幹事クリタのコーカイ日誌2022

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10月14日 ● 河野太郎のなぎ倒し力。

 コロナワクチン接種で強力な推進力を発揮した河野太郎が、今度はデジタル相になってまたガンガンと事を進めようとしています。政府肝入りの事業の割には全然進展しないマイナンバーカードですが、なんとまだ普及率が約5割だというのに、現行の健康保険証を2024年秋に廃止して、マイナンバーカードと一体化する方針を明らかにしました。もうあと2年しかありません。山積する問題をどうやって解決するのか、きっと担当の霞が関の官僚たちは相当頭が痛いことでしょう。

  確かにデジタル化を推し進めればスムーズにいくし、人件費もカットできることでしょう。コロナ給付金にしてもコロナワクチン接種にしても、いかに役所がデジタル化に遅れているかを如実に示しました。前例主義でバージョンアップもしないのですから、未だになんでも紙ベース。ファックスで情報を送ったりしていたら、そりゃあ効率が悪いことこの上ありません。河野デジタル相がコロナ対策の苦い経験を繰り返したくないという思いが強いことは間違いないでしょう。

 また政治家がトップダウンで官僚を使い倒さないと、いつまで経ってもこの国のシステムが変わらないというのも、長い歴史の中で証明されています。大きな変革はトップダウンどころか常に外圧頼りです。ボトムアップで変わらない国民性なのですから、河野太郎の「なぎ倒し力」に期待をかけるしかないのも理解できます。

 とは言え、健康保険証に加えて運転免許証までマイナンバーカードというのは少々先走り過ぎの感があります。しかも紙ではなくスマホでとなると、便利な反面、もしスマホの故障や紛失、ましてや盗難されたりしたら大変なことになります。マイナンバーカードと健康保険証と運転免許証を一度に失ってしまったら自分が誰かを証明することもできません。どういう形でバックアップをとるのか、その対策を十分に施してからでなければ事件事故が多発しそうです。

 それに役所の管理能力については信用ならないことも過去の事例から経験済みです。年金記録だって消えたままなのですから、どんな管理ミスや情報漏れがあるかわかったもんじゃありません。マイナンバーカードと健康保険証と運転免許証は管轄する省庁が違います。きっとトラブルが起きそうですから、やはり一気に無理やり廃止&統合という乱暴なやり方ではなく、手順をきちんと踏んで安全確認をしながら進めた方が良いんじゃないかと思います。スピード感も大事ですが、品質管理の方がより優先です。



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