幹事クリタのコーカイ日誌2022

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11月13日 ● 世界3大ピアノメーカー。

 楽器というのは基本的には高ければ高いほど良いと言われます。お勧めの楽器を問われたら「予算の範囲内で一番高いもの」を買っておけば間違いが少ないです。僕が初めてサックスを買った時も、最初なので5万円の韓国製で良いかと思ったのですが、いろいろ先生と話しているうちに結局ヤマハの下から2番目の20万円近い楽器になりました。それでも先生からは「それなら3年は使えますよ」と言われて「たった3年!」と思ったものです。実際には7年くらい使って買い替えました。

 腕が上がるにつれて楽器の良さというのもわかってきますから、それに合わせて高い楽器にしていくという方法もないではないですが、初心者でも最初から良い楽器を使った方が、実は使いやすいし耳も良くなるしで悪いことは何もありません。本当にお金さえあれば高い楽器がお勧めなのです。と言っても、サックスなら数十万円くらいで十分なレベルですが、ピアノやましてやバイオリンとなると桁が全然違ってくるので、おいそれと高いものなんて買えません。

 僕の通っているピアノ教室ではスタインウェイ・アンド・サンズを使っています。高級なピアノの代名詞です。ヤマハやカワイも良いのですが、やはりスタインウェイとなると、トヨタやホンダではなくベンツと言われるのと同じような差を感じます。いつもスタインウェイを弾いていると、なんだか腕が上がったような気分になりますが、もちろん気分だけです。でもその気分が大事なんだろうと思います。

 実は世界にはスタインウェイ以外にも「世界3大ピアノメーカー」と呼ばれる2社があります。ひとつはドイツのベヒシュタイン。ピアノのストラディバリウスと呼ばれるメーカーです。もうひとつはオーストリアで生まれたベーゼンドルファー。 ベーゼンドルファーが生産したピアノはこれまで5万台ほどしかなく、およそヤマハの100分の1、スタインウェイの10分の1だそうです。幻の名器なのです。

 今日は僕のピアノの先生のコンサートがありました。先生の大学の同期と連弾で、基本的には2人の生徒とその家族が観客です。手作り感のあるファミリーなコンサートなのですが、会場のピアノがベーゼンドルファーでした。幻の名器のはずが、幻ではなくありました。その音色はどれほど違うものなのか、楽しみに聴きました。至福の音色と言われるそうです。さぞかし美しいのでしょう。

 で、懸命に聴きましたが、うーん、違いがわかりません。残念ながら僕の耳では良いピアノの音色をメーカーで聴き分けられるほどの能力がありませんでした。もちろん美しい音だとは思いましたが、「効き酒」のように「効きピアノ」をしても、間違いなく間違えるだろうと思います。こればかりは持って生まれた耳の良さも必要でしょうが、何より聴いた数、経験値が大事です。でも今日ひとつ経験を積んだので、今後も機会があれば少しずつ良い音の貯金をしていきたいと思います。きっと死ぬまで「効きピアノ」はできないでしょうが、少なくとも最高級のピアノと、そこまででもないピアノの音色の差くらいはわかるようになりたいです。



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