幹事クリタのコーカイ日誌2022

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10月17日 ● 磯野波平54歳。

 定期的にネタとして話題になることなんですが、先日もまた話題になっていた「磯野波平54歳」。当然「老けすぎ」だということです。同様にサザエの24歳とかアナゴさんの27歳とかもネタにされます。もちろん現代の感覚からすれば老けすぎというのはわかります。福山雅治53歳とか広瀬すず24歳と比べたら全然違うと感じるのも無理はありません。ただサザエさんの原作が初めて描かれたのは終戦直後の1946年。76年も前のことです。感覚が違って当たり前です。

 ちなみに1950年の日本人の平均寿命は男性58.0歳、女性61.8歳です。現代と比べたら驚くほど短命です。波平54歳は当時はもう平均寿命まで残り4年しかないのですから老人然としているのも仕方ありません。アニメが始まったのは1969年ですが、1970年でも平均寿命は男性69.3歳、女性74.6歳でした。定年は55歳で、波平は定年間際。老後は15年ほどしかなかったのです。人生がそれだけ短ければ早く大人になって早く老人になるというものです。思い返しても昭和の30代はちゃんとオジサンオバサンでしたし、50代はもう初老でした。

 アニメのサザエさんは不思議な世界で、現代なのか昭和なのかもよくわかりません。設定は現代らしいですが、最新の家電は使われていないし、誰もスマホを持っていません。相変わらず波平やマスオの会社のデスクにはパソコンもありません。酒屋が御用聞きに来ますが、ウーバーイーツはおろかコンビニさえ登場しません。昭和でもなく現代でもない近過去の日本のパラレルワールドというところなのでしょう。

 子どもの頃から見ているサザエさんではありますが、考えてみれば必ず視聴しているわけではなく、たまたまその時間にテレビをつけていたら見ている程度です。子どもが小さかった頃はともかく、最近ではせいぜい月に1回見るか見ないかくらい。見ればツッコミどころはありますが、イヤな気分になることは滅多にないので、できたら今のまま大きな変更もせずにいつまでも続けてほしいと願っています。続けば続くほどパラレルワールド感は強くなっていくことでしょうが。



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