幹事クリタのコーカイ日誌2022

[ 前日翌日最新今月 ]

8月24日 ● 落合博満が選ぶ歴代ベスト9。

 YouTubeのプロ野球チャンネルではいろいろな人が、それぞれの歴代ベストナインを選ぶ企画が人気です。大抵は自分が一緒にプレイした人から選ぶので、パ・リーグで活躍していた人はパ・リーグ中心になるし、若い人は現役に近い選手を選び、昭和の大選手はやはり昭和の選手を選びます。まあ見たこともない選手を歴代最高と言うのは難しい面もあるのは重々承知ですが、だからと言って金田、長嶋、王、野村、福本などを除いた歴代ベストナインは何だかなぁといつも思っていました。もちろん「平成以降」とか「2000年代」とか限定しているなら仕方ないですけど。

 そんな中、落合が自分の「オレ流チャンネル」で歴代ベストナインを発表しました。投手・金田正一、捕手・野村克也、一塁手・王貞治、二塁手・高木守道、三塁手・長嶋茂雄、遊撃手・松井稼頭央、左翼手・張本勲、中堅手・福本豊、右翼手・イチロー、指名打者・門田博光。もうこれぞザ・ベストナイン、というド定番でド真ん中の選択に思わず拍手したくなりました。

 落合の基準は「記録」です。それもシーズン成績ではなく生涯成績。そしてかなり優先しているのが「試合数」。わかりやすいしブレがありません。プロ野球選手は試合に出続けて、そこで比類なき活躍してナンボであるという徹底した評価基準がありました。僕も子どもの頃からこの歴代ベストナインを考えるのが好きですが、完全に一致しています。昭和の頃はまだ活躍していなかった松井稼頭央の代わりに吉田義男、イチローの代わりに若松勉だったくらいでしょうか。それ以外は日本プロ野球界不動のメンバーです。

 コメント欄には若い人からだと思われる「現役時代に対戦した人のベストナイン」を求める声がいくつも上がっていましたが、金田だ野村だ長嶋だと言われても生まれる前の選手なんか見たことないし、という気になるのはわかりますが、僕は上記の選手は全て現役時代を知っているだけに納得しかありません。僕より年上の落合がこうしたメンバーをずっと選んでいるのは当然ですし、ここに割って入ってきた松井とイチローは素晴らしいとも思います。強いて言えばさらに前の世代である沢村、スタルヒン、別所、川上、大下などは時代もあって入れようがないなぁというくらいです。

 もちろんパーソナルベストを出した時のシーズン成績を比べて歴代ベストナインを選ぶならいろいろと違ってくるでしょう。ただプロというのは長年コンスタントに試合に出て活躍を続けることが何より一番大切で、だからこそ好き嫌いとか記憶に残るとか関係なく、記録を基準に選ぶんだという落合の主張はまさに正論です。また落合自身がベストナインに入れないのは二塁手、三塁手、一塁手をやったからで、どこにも自分は入れないというのもわかります。指名打者は指名打者をやった人から選ぶということで門田を選ぶのも落合らしいです。

 ただ例えば1試合だけとか短期決戦で勝つためのベストオーダーを落合が監督の立場で組むとなったら話は別かも知れません。守備に不安のある張本を外して秋山を入れるとか、福本とイチローはトップバッターとして被るからセンターは松井秀喜にするとか、左バッターが多いから左右のバランスを考えてDHは門田ではなく落合が入るとか、DHなしのルールなら大谷翔平を先発させるとか、いっそ二遊間は守備の連係を考えてアライバにするとか。チームとしてより機能させることも考えるとまた面白い気がします。



gooブログでも読めます「幹事クリタのコーカイブログ」

テニス好きなら「幹事クリタのテニス日誌」