幹事クリタのコーカイ日誌2022

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11月12日 ● 知らんけど。

 今年の新語・流行語大賞の候補が話題のようです。流行語大賞は本当に流行った言葉ももちろんありますが、そんな言葉聞いたことがないなぁ、という言葉も入ってきます。今回なら「インティマシ―・コーディネーター」「リスキリング」「てまえどり」あたりは、知ってはいますが一体どこで流行ったの?と思います。まあ毎年そういう言葉も入っているので、今さらいちいち突っ込むのも野暮なのかも。きっとどこかで流行っているのでしょう。知らんけど。

 と言うことで、関西人にはお馴染みの「知らんけど」も、いま関東の若者の間で使われるようになったからということで、流行語大賞の候補に入りました。名古屋は関東の人間からは「西日本」だと思われている節がありますが、実際には大阪よりは東京を向いています。言葉のイントネーションも木曽川を境にして三重県は関西のイントネーションですが愛知県は東京のイントネーションです。そもそも江戸は徳川が移住してできたのですから愛知出身の武士たちが作った町。東京のルーツは愛知にあります。知らんけど。

 とは言え、大阪にも豊臣秀吉が名古屋から「出向」していたので、それなりに馴染みはあります。テレビも関西ローカルの番組を昔から土日の昼間や深夜枠で放送しています。吉本新喜劇も見られます。なので関西の漫才とか芸能もそこそこ見ていますし、関西弁にも聞き馴染みがあるので「知らんけど」も知っていますが、かと言って使うかと言われたら滅多に使いません。ただ全然使わないかと言われたら、使う人もたまにいるなぁとは思います。あれはもしかしたら関西出身の人だったのかも。知らんけど。

 東京の特に山の手育ちの人は、余計な詮索をしないし、人との距離の取り方が慎重で滅多に深入りしてきません。逆に大阪の人は親しくもないのにガンガンと距離を詰めてきます。フレンドリーですが、こちらはなぜそんなことまで話さなければならないのかと警戒してしまいます。名古屋は親しくなったら家族同然の付き合いになりますが、そうなるまではずっと様子を見ているので打ち解けにくいと言われます。どれが良いとか悪いとかではなく、そういう文化なんだろうと理解した方が良いと思います。知らんけど。

 そんなわけで「知らんけど」は今どきの断定するのを避ける時代にマッチしていて、カジュアルに曖昧表現を使えて便利です。ただ関西臭さが強すぎて我々には少々抵抗があります。よその言葉を使っているという違和感がぬぐえません。関東の若者の間で「知らんけど」が流行るのは、逆に関西の言葉に馴染みがなかったから新鮮で抵抗がないのかも知れません。知らんけど。



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