幹事クリタのコーカイ日誌2023

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2月1日 ● 清州に山はない。

 CGフル活用でファンタジー大河という新ジャンルを切り拓きつつある『どうする家康』。第4回ではますますノリノリでやってくれています。相変わらず相撲を取るBL風の信長と家康に、木製薙刀をふるってワイヤーアクションを見せるお市。尻を蹴り飛ばされて喜ぶ秀吉。重臣の娘を「遊び女」扱いにする氏真。と言うか、今どき大河ドラマでレイプを思わせるようなシーンが描かれようとは。もう訳がわかりません。時代考証はしないと決めたのでしょうか?日本の戦国時代をモチーフにしたパロディドラマを見せられている気がします。

 特に地元の人間として気になるのは、第1回から繰り返し言っていることですが、愛知県とは思えない地形が何度も登場することです。今回は特に酷く、そこそこ高い山から清州の町を見下ろすシーン。濃尾平野のど真ん中にあって、辺り一面真っ平な清州のどこにあんな山があるのでしょう?濃尾平野の中で唯一、山と呼べるのは標高86mの小牧山だけですが、山頂から見てもあんな高い場所から見た光景にはなりません。あの絵は標高329mの金華山から見下ろす岐阜の町です。

 当時の清州城があんな紫禁城みたいな壮大なもののはずがないということもありますが、それは誇張した表現としてギリギリ許容するとしても、ほとんどが海抜10m以下で常に水害に悩まされてきた清州があんな山がちの土地の訳がありません。なぜ後に家康が低地の清州から台地の名古屋へと「清州越し」をしたのか、辻褄が合わなくなってしまいます。まあこの調子では家康の町づくりの典型である清州越しを描かずにスルーするつもりなのかも知れませんが。

 これもファンタジー大河という新ジャンルならではのことなので、慣れないこちらが悪いのかもとは思いますが、ツッコミが忙しくて落ち着いて見ていられません。あと秀吉だけが妙な名古屋弁を喋るのも気持ち悪いです。



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