幹事クリタのコーカイ日誌2022

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11月11日 ● ワイドショーの限界。

 日本テレビの朝のワイドショー「スッキリ」が来春で終了するそうです。我が家はテレ朝の「モーニングショー」を基本的には見ていますが、時々「スッキリ」を見ることもあります。「モーニングショー」が政治や時事問題を主に扱うのに対して「スッキリ」は芸能ネタや生活情報などより軟派な情報が多いので、それで棲み分けしています。とは言え、どちらにしても朝の長時間生ワイドという点では同じジャンルです。

 生放送というのはハプニングが起きやすく、それはともすれば「失言」からの「炎上」となりがちです。先日の「モーニングショー」の玉川某もそうでしたが、救いがたい軽率な一言が命取りになります。「スッキリ」は出演者もタレントが多く扱うネタも軽いので、そこまでの失言は生まれにくいでしょうが、それでもリスクがないわけではありません。実際、「スッキリ」でも昨年アイヌ民族に対する不適切な発言が炎上しました。今のテレビ局はそういう炎上案件に敏感ですし、SNSによってより過剰に炎上しやすい社会になってしまったので、ワイドショーはリスクが高い番組だと局内でも考えられていると思います。

 かと言って、では他に代わるべき番組作りが今のテレビ局にできるのかとなると、これもまた難題です。テレビを見ている人はどんどん高齢化していて、若い世代は本当にテレビ離れをしています。YouTubeを倍速で見ることに慣れたら、ダラダラとした生放送を見ているなんて退屈で耐えられません。特にパッケージングされたVTRをわざわざみんなで生放送で見る意味など皆無です。今どき生放送に意味があるのは緊急ニュースとスポーツ中継くらいなものでしょう。ネットでの動画視聴が中心の若者はもうテレビには戻ってこないと思います。

 もちろん高齢者にターゲットを絞れば、もうしばらくはこれまでのテレビ番組作りが通用すると思いますが、テレビ好きな高齢者がいなくなり、テレビを見ていない世代が中高年になったら誰もテレビを見なくなることは自明です。それにスポンサーは若者にモノを売りたいので、高齢者ばかりが見ている番組は求められていません。テレビはいよいよ「詰み」の時間が近づいてきています。ちなみに新聞と雑誌はすでにほとんど「詰み」の状態です。

 「スッキリ」の終了は遅かれ早かれ他局のワイドショーにも影響することでしょう。朝だけではなく昼や午後に長々と流している各局のワイドショーの寿命が尽きた時に、果たしてテレビは何を放送しているのでしょうか。



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