幹事クリタのコーカイ日誌2023

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3月20日 ● 批判を忌避する傾向。

 昨日ドラマ『リバーサルオーケストラ』を誉めました。僕のドラマの好みは明るくヒューマンなコメディです。重厚なドラマも嫌いなわけではありませんが、好みから言えば見て楽しいライトなドラマが好きなので、ヒューマンなコメディはどうしても評価が高くなります。それは僕の好みなので、嫌いな人、評価しない人がいるのも当然だと思います。ドラマに何を求め、どういう視点で見ているのかも人によって違うでしょうし、そもそも人それぞれのバックボーンが違うのですから、同じものを見ても感動する人もいれば、逆に不快に思う人もいるのも当然です。

 実際、facebookで高校の同期が『リバーサルオーケストラ』をバッサリと切り捨てていました。それを読んで僕は「なるほど、そういう風に感じる人もいるよな」と興味深く読みました。ドラマに限らずどんなエンターテインメントでも同じことで、100%の絶賛も罵倒もないと思っています。自分が良いと思ったものを逆に批判されると、どうしてそう感じたのか興味を持ちますし、そこに一定の論理が通っていれば共感はしなくても尊重はします。単なる言いがかりや中傷なら無視するだけです。

 ところが最近のSNSでは「人の好きなものを批判するな」という人たちがいます。それもかなり多い割合でいます。その対象が作品であってもタレントであってもジャンルであっても、とにかく好きなものを貶された、けしからん、と過剰に反応する人たちです。こういう人に絡まれると実に面倒くさいので、僕も「面白くない」「共感できない」「自分には合わない」と思っても、あまり書かないように、もしくは書いてもできるだけオブラートに包むようになってきました。昔は思いっきり批判していたこともありましたが、最近はかなり控え目です。書かないストレスはありますが、ネットで絡まれるストレスに比べたら軽微なものですから。

 ただ批判することそのものが「いけないこと」のようになっていくのは本当は危険な兆候です。野党は自民党の批判ばかりしている、マスコミは政権の批判ばかりしていると言われますが、権力を監視することは野党やマスコミの責務です。批判を封じて言論の自由が失われてしまえば、戦前の日本や今のロシア、中国と同じです。ドラマの批判ひとつもできないような世の中では風通しが悪くなるばかりなので、気をつけなければと思います。



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