幹事クリタのコーカイ日誌2022

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11月20日 ● ポーチは決めごと。

 今日の山本麻友美プロのレッスン会ではポーチについて改めて教えてもらいました。ダブルスの華であり、だからこそなかなか難しいのがポーチです。何も考えずにゲームをしているとポーチは簡単には出られません。サインプレーで出る出ないを決めておくのが一番出やすいのですが、サインプレーをするほどのレベルではないのが多くの一般プレーヤーです。そういうレベルでいかにポーチの決めごとを自分で作るかが大事です。

 決めごとにはふたつあって、ひとつはどういうボールが相手にいったらポーチに出るかということ。これはポーチの基本です。もうひとつが今日レッスンで教えてもらった、どういうボールが来たらどこに打つかを決めておくことです。フォアボレーなら力が入るしコースの打ち分けもしやすいのですが、力が入らないバックボレーのポーチは難易度が高くなりますから、打つコースを決めておくのは少しでもプレーを簡単にして成功率を上げるという意味では効果があります。

 プロに教わったのは、基本はセンター、浮いてきたら逆クロスのアレーか相手前衛の足元、沈んできたらクロスのアングルボレーということです。力が入りにくいバックボレーでは一発で決めようと無理をするとミスヒットになりやすいので、まずはセンターに深く打って相手の後衛を走らせることだそうです。

 まずいのは相手前衛を狙って少しでも浮かしてしまうと、ポーチに出て自分が空けた場所に切り返されてポイントを奪われてしまうことです。それよりも前衛が触れないセンターに打っておけば後衛は打とうにも前に自分のペアがいるので打てるコースが限られてしまいますから、そこを狙ってもう一度ポーチをかける方が確実です。もちろんフォアボレーでのポーチでも同じ考え方ができます。

 なにより浮いてきたらアレー、しっかり飛んで来たらセンター、ネットより低いところに沈められたらアングルということを決めておけば、時間のないポーチでは慌てなくてすみます。特にフワっと浮いてきたバックハイボレーは時間があるようでないので、どこに打とうかと迷った挙句にミスをするというのは「ボレーあるある」です。

 速いボール、力のあるボールを打てさえすれば勝てるというほどテニスは単純ではありません。コートのどこにどういうボールを打つか、相手にどう難しく打たせるかを考えて、それに応じて自分のポジションを調整していくという戦術や駆け引きが勝負には必要です。特にポーチは駆け引きの最たるものですから、そこがダブルスの醍醐味でもあり華でもあるのです。



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