパフォーマンス重視のポピュリズムなのですが、その強さの源はファンをがっちりとグリッドしているところにありますから、似たようなものかもと思っています。

 その理屈でこれまで固い支持層を持つ公明党や共産党も一定の議席を獲得できていたのですが、どちらも支持者の高齢化が党勢退潮の要因になっているようです。特に共産党は今回除名問題が響いたようで全国で大きく議席を減らしました。党首公選制というしごく真っ当と思われる主張をしただけのベテラン党員を除名処分するというのは、どこかの国の一党独裁をしている共産党を想起させてしまいます。全然体質はかの国と変わらないじゃないかと思われたら、そりゃあ支持が広がるどころか、党員すら離れていってしまうでしょう。

 僕は志位委員長の主張はこれまで筋が通っていることが多いと感じていましたが、自らの独裁的な体制を肯定するようでは、隣国の独裁者たちに対して警戒心がマックスに達している我が国ではお先真っ暗だと思います。やらかしていることはどうしようもないと思う日本維新の会ですが、少なくとも創設者の橋下徹や松井一郎が早めに後継に道を譲っている引き際の良さだけは評価できると思います。権力者の地位に長く居座っていいことなどありません。アメリカ大統領のように長くても2期8年というのがちょうど良いところです。



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