幹事クリタのコーカイ日誌2022

[ 前日翌日最新今月 ]

12月1日 ● 鎌倉殿も残り1ヵ月。

 12月になりました。一年経つのが早いものです、と言うのも今さらなくらい本当に早いです。今年一年楽しませてもらった大河ドラマ『鎌倉殿の13人』も実朝が八幡宮の大階段で殺され、いよいよ残す大イベントはクライマックスの承久の変のみとなりました。基本的には史実通りに描かれてきているこのドラマですが、人物描写で三谷幸喜らしい肉付けがされていて、さすが群像劇を書かせたら当代一という抜群の冴えがあります。つくづく多くの登場人物が出てくる大河ドラマ向けの脚本家です。

 最初は純粋だった義時がどんどん暗黒面に堕ちていきダースベイダーと化していくのに対し、泰時がルークのような正義のヒーローになって義時との対比が明らかになってきました。また義時に対して政子はずっと闇落ちしないで光の存在のままです。この政子の描き方はなかなか斬新です。三浦義村がどんどん存在感を増してきましたが、恐らく実朝暗殺がピークでしょう。今後は後鳥羽上皇との決戦、そして義時と泰時の親子喧嘩の決着がメインとなりそうです。

 なにより悪の権化になった義時が最後にどうやって死ぬのかが一番の注目です。多くの人を死に追いやった義時がまともに死ぬわけにはいかないということで、推理モノが得意な三谷ならではの仕掛けがあるに違いありません。ネットでは「オリエント急行殺人事件」説や、のえによる毒キノコでの暗殺説が語られていますが、ネットで安易に予想されるような結末では意外性が少なく三谷らしさがないので、まったく思いもよらないエンディングを期待しています。

 三谷幸喜の大河ドラマは今回が3本目ですが、どれも傑作ばかりでした。その代わり『新選組!』のあとの『義経』、『真田丸』のあとの『おんな城主 直虎』はどちらも苦戦しました。比べるとどうしても刺激が足りなく感じてしまいました。来年の『どうする家康』も心配です。脚本の古沢良太が家康という使いつくされた主人公でどんなストーリーを紡ぐのか。定番の戦国モノですし期待はしていますが、つまらなかったら途中で離脱してしまうかも知れません。



gooブログでも読めます「幹事クリタのコーカイブログ」

テニス好きなら「幹事クリタのテニス日誌」