幹事クリタのコーカイ日誌2022

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7月23日 ● ストレートアタック。

 テニスのダブルスにおいて重要な戦術として前衛のサイドを抜くパッシングショット、もしくは前衛のボディを狙っていくストレートアタックがあります。ダブルスでは前衛がセンターにポーチに出てポイントを奪いにいくわけですが、やたらと動いてくる前衛と言うのは相手にしてみたら本当に厄介なので、それを足止めするために前衛を狙って打ち込んでいくわけです。前衛は自分が動いたところに打たれたら当然失点してしまうので迷いが生じます。動かなくなれば良いし、迷いながら出てきても決定率が下がるのでそれもよし。そうした駆け引きがダブルスの醍醐味のひとつとなります。

 ポーチはなるべく素早く動く必要がありますし、また速いボールに対して正確にヒットする目の良さや反射神経も大切です。どちらも加齢とともに失われていく能力なので、我々のような60代のプレーヤーには苦手な部類のショットとなってきます。逆にストレートアタックはカウンターで打てるし、相手の逆を突ければボールが少々緩くても抜けるので問題ありません。心理的な駆け引きはもちろん年を取れば取るほど得意になります。と言うことで、ここ数年はストレートアタックを得意ショットにすべく研究と練習を重ねてきました。

 僕はデュースサイドを守ることが多いので、フォアハンドでストレートに打つチャンスが一番多いのですが、これは機会が多いお陰でかなり精度良く打てています。外に追い出された時などにポール回し気味に外から入れるのも得意です。アドサイドにいる時は、回り込みのフォアでストレートに打つのは比較的好きなのですが、問題はバックハンドです。バックのフラットドライブはスピードは出てもコントロールが悪いので使いものにならず、スライスを使ってストレートに打つ練習をしています。

 以前はボールが遅くて浮き気味になるか、シュート系のサイドスピンがかかってアウトすることが多くあまり使えなかったのですが、最近ちょっと打ち方のコツを掴んできました。テニス仲間に上手にスライスでストレートに打てるメンバーがいるので、それを観察して「なるほど」と思ったのが、ラケットの立て方とボールとの距離、そして引きつけた打点でした。

 ラケットをしっかり立てて構えるとボールの外側に当ててカーブをかけるように曲げてコートに入れることができるし、ボールが浮かずに抑え込めます。あまりボールと距離を取り過ぎるとボールの外側を打てないので少し近くに距離を詰めます。そしてしっかりボールを引きつけてほんの少し打点を手元にすることで、ストレートに打つのかクロスに打つのかコースを隠すことができます。

 まだ数本ですがゲーム中にこのスライスのストレートショットを決めることができました。1本決まれば相手はスライスの構えを見ても易々とはポーチに出てこられなくなるのでかなり効果的です。しかもスライスなので同じ構えからドロップショット、ショートクロス、ロブも打てます。使い勝手が良いし、力もあまり要らないので60代のテニスには最適です。特に相手が若者でこういうショットに慣れていないと効くようです。

 加齢による身体的な能力の衰えはどうしても仕方ない部分があるので、そこをいかに技術と戦術でカバーするかが大事です。まだまだ上達できるところがあるなんて、本当にテニスは奥が深いです。



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