幹事クリタのコーカイ日誌2023

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4月7日 ● ロフト名古屋6月末で閉店。

 40年前、新入社員だった僕に会社の先輩が「パルコも東急ハンズもない名古屋なんて住んでられない」と言いました。そういう先輩は大学こそ東京でしたが高校は僕と同じ地元の高校だったのに何を言ってるんだと思いましたが、とは言え、確かに40年前の名古屋は東京より3年遅れで流行がやってくるなどと揶揄されている状況でした。名古屋に限らず他の地方の政令都市だって大差はなかったと思いますが、タモリにネタにされていたのも、なまじ名古屋は東京大阪に次ぐ日本第三の都市としてオリンピックを誘致しようなどとしていただけに、他より目立っていたのだろうと思います。さらに数年後には先輩は「ロフトもない」などと言ってまた名古屋をディスっていました。

 ところがそんな名古屋に1986年に東急ハンズ、1989年にパルコが相次いで久屋大通の北と南にオープン、1996年に栄のナディアパーク内にロフトまでオープンして、先輩が言っていた東京の3大文化発信店舗が名古屋にも揃ってしまいました。僕もロフトがオープンした時には「おー、ついに名古屋もここまできたか」などと感慨に耽ったものです。インターネット以前、最先端の流行はファッション雑誌とオシャレな実店舗から伝わってきていた時代です。

 もう今の若者には全く何を言っているんだかわからない話でしょうが、僕が大学生の頃なんて東京に遊びに行くと言うと、女友達から東京や横浜でしか買えないオシャレアイテムを現地の店で買ってくるように頼まれたものでした。「セーラーズ」とか「ハマトラ」なんて単語を知っている人は50代後半以上でしょう。ネットで買えば良いじゃん、って時代とは30年以上のタイムラグがあります。

 そんなロフト名古屋が何と6月末で閉店するということです。「雑貨文化の発信と生活提案」を掲げて、まさに文化の発信基地として長年営業を続けてきましたが、大型店だけに採算性が合わないという判断のようです。この地域からロフトがなくなってしまうわけではありませんが、1980年代ほど店舗から「文化を発信する」ことができなくなってきた時代背景も影響しているのでしょう。 ナディアパークのロフトは会社から近かったこともあり、以前はかなり頻繁に通っていました。ちょっとした小物のプレゼントを買う時にも役に立つお店でした。なくなってしまうのは、母校が廃校になるような気持ちに似て寂しいです。



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