幹事クリタのコーカイ日誌2022

[ 前日翌日最新今月 ]

7月27日 ● 岡本太郎と太陽の塔。

 今日のNHK「歴史探偵」は「岡本太郎と太陽の塔」というテーマでした。太陽の塔が好きな娘とふたりで楽しく見ました。この番組のMCの佐藤二朗は時々あまりにも歴史に無知過ぎて残念なことがありますが、今回は佐藤が子どもの頃に記憶のある岡本太郎であり大阪万博がテーマだったこともあり、非常識な発言もなく視聴者に寄り添った目線で見ていても邪魔になりませんでした。

 むしろ太陽の塔については僕のような60代以上の人間は良く知っていますが、若い人はその存在以外ほとんど何も知らない可能性もあり、そういう意味では佐藤のキャスティングが生きていたと言えるくらいでした。番組では太陽の塔が万博の時にどういう経緯で作られたか、そして太陽の塔のデザインはどうやって生み出されたのか、さらに本来なら撤去される予定だった太陽の塔がどうして保存されることになったのかについて、多くの資料を元に説明がありました。

 番組で紹介されたエピソードは知っていることも初めて知ったこともありましたが、何より感銘を受けたのは岡本太郎の芸術に対する姿勢でした。金持ちのリビングや企業の社長室に飾られた芸術は無いも同じだ、という信念から油絵は売らなかった、そしてパブリックアートをたくさん作った、タダで配るおまけのグラスにデザインすることに反対されて、タダの何が悪いんだと言ったというような話は、いちいちパワーワードで「太郎△」でした。

 娘は太陽の塔が好きで何回も大阪まで見に行っていますが、僕は小学校4年生の時に大阪万博に実際に行っています。もちろん太陽の塔を目の当たりに見てテーマ館にも入っています。娘のようなまだ生まれていない人間に羨ましがられてもどうしようもないリアルな体験をしていることは、振り返ってみれば貴重な思い出です。当時は単に話題になっていて流行っているから連れて行ってもらえたというだけですが、生きているうちに体験したことがどう意味があるかは先々になってみないとわからないものです。

 大阪万博に行ったことと、長嶋茂雄が引退した1974年にナゴヤ球場でONアベックホームランを見たことは、自分の中で本当に大事な宝物になっています。



gooブログでも読めます「幹事クリタのコーカイブログ」

テニス好きなら「幹事クリタのテニス日誌」